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「ワーケーションブームが終わった」と言われるリゾマン市場で、それでも選ばれる物件の4つの軸

  • 2026.6.24
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産業界で15年の実務経験があり、宅地建物取引士やマンション管理士の資格を持つライターの西山です。ワーケーション拠点として注目を集めたリゾートマンションは、出社回帰の流れで需要が落ち着きを見せています。

市場には手放される築古物件が並び、「安くなった今が買い時」と関心を寄せる方もいます。ブームが一巡した今こそ、冷静な物件選びが求められるフェーズです。今回はリゾートマンション市場の実情と、購入前に確認すべき4つの軸について解説します。

通信環境と生活インフラから見る立地の現実

ワーケーション拠点として大きな問題になるのが、通信環境の弱さです。建物への引き込みが光配線方式ではなく、電話回線を使う旧式のVDSL方式の物件も少なくありません。速度が出にくいため「自分で個別に光回線を引けばいい」と考える方もいるでしょう。

しかし分譲マンションでは、共用部の工事に管理組合の承認が必要で、総会での合意に時間がかかることもあります。築古の物件では配管の老朽化や、配線をまとめる集合装置に空きがなく、そもそも回線を通せない場合もあります。

内見時は携帯電話の電波が弱くないか、実機で測定しておく必要があります。また、生活インフラの確認も欠かせません。コンビニやスーパーまでの車での所要時間に加え、宅配サービスやフードデリバリーの対象外地域となるケースも珍しくないのが実情です。

雪国であれば、除雪体制や冬タイヤの必須化など、車への依存度が極めて高くなります。将来的に車の運転が難しくなった際、生活が成立するかを購入前に織り込んでおくと安心です。

温泉設備のサービス低下リスクと管理状態の確認

リゾートマンションの大きな魅力といえば、大浴場などの温泉設備です。しかし近年は燃料費や電気代の高騰により、24時間使えた大浴場が「土日のみ営業」に変更されたり、休止に追い込まれたりするサービス低下のリスクが潜んでいます。

こうした設備を維持するには多額の費用がかかります。そのため、必要な資金が計画的に積み立てられ、管理組合の収支が健全に保たれているかどうかが、住み心地や資産価値を大きく左右します。

具体的には、大規模修繕の履歴や、温泉ボイラー・給排水管といった高額な設備の更新計画が長期修繕計画に盛り込まれているかを確認しておきたいところです。温泉のような設備が充実した物件ほど将来の維持費は大きくなるため、見合うだけの修繕積立金が確保されているかを見ておくと安心です。

出口戦略を見据えたリゾートマンションの選び方

リゾートマンションの購入で特に注意すべきなのは、出口戦略の難しさです。一般的な住宅と比べて流動性が低く、売却に長い時間がかかったり、買い手が見つからなかったりする物件も存在します。

最悪の場合は、有償の引き取り業者に処分を依頼するケースもあります。だからこそ、買う前に「将来どう手放すか」まで考えておくことが大切です。

そして現地へ足を運んだ際は、スマートフォンの電波状況を実機でチェックするなど、通信環境も含めて入念に確認しましょう。通信環境、生活インフラ、温泉設備、管理状態という4つの軸を基準に、将来手放す時のリスクまで含めて検討すれば、後悔のない物件選びにつながるはずです。



筆者:西山雄介(宅地建物取引士・マンション管理士・日商簿記2級などの資格所有)
不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のマンションデベロッパーに入社後、計2社で新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し、組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし、実務解説から不動産投資、法律事務所案件まで、専門性の高いコンテンツ制作・ディレクションを行っている。


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