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喧嘩になる度に「俺の部屋だから」と言い続けた俺。彼女が荷物をまとめた日、初めて気がついたこと。

  • 2026.4.21
ハウコレ

あの頃の自分が、何をしていたのか。正直に言えば、長い間わかっていませんでした。

「俺の部屋」という言葉を、軽く使っていた

同棲を始めたのは、彼女と自然な流れでそうなったからです。物件を探したのも、契約を結んだのも自分でした。家賃は折半していましたが、なんとなく「自分の部屋に彼女を住まわせている」という感覚が、どこかにあったのだと思います。

喧嘩になる度に、決まって同じ言葉が口をついて出ました。「ここは俺が借りた部屋だから」自分では、ただ事実を言っているつもりでした。脅しているつもりも、傷つけるつもりも、なかったのです。

ただ、その言葉がどれだけの重さを持って相手に届いていたか、そのときの自分には想像もできていませんでした。

彼女が、変わっていった

ある時期から、彼女が自分の意見をあまり言わなくなりました。言い合いになりかけると、途中で黙ってしまうことが増えました。

そのことに気づきながら、深く考えませんでした。「落ち着いてくれた」くらいに思っていたのかもしれません。一緒にいても、どこかぎこちない空気が流れていることはわかっていました。それでも、自分から何かを変えようとはしなかった。

彼女がスマートフォンで何かを調べていることが増えたのも、その頃だったと思います。何を見ているのか、聞くことはしませんでした。

ただ、やり過ごしていた日々

契約更新の案内が届いたとき、彼女が封筒をじっと見ていたのを覚えています。何か言いたそうな顔をしていましたが、そのまま夕食の準備を始めてしまいました。

自分も、何も言いませんでした。更新するかどうか、ふたりで話し合うことすらしなかったのです。

彼女の様子がどこかよそよそしいと感じていたのは確かでした。でも、踏み込むのが怖かったのかもしれません。あるいは、向き合う必要があると、気づきたくなかったのかもしれない。

そして…

ある朝、彼女から話があると言われました。すでに新しい部屋の契約を済ませていること、引越しの日が決まっていること。落ち着いた声で話してくれました。

引き止める言葉が出てきませんでした。何か言おうとしても、自分が積み重ねてきたことを思うと、言える言葉が見当たりませんでした。

荷物が運び出された部屋は、広くなったわけでもないのに、ひどく空っぽに感じました。

「俺の部屋」と言い続けた場所に、ひとりで残されて、初めてわかったことがありました。

一緒に暮らすということは、どちらかが「ここにいてもいい」と許可するものではない。それは、ふたりで同じ場所に立つことだったのだと。

(20代男性・自営業)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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