1. トップ
  2. 「NHKどうしたの!?」「えっ…嬉しすぎる」“念願の再放送”に熱狂生む『大人気アニメ』

「NHKどうしたの!?」「えっ…嬉しすぎる」“念願の再放送”に熱狂生む『大人気アニメ』

  • 2026.4.23

NHKアニメがいまあらためて注目を集めている理由は、懐かしさだけではありません。善悪では割り切れない葛藤や、人が生きるうえで抱える迷いといった“価値観を揺さぶる問い”を内包した作品が、視聴者の心にも強く響いているからです。今回は、この春から再放送されているアニメを含む“価値観が揺れるNHKアニメ作品”を5本セレクトしました。

本記事ではその第1弾として、アニメ『十二国記』(NHK BS-2/再放送 BSP4K、BS8K)をご紹介します。異世界を舞台に生き方を追い直させるような物語を描き、2026年4月3日より4Kリマスター版の再放送が行われている一作です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

undefined
※Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):アニメ『十二国記』(NHK BS-2/再放送 BSP4K、BS8K)
  • 放送期間:2002年4月9日~2003年8月30日、2026年3月13日~2026年3月20日(再放送)、2026年4月3日~現在放送中(再放送)

物語の舞台となるのは、オリエンタルな空気感が漂う異世界。天には理が存在し、天によって造られたこの世界には十二の国とそれを治める王がいました。そして、王を選ぶ唯一無二の存在が、幻獣・麒麟です。ある日、つまらない日々を送る女子高生・中嶋陽子(CV:久川綾)の前に、青年・景麒(CV:子安武人)が現れます。

金色の髪を持つ景麒によって、なぜか異世界へと連れてこられた陽子は、移動中に妖魔に襲われ1人になってしまいます。見知らぬ地で妖魔に追われたり、人に裏切られたりして心身ともに深く傷つくものの、楽俊(CV:鈴村健一)という半獣の青年と出会ったことで自分を取り戻していく陽子。やがて彼女は、自分が慶という国の麒麟である景麒によって選ばれた王だと知り――。

いま見るとかえって新鮮に映る“重厚さ”

アニメ『十二国記』は、2026年4月3日より毎週金曜日の午後7:00に、BSP4Kにて4Kリマスター版の再放送が行われています。また、これに先駆けてBS8Kでは、2026年3月13日から2026年3月20日まで全45話の8夜連続放送が実施されました。SNSでは「NHKどうしたの!?」「えっ…嬉しすぎる」「やっぱり面白い!」「オープニングで涙がでそう」「懐かしい」と、再放送に驚く声や歓喜の声が。

アニメ『十二国記』の再放送がSNSで話題になっているのは、ただ懐かしい名作だからという理由だけではありません。異世界アニメが広く親しまれている今あらためて見ると、本作が持つ独自の重厚さが、かえって新鮮に映るからです。本作では、異世界は夢のような場所ではなく、時に理不尽で過酷な現実として描かれます。

さらに、陽子が傷つき、疑い、揺れながらも自分の足で立とうとする姿が描かれています。特別な力で一気に状況を変えるのではなく、苦しみのなかですこしずつ成長していく陽子には、今見てもリアリティがあるのです。また、本作は壮大な世界観も魅力。国の制度や政治までていねいに描かれており、奥行きが生まれています。

子どもの頃にはスケールの大きな異世界物語として楽しめた作品が、大人になって見返すことで、人の在り方や社会の仕組みを考えさせる物語として感じられます。再放送で盛り上がっているのは、こういった普遍的な魅力が時代を超えて視聴者に届いているからではないでしょうか。懐かしさと再発見が同時に味わえることこそが、アニメ『十二国記』が再び注目される理由だと言えるでしょう。

作品を支える久川綾さんと子安武人さんの演技

アニメ『十二国記』のキャストの演技を語るうえで、まず挙げたいのが中嶋陽子役の久川綾さんの存在です。陽子は、当初はごく普通の少女として登場しますが、物語が進むにつれて強さを身につけていきます。久川さんの芝居は、その変化を声の震えやすこしずつ芯が通っていくようなニュアンスによって、ていねいに表現しているのが印象的です。

そして、もう1人強い印象を残しているのが、景麒役を演じる子安武人さんです。景麒は感情を大きく表に出すようなキャラクターではありませんが、子安さんはその静けさのなかに苦悩や不器用な誠実さをにじませています。抑えた声の調子が、景麒の人物像に深みを与えているのです。

久川さんは陽子の揺れと成長を繊細に演じ、子安さんは景麒の沈黙に重みをもたらしています。2人の掛け合いがあるからこそ、アニメ『十二国記』の重厚な世界がより胸に迫ってくるのでしょう。気になった方は、現在放送中の再放送をぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari