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「1住戸あたり200万超?」タワマン購入者が築20年を過ぎて直面する2回目の大規模修繕の“誤算”

  • 2026.5.28
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産業界で15年の実務経験があり、マンション管理士の資格を持つライターの西山雄介です。タワーマンションの購入を検討する際、豪華な共用施設や見晴らしの良さに目を奪われる方が多いのではないでしょうか。

しかし、将来発生する高額な維持費については、目が向けられていないケースがあります。今回は、築20年を超えたタワーマンションに立ちはだかる、2回目の大規模修繕に関する実態をプロの視点から解説します。

ドローンが使えず人的作業に回帰するコスト構造

建築基準法の定期報告制度により、竣工や外壁改修から10年を超えた最初の調査では、外壁の全面打診などが原則として義務付けられています。築12年程度の1回目の大規模修繕でも全面打診は実施されますが、タイルの浮きなどが少なく、補修費も予算内に収まることが多いでしょう。

しかし、経年劣化が進む築24年以降の2回目の大規模修繕になると、補修面積が激増して費用負担も大きく膨らみます。通常のマンションであれば足場を組んで調査と補修を並行できますが、タワーマンションは高さの都合で足場を組めません。

そのため、ゴンドラやロープを使った高所作業といった、特殊工法での人的作業が求められます。近年は費用を抑える目的でドローン調査も認められているものの、都心ではビル風や飛行規制によって安定して飛ばせない現状があります。結局は高額な人的作業へ回帰せざるを得ず、調査と補修の費用が大きく膨らんでしまう構造なのです。

一時金徴収へ追い込まれる修繕積立金のメカニズム

高所作業用の仮設費と激増した補修費が重なる結果、2回目の大規模修繕費用は1住戸あたり200万円を超える事態も珍しくありません。新築の分譲時に、将来の値上げを前提として低く設定された修繕積立金では、この多額の費用を賄いきれなくなる可能性があります。

管理組合の資金が底を突き、不足分を補うために数十万円から100万円規模の一時金徴収議案が総会へ提出されるマンションも存在します。購入時の見通しが甘いと、想定外の多額の出費によって家計を圧迫されるリスクに直面しかねません。

将来の負担を見据えた長期資金シミュレーションの確認

タワーマンションを購入する際は、2回目の大規模修繕までを見据えた長期修繕計画の資金シミュレーションを必ず確認してください。修繕積立金が均等積立方式か段階増額積立方式かによって、将来の負担が大きく変わるかもしれません。

中古物件の場合は仲介会社を通じて「重要事項に係る調査報告書」を取り寄せ、積立金の残高や滞納状況を把握することをおすすめします。また「マンション管理計画認定制度」の認定を受けている物件であれば、長期修繕計画が定期的に見直されていることを示す一つの目安となります。



筆者:西山雄介(宅地建物取引士・マンション管理士・日商簿記2級などの資格所有)
不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のマンションデベロッパーに入社後、計2社で新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し、組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし、実務解説から不動産投資、法律事務所案件まで、専門性の高いコンテンツ制作・ディレクションを行っている。


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