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バンカーショットの自宅練習を試みる!ゴルフを科学的に分析

  • 2026.4.24

ゴルフはスポーツのなかでも、とくに意図した動きができないといわれる。

その原因が「細胞や脳に関係する」とわかり、自身も素早く100切りを達成した研究結果をレポート。

斬新な視点と理論が、レベルアップを目指すゴルファーに新しい上達のヒントをもたらす!

※「MOS」とは「memory ofthe senses」の略で、距離感やフェースの状態などを具体的な感覚量として“小脳で記憶”すること。高い再現性を得ようという新しい理論

バンカーショットの自宅練習を試みる

バンカーショットの自宅練習を試みる!ゴルフを科学的に分析
【A】直径50ミリ、厚さ5ミリほどの床傷防止用フェルトパッドを2枚貼り合わせる→ボールがパッドの中心に乗るように上面に凹みを作る【B】固定した左手のひらに、斜め左上から右手のひらをパンッと叩きつけ、バウンドさせたら惰性で左に抜く

ショートバウンドさせながらもしっかりボールを打つ(運ぶ)感覚を養うと、バンカーショットのみならず(ライを選ぶ必要はあるが)アプローチショットでも流用が利く。ショートバウンド&スイープの感覚を自宅練習でぜひ自分のものにしたい。

バンカーショットは”ボールファースト”であることを前提に

今月は、自宅でのバンカー練習方法の話です。バンカーショットに関しては2024年6月号で触れていますが「実際のバンカーで」の練習でしたので、今回は「家で練習する」で考えてみます。

私が考えるボールコンタクトの基本的は“ボールファースト”です。たとえばインテンショナルスライスで打球を曲げるときも、左の空中の仮想のポイントを狙って打って、そこから曲がるのを期待するのではなく、曲がった先の着弾点をしっかり意識して打ちます。アプローチでも、スイートスポットをわざと外して勢いを弱めるという技術があったとしても、基本的には芯でとらえたうえでやわらかくコントロールしたい。ある意味、不器用なのかも知れませんが、元テニス屋としては本能というか、そこは外せない感覚なのです。

一般的にバンカーショットは、ボールの下にある砂と一緒にボールを運んでいくエクスプロージョン(爆発)を行なえ、といわれます。しかし、言葉どおりに砂を爆発させようと砂を叩きにいって、結果としてボールを出すというのは、間接的すぎて簡単ではありません。砂を爆発させるところに意識がいって、それが目的となってしまうとヘッドがボールの下の砂に潜りすぎることも。技量がある人であればこの解釈で問題がないのかも知れませんが、往々にしてボールにコンタクトする意識が薄れてしまいます。

そこで前回試してみたのが、野球やテニスでショートバウンドを処理するときのように、ボールをしっかり意識しながらバンスをフラットに砂に当てにいって、砂面でショートバウンドをコントロールし、フェースにボールを乗せるようにして打ち出すというものでした。

バンカー練習のエッセンスを練習器具に落とし込む

ここまでが前回の復習なのですが、これは実際のバンカーで練習することが前提なので、練習したくてもバンカー練習場が近くにないと、その技術を磨くことには限界がありました。そこで、バンカー練習を自宅(室内)でする方法を考えてみたのですが、バンカーの自宅練習というと、タオルの上にボールを置いてタオルごと打ち出すというのが定番のようです。

しかし、これはどちらかというと爆発をイメージしたもので、ボールに当てるところが希薄です。そこで思いついたのが、ボールを打つことを前提としたショートバウンドに着目したコンタクト練習で、ショットテーマは「爆発のコントロール」ではなく「ショートバウンド感覚の習得」とします。

厚さ5ミリ、直径5センチのテーブルなどの家具の脚部に貼りつけて使うフェルト製の円形のパッドを用意し、これには接着用に片面に粘着テープが貼られているので、イラストAのように2枚貼り合わせ、パッドの中央をわずかに凹ませてボールを乗せるところを作り、練習用パッドを作成します。2枚貼り合わせず5ミリ厚のものでも結構です。

これを練習用マットの上に置き、このパッドの上にウレタンボール、またはピンポン球を置く。ウエッジを手に取り、若干ハンドレイト気味、バンスをフラットにしてパッドの手前でショートバウンドさせたらマットに当たった反射を利用し、リーディングエッジでボール下のパッドを払いながら最終的にフェースでボールをしっかり拾って打ってみてください。ハンドファーストにならないようにしてバンスでしっかり砂を叩くようにすれば、リーディングエッジがザックリ砂に刺さることはなくなります。

なお、バンカーショットではフェースを開いて右を向いたぶん、オープンスタンスにして相殺し、方向を補正するというのが一般的ですが、通常のバンカーであれば高さを出す必要もなくスクエアで問題ないと思います。慣れてきたら必要に応じてフェースを開いてみましょう。うまくショートバウンドできれば、リーディングエッジに押し出されてパッドは低い軌道で飛び出し、ボールは1拍おいて高く打ち出されます。

イラストBは地面を模した左手のひらに、バンスを模した右手のひらを右斜め上から当てにいってバウンドさせて、左に抜くことをイメージしてショートバウンドをシミュレーションしています。このジェスチャーのなかには、ボールをコンタクトする要素はありませんが、バウンドさせて間髪入れず、右手甲でボールを叩き上げるイメージをもってください。ここで大切なのは何度もいうように砂を爆発させるイメージではなく、地面をとらえショートバウンドさせたあとにボールをとらえる「タ・タンッ」というリズム感です。

なお、インパクトに向かってのヘッドの入射角を大きくすると、より高く打ち出されるようになりますので、入射角の浅い深いで挙動がどう変わるのかを把握しておくといいと思います。ただ、あくまでもここで説明したものは代替でしかありませんので、最終的には実際のバンカーで試してみる必要があります。

いかがでしたか。MOS理論をぜひバンカーショットの参考にしてください!

文・イラスト=サンドラー博士
●ゴルフ好きの研究者。ゴルフの専門家ではないが、ゴルフ理論は「教える側」という「外側からの視点で組み立てられているから難しい」ということに気づいてからは、「それをどう解決するか」の研究に没頭。出た答えを多くのアマチュアに伝えたく、毎月レポートする。

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