1. トップ
  2. レシピ
  3. 「弁当の食中毒」4月から要注意?菌の繁殖抑える“意外な調味料”と残り物感消す裏技とは【管理栄養士が解説】

「弁当の食中毒」4月から要注意?菌の繁殖抑える“意外な調味料”と残り物感消す裏技とは【管理栄養士が解説】

  • 2026.4.6
手作り弁当による食中毒を防ぐ方法とは
手作り弁当による食中毒を防ぐ方法とは

弁当作りは、献立、栄養バランス、彩り、衛生、調理時間など、多くの面で苦労が絶えません。特に4月に入り気温が上がってくると、「食中毒」も心配です。

毎朝の「時間との戦い」の中で、満足できる弁当を作るにはどうすればよいのでしょうか。食中毒を予防する基本的な弁当の詰め方や、視覚だけでも満足できる食材の選び方、さらに、気分が上がる「前日メニュー」のアレンジ方法などについて、管理栄養士の松田加奈さんに聞きました。

食中毒の菌が最も繁殖しやすい温度は30~40度

Q.春は気温が上がるため、弁当の「食中毒」が心配です。梅干し以外で、味を損なわずに「菌の繁殖を抑える効果」が期待できる身近な調味料や食材、詰め方のコツについて、教えてください。

松田さん「そもそも、『梅干し』が食中毒予防に効く理由は、主成分の『クエン酸』にあります。クエン酸は比較的強い酸で、殺菌作用を持っています。弁当に梅干しを入れると傷みにくくなるのは、このためです。

酢の主成分『酢酸』にも強い殺菌作用があります。『酢の物』をおかずに入れるのも効果的ですが、『お米2合につき、カレースプーン1杯の酢』を加えて炊くのが簡単でお勧めです。酢の香りが気になる場合は、酢を染み込ませたキッチンペーパーでお弁当箱の内側を拭いてから詰めましょう。

『カレー粉』には、防腐効果、殺菌効果が期待できるスパイスが含まれています。調理の仕上げにかけるのではなく、具材としっかり炒め合わせるようにして使いましょう。

私がデイサービスで働いていた時は、抗菌、殺菌作用を持つ『大葉』や『ワサビ』、『和辛子』を使ったあえ物を作っていました。食材の詰め方のコツは、次の4つです」

・しっかり加熱する「生焼け」「半熟」は、菌が繁殖する原因です。食中毒菌を死滅させるために、肉、魚、卵は、中までしっかり火を通すようにしましょう

・しっかり冷ます温かい状態で弁当箱に詰めると、水分が出て食べ物が傷みやすくなります。白米もおかずも、しっかり冷ましてから詰めましょう

・冷めてからふたをする温かいうちにふたをすると、湯気でふたに水滴がついて、菌が増えやすくなってしまいます。白米やおかずが完全に冷めてから、ふたをしましょう

・水分を残さない水分は菌が繁殖する原因になります。煮物を入れる場合は、かつお節を混ぜ込んで水気を吸わせましょう。また、仕切りとしてレタスなどを使うのも避けた方が無難です。市販されている弁当用のカップやバラン、抗菌シートを活用しましょう

なお、食中毒の菌が最も繁殖しやすい温度は、30~40度といわれています。食べる直前まで冷蔵庫に入れられない場合は、自然解凍ができる冷凍食品を保冷剤代わりに詰めたり、スープジャーに「熱々」の状態のおかずを詰めたりするとよいですね。

Q.茶色くなりがちな弁当を簡単に彩り豊かにするには「赤、黄、緑」の食材を入れるのがよいといわれていますが、本当なのでしょうか。冷蔵庫から出すだけで隙間を埋められる便利な食材はありますか。

松田さん「そもそも、人間の脳には、彩りがよい食事を『豪華な食事』と認定する性質があります。豪華でおいしい食事は、セロトニンのような『幸せホルモン』の分泌を促して、幸福感を得やすくします。また、少量の食事でも満足を得られるため、『赤、黄、緑』をそろえればダイエットに効果的です。

栄養の上でも、3色そろえることは理にかなっています。例えば、赤色は、リコピンやビタミンAを、黄色は、ビタミンCや、強い抗酸化作用を持つカロテノイド『ルテイン』を、緑色は、食物繊維などを摂取しやすくなります。

具体的な食材としては、『カニカマ』『しば漬け』『梅干し』『ゆで卵』『キャンディーチーズ』『コーン』『ブロッコリー』、あとは保冷剤の代わりになる『冷凍枝豆』などです。

おかずを作り置きするなら、赤と黄、それぞれのパプリカを浅漬けの素に漬け込むだけの『簡単マリネ』がお勧めです。キュウリを加えると、さらに彩りがアップします」

Q.前日の残り物を入れる際に、栄養価を損なわず、かつ「残り物感」を出さないコツはありますか。

松田さん「前の晩のおかずも、かつお節や白ごま、刻みノリであえると『残り物感』が和らぎます。

『味変アレンジ』としては、肉じゃがを潰して『コロッケ』に、野菜炒めを卵で包んで『オムレツ』にする方法があります。私の周りで特に好評なのが、『春巻きアレンジ』です。ポテトサラダにチーズを入れて、春巻きの皮で包んで揚げるととてもおいしいですよ。

もちろん、肉じゃがや野菜炒めをそのまま春巻きの具にしてもよいですし、カボチャの煮物を包めば、全く別の料理として楽しむことができます。そのほか、時間がたつと『しんなり』してしまう『唐揚げ』は、ケチャップで甘酢ソースを、唐辛子やトウバンジャンでピリ辛ソースを作ってあえると、おいしく食べられます」

* * *

忙しい朝の時間も、これなら最強のお弁当が作れそうです。食中毒を防ぐ調理のコツと、視覚と味覚を満足させる食材を、ぜひ取り入れてみてください。

オトナンサー編集部

元記事で読む
の記事をもっとみる