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震災の記憶と向き合う体験型企画展!東京工芸大学「語りにくさを語る―大川小をめぐる15年の対話」

  • 2026.3.31

記事ポイント

  • 震災当時をほとんど知らない大学生8名が、約1年の学習・フィールドワークを経て体験型作品を制作
  • 「住民」として避難を疑似体験する「記憶と選択」と、AIで大川小壁画を修復する「拓く」の2作品を展示
  • 映画上映・トークイベント・ワークショップを組み合わせた複合型企画展で、震災の多角的な理解を促進

 

東京工芸大学インタラクティブメディア学科アート&メディア研究室の学生8名が制作した企画展「語りにくさを語る―大川小をめぐる15年の対話」が、2026年3月10日から22日まで同大学中野キャンパス6号館で開催されました。

震災当時をほとんど記憶しない学生たちが、約1年にわたる学習・ディスカッション・フィールドワークを経て向き合った東日本大震災の記憶は、来場者を「当事者」として引き込む体験型作品として結実しています。

映画上映や専門家によるトークイベント、参加型ワークショップも組み込まれ、困難な遺産(Difficult Heritage)を未来の知恵へとつなぐ問いを多角的に提示する場です。

 

東京工芸大学「語りにくさを語る―大川小をめぐる15年の対話」

 

  • 会場:東京工芸大学 中野キャンパス6号館(東京都中野区弥生町1丁目10)
  • 会期:2026年3月10日(火)〜3月22日(日)※3月16日(月)休館
  • 開館時間:11:00〜18:00(土・日・祝日は19:00まで)
  • 入場料:無料

 

東日本大震災から15年が経過するなか、震災関連の伝承施設への来訪者数は年々減少傾向にあります。

こうした社会的背景を受け、野口靖教授のもと学生8名は、宮城県石巻市の旧大川小学校で起きた津波事故をめぐる多様な語りと表現活動を見つめ直す大規模なアートプロジェクトに取り組みます。

学生たちは仙台市・南三陸町・気仙沼市・石巻市・福島県双葉町などの震災遺構や伝承館を実際に訪れ、地域住民との対話を重ねながら「東日本大震災」と「大川小の津波事故」への理解を深めます。

展覧会では、その経験をもとに制作した作品に加え、遺族による伝承活動の記録や関連アーカイブも展示されています。

 

学生が制作した体験型インタラクティブ作品

 

「記憶と選択」は、「もし自分がこの街に住んでいたら?

」という問いを出発点とするインタラクティブ作品です。

来場者は宮城県石巻市の「住民」として参加し、外側から眺める観察者ではなく当事者として選択を重ねながら、災害の事前準備から発生までを疑似体験できます。

「拓く」は、大川小学校の壁画を実寸大で投影する参加型映像インスタレーションです。

AI技術などを用いて風化が進む壁画を完成当時の姿へ再現し、来場者が壁画を「修復する」体験を通じて震災の記憶と言葉に向き合い、未来への願いを共有する場を創出します。

 

遺族・関係者による伝承展示と多彩なプログラム

 

「大川伝承の会」の活動紹介では、児童の遺品やアーカイブなど遺族による展示空間が再現されています。

映像インスタレーション「51分と13年」では、俳優による再演映像とドキュメントを並置し、事故に内在する問題を提示します。

書籍展示と組み合わせた企画《「語りにくさを語る」展参加者が「言葉」で対話する》では、来場者が書籍の中の一節を拾い上げ、言葉と向き合う体験ができます。

会期中には、佐藤敏郎氏らによるオープニングトークや、ロールプレイ形式のワークショップ「51分と13年」、映画上映なども実施されます。

映画『「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち』と佐藤そのみ監督作品『春をかさねて』『あなたの瞳に話せたら』の上映を通じ、大川小の悲劇を多角的・立体的な視点で捉え直す機会が提供されます。

本展は、震災を知らない世代が主体となって困難な遺産と向き合う新しい形の伝承展です。

体験型作品「記憶と選択」では、住民視点で避難の選択肢と向き合うことで、災害準備の切実さが身に迫る形で伝わります。

映画上映から遺族の伝承活動アーカイブまで、多角的なプログラムが揃い、直接の記憶を持たない世代と震災の記憶をつなぐ場となっています。

「語りにくさを語る―大川小をめぐる15年の対話」の紹介でした。

 

よくある質問

 

Q. 本展はどこで開催されましたか?

 

A. 東京工芸大学 中野キャンパス6号館(東京都中野区弥生町1丁目10)で、2026年3月10日(火)から22日(日)まで開催されました。

入場料は無料です。

 

Q. 学生が制作した体験型作品にはどのようなものがありますか?

 

A. 「記憶と選択」は来場者が住民として避難の過程を疑似体験するインタラクティブ作品で、「拓く」はAI技術で復元した大川小学校の壁画を来場者が参加して修復する映像インスタレーション作品です。

 

Q. 映画上映はありましたか?

 

A. 映画『「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち』(監督:寺田和弘)と、佐藤そのみ監督の『春をかさねて』『あなたの瞳に話せたら』の2作品が会期中に上映されます。

 

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