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春に食べたい「桜鯛」普通の鯛と何が違う?名前の由来やおすすめの調理法を栄養士が解説

  • 2026.4.14

旬のおいしさを表す「桜鯛」の呼び名

赤い色がお祝い感を演出する「鯛」。春の「桜鯛」とは体色が美しく、おいしさも格別です。
赤い色がお祝い感を演出する「鯛」。春の「桜鯛」とは体色が美しく、おいしさも格別です。

赤い色がお祝い感を演出する「鯛(タイ)」。中でも春の「桜鯛」は体色が美しく、おいしさも格別です。この春に入学や就職など、人生の新たな節目を迎えた皆さま、おめでとうございます。お祝い事に欠かせない鯛ですが、実はこの季節に水揚げされる真鯛は、別名「桜鯛」と呼ばれています。その理由や味、栄養の特徴を、栄養士の視点で詳しく解説します。

「桜鯛」とは、その名の通り、桜が咲く季節に産卵期を迎えた真鯛(マダイ)のことを指します。体色が美しいピンク色に輝き、産卵に備えて栄養を蓄えているため脂のりが良く、姿の美しさと味の良さから珍重されています。

一年を通しておいしい鯛ですが、旬は春と秋の2回です。
一年を通しておいしい鯛ですが、旬は春と秋の2回です。

一年中手に入りやすい真鯛ですが、旬は産卵前の春先と、産卵期から回復して脂が乗った晩秋の2回です。ちなみに、春の「桜鯛」に対して、秋は「紅葉鯛(もみじだい)」と呼ばれています。おいしくなる季節に見頃を迎える花や植物に例えるなんて、日本の食文化は風流ですね。

鯛の赤色はアンチエイジング成分「アスタキサンチン」

鯛の赤色は抗酸化成分「アスタキサンチン」によるもの。美容業界でも注目されています
鯛の赤色は抗酸化成分「アスタキサンチン」によるもの。美容業界でも注目されています

鯛の赤色は、天然色素の「アスタキサンチン」によるものです。エビやカニをエサとして食べるため、体内に成分が蓄積されて皮や身を赤く発色させると考えられています。

アスタキサンチンには強い抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぎ、紫外線によるシミやシワの発生を予防するアンチエイジング効果が期待されている成分です。

頭と骨の近くに栄養たっぷり

鯛には、うま味成分のイノシン酸やグルタミン酸が豊富に含まれ、特に頭や骨の部分には脳の機能維持や血中コレステロールを下げる働きが期待されているDHAやEPAも多く含まれています。

さらに、骨や皮にはコラーゲンが豊富に含まれ、特に魚由来のコラーゲンは動物由来よりも吸収率が約7倍も高いと言われています。

おすすめは「骨」「皮」付きの部位を使った調理法

刺身や焼き魚、煮付けなど、さまざまな料理で楽しめますが、おすすめは骨や皮ごと使う調理方法です。DHAやEPA、フィッシュコラーゲンの恩恵をより多く授かることができます。

鯛の「アラ」を、酒、砂糖、みりん、しょうゆで甘辛く味付けする「アラ炊き」。骨や皮から栄養とうまみが溶け出す極上の一品です。
鯛の「アラ」を、酒、砂糖、みりん、しょうゆで甘辛く味付けする「アラ炊き」。骨や皮から栄養とうまみが溶け出す極上の一品です。

●アラ炊き:アラ(頭やカマ、中骨部分)を酒、砂糖、みりん、しょうゆで甘辛く味付け。お手頃な値段で購入できて栄養面でもおすすめ。

「鯛のアクアパッツア」は骨付きの部位を使うと骨から出るだしが深いうまみを醸成してくれます。
「鯛のアクアパッツア」は骨付きの部位を使うと骨から出るだしが深いうまみを醸成してくれます。

●アクアパッツァ:骨付きの部位を使うと、だしが深いうまみを醸成してくれます。

「鯛めし」は切り身と一緒にアラも炊きみ、アラだけ取り出せば、うまみアップ+骨の処理が楽です。
「鯛めし」は切り身と一緒にアラも炊きみ、アラだけ取り出せば、うまみアップ+骨の処理が楽です。

●鯛めし:切り身と一緒にアラも炊き込み、後でアラだけ取り出せば、うまみアップ+骨の処理が楽になります。

旬を迎える春の季節だけ味わえる、桜鯛。門出にふさわしい名前で、お祝いの席にぴったりです。ぜひおいしく召し上がってください。

※参考文献:杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、池上文雄ほか監修『からだのための食材大全』NHK出版,2019、レジア編『日本の食材図鑑』新星出版社,2018

(野村ゆき)

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