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「タワマンに住むのは負け組」は本当か? SNSで横行する“極端な批判”に不動産のプロが物申す

  • 2026.6.3
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産業界で15年の実務経験があり、宅地建物取引士とマンション管理士の資格を持つライターの西山です。SNSを見ていると「タワマンはもう買うな」「タワマンに住むのは負け組」といった極端な批判を目にします。

こうした投稿には多くの共感が集まる一方で、実態と異なる部分も少なくありません。タワマンの販売から管理、実際の居住までを経験した立場として、よく見かける3つの批判について検証していきます。データと現場のリアルな感覚から、物件を見極めるための判断材料をお伝えします。

資産価値は本当に落ちるのか

1つ目の批判は「タワマンは資産価値が落ちる」というものです。国土交通省の不動産価格指数によれば、首都圏のマンション価格は長期的な上昇トレンドを描いています。中古市場の成約データを見ても、タワマンの価格は堅調に推移している状況です。

立地や管理状態の良いタワマンは資産価値を維持しやすく、一律に価格が下落するという論調は実態とは一致しません。例外として、敷地が狭く戸数の少ない小規模なタワマンや、管理状態が悪化した物件であれば、中古売却価格が落ちるケースはあります。

管理費と修繕積立金が高すぎるという批判

2つ目の批判として「管理費と修繕積立金が高すぎる」という声が挙げられます。前提として、管理費は日々の管理運営のための費用であり、修繕積立金は十数年に一度の大規模修繕に備えて積み立てるお金という違いがあります。

国土交通省のガイドラインでは、20階以上のマンションの修繕積立金の目安は月338円/平米程度と、他の階数より高く設定されています。70平米の部屋なら修繕積立金だけで月額約2.4万円となり、ここに管理費を加えた合計額は物件によってさらに幅が出ます。

金額が高いのは事実ですが、24時間有人受付や超高層特有の外壁修繕など「何に支払っているか」を理解すれば妥当性は判断できます。共用施設をほとんど使わない世帯には費用対効果が悪い面もあり、ライフスタイルとの相性が問われるポイントです。

見栄で買う人が多いというイメージの真実

3つ目の批判は「タワマンは見栄で買うもの」というイメージです。実際の購入相談の現場では、駅直結で通勤に便利、あるいは希望する学区内といった実生活に基づく合理的な動機がほとんどを占めます。

購入される方も、会社員から自営業、退職されたシニア世代まで非常に幅広いです。「見栄で買っている」という決めつけは、購入動機の実態と大きく異なります。一部の派手な振る舞いをする居住者が切り取られ、SNSで拡散されやすい構造があるのでしょう。多くの居住者は日々の生活動線や家族構成に合わせて、冷静に購入を決断されています。

数字と実態から見極めるタワマン選びの基本

データや居住者の実態を見れば「タワマンは一律でダメ」という主張は成立しません。物件の良し悪しは個別の事情によって大きく異なります。SNSの極論を真に受けるのではなく、ご自身の生活スタイルと照らし合わせて慎重に判断してください。

目の前の情報だけでなく、将来のランニングコストや物件の管理体制を軸に検討することが、後悔のないマンション選びにつながります。



筆者:西山雄介(宅地建物取引士・マンション管理士・日商簿記2級などの資格所有)
不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のマンションデベロッパーに入社後、計2社で新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し、組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし、実務解説から不動産投資、法律事務所案件まで、専門性の高いコンテンツ制作・ディレクションを行っている。


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