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客「返品したいんですけど」服の表面に“明らかな毛玉”→確認すると…直後、客の“反論の一言”に絶句…

  • 2026.4.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

元アパレル店員のさやかです。

店頭では日々さまざまなお客様対応がありますが、その中でも特に神経を使うのが「返品できるかどうか」の判断です。

レシートやタグが揃っていても、商品状態によっては簡単にお受けできないことがあります。

今回は、そんな返品対応の難しさを痛感した出来事についてお話しします。

タグ付きなのに、明らかな使用感…?

ある日、お客様がトップスを持って来店され、「返品したいんですけど」とおっしゃいました。

商品にはタグもそのまま付いており、ぱっと見た印象では大きな汚れもありません。

しかし、手に取って確認すると、素材の表面に明らかな毛玉が見られました。

遠目にはわかりにくいものの、近くで見ると、着用による使用感がしっかりと出ている状態だったのです。

返品理由を伺うと、お客様は「家で1回試着しただけです」とおっしゃいました。

試着のみの商品と実際に着用された商品の違いは意外とわかるものです。

今回の商品は、短時間の試着でここまで毛玉ができるような品質ではないという認識もありました。

そのため冷静に見極める必要がある場面にもかかわらず、「これは試着だけではないのでは」と決めつけていた部分もあったと思います。

確認の仕方ひとつで、空気は変わる

こうした場面では、商品の状態だけを見て機械的にお断りすればいいわけではありません。

私はできるだけ丁寧に確認しようと、「今後の参考にもさせていただきたいので、どのように、どのくらいの時間、ご着用になったのか教えていただけますか?」とお声がけしました。

しかしその言い方に、お客様は「1回試着しただけなのに、そんなふうに言われるなんて信じられない」というご様子で、場の空気は一気に張りつめていきました。

こちらとしては事実確認のつもりでも、少しでも疑われていると感じさせてしまえば、受け取り方は大きく変わります。

自分の中にあった「試着だけのはずがない」という先入観が、言葉の端々に出ていたのかもしれません。

返品の可否以上に、その場がクレームへ発展しそうな緊張感がありました。

ルールだけでは判断できない接客の難しさ

この経験を通して、返品対応とは単に商品の状態を確認する作業ではなく、お客様の反応、その場の空気、店舗全体への影響まで含めて判断することが必要だと実感しました。

アパレル販売ではルールを守ることは大切ですが、それと同じくらい「どう伝えるか」「どう収めるか」も重要です。

自分が正しいと思っているときほど、言葉や表情にその気持ちが出やすいことがあります。

事実確認のつもりでも、相手にとっては責められているように感じることも考えられるでしょう。

この出来事以来、返品対応では商品の状態を見るだけでなく、まずは相手の話を受け止めたうえで、決めつけずに確認することをより意識するようになりました。

お客様から洋服を購入してもらって成り立っている仕事だからこそ、ルールを守るだけではなく、信頼を損なわない伝え方も大切なのだと感じています。

正しさだけでは解決できないからこそ、現場ならではの難しさが詰まっていると感じた出来事でした。


文:さやか/ライター
ファッション関係の仕事に就き10年。店頭でのお客様対応や商品提案を通して得た気づきをもとに、接客や装いにまつわる体験談を執筆している。日常に寄り添うファッションの話題が得意。


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