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不在票シールが“重なりすぎて”貼れない…!元宅配員が絶句した「代金引換の定期便」を放置し続ける客。投函口から見えた“異常な光景”とは…

  • 2026.4.19
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

皆さまこんにちは。元宅配員のmiakoです。

日常的によく使う消耗品ほど、気がつくと残りが少なくなっていて、買いに行く手間や買い忘れに慌てた経験はありませんか?

そんな時に便利なのが定期購入サービスです。
買い忘れや注文の手間が省けるのはもちろん、送料無料や初回特典など、通常よりお得に利用できるところも多いですよね。

ただ、便利なサービスにも、思わぬトラブルが潜んでいることがあります。
今回は、何度訪問しても受け取ってもらえなかったコレクト定期便のお話をしたいと思います。

毎月決まった日に届く、代金引換の定期便

その方は、S様というお客様でした。

毎月10日の午前中、代金引換便で届く化粧品の定期購入を利用されていた方です。
小さな箱が毎月同じ日に届く、規則正しい定期便でした。

代金引換のコレクト便は、お届けの際に料金をいただく必要があります。
そのため、たとえ定期的な配達でお客様もご存知の荷物であっても、必ず事前にお電話をしてからお伺いするのが基本です。

注文された当初からしばらくは、特に問題なくお届けできていたようでした。

不在票が積み重なっていく

S様の荷物が気になり始めたのは、ある時期からでした。

午前中の担当宅配員から荷物の引継ぎをしていた時のことです。

「Sさん、今日で5日目だよ」

手渡されたのは、とある化粧品メーカー名が印字された小さな段ボール箱でした。
その伝票を見ると、指定は〇月10日の午前中。
しかし、この日は15日。
指定日から5日経っていました。

伝票の裏には、不在票の控えシールが何枚も折り重なっていました。
このシールは、不在票を印字した際に一緒に出てくるもので、伝票番号と投函した日時が記録されています。
一番古いものは10日の10時30分頃、そして一番新しいものが、15日の11時。
毎日欠かさず訪問していたことが、シールの枚数に刻まれていました。

「電話はどうですか?」
「一応留守電になったんでメッセージは入れたし、着信は残ってると思うんですけど、今のところ再配達の連絡来てないですね」
「じゃあ再配達の連絡待ちでいいですか?」
「そうですね、Sさんの家の近くを通った時に、寄れたら寄ってみてくれませんか?時間がずれたらもしかしたら居るかもしれないんで」
「わかりました」

そうして私は、S様の荷物を預かり、午後の配達へと向かいました。

まさかの在宅、そして歯切れの悪い返答

夕方、営業所に戻る前にS様の家の近くを通ることに気づき、少し時間に余裕があったので立ち寄ってみました。

S様のご自宅はセキュリティマンションでした。
エントランスで部屋番号を押し、不在を覚悟でチャイムを鳴らします。

「はーい」

まさかの返答に、一瞬言葉が詰まりました。

「宅配便です。代金引換のお届け物の件でお伺いしました」
「あっ、すいません。何回か来てもらってましたね」

電話越しに聞こえてくるのは、明るく若々しい女性のお声でした。
ただ、少し歯切れが悪そうです。

「ごめんなさい、今、現金がなくて。明日、営業所に取りに行ってもいいですか?」
「はい、大丈夫です。ただ保管期限があと2日しかないので、明後日までにお受け取りをお願いします」
「わかりました」

思いがけず約束を取り付けることができ、荷物は営業所止めに切り替えて、引き取りを待つことになりました。

繰り返される不在、そしてポストの様子

ところが、それから何ヶ月か経った頃。
またS様宛ての、化粧品メーカーの箱に入った定期便と思われる荷物を預かりました。

前回と同じく、午前中指定のコレクト便です。
伝票の裏には、また不在票の控えシールが何枚も重なっていました。
しかもそろそろ貼り切れないほどびっしりと伝票の裏にシールが貼られています。

今日はお届けできる最終日。
今日中にお届けできなければ返品です。

しかし、電話をしてもつながらず、直接お伺いしても返答がありません。

「本日返品になります。ご了承ください。」

そう記入した不在票を投函した時、S様のポストの様子が少し気になっていました。
中の投函物が少したまっている様子がチラッとですが見えてしまったのです。

その中には、自分が投函したのと同じ不在票も見えました。
それも1枚どころではなく、もしかすると不在票は一度も確認されていないのでは…、と感じました。

この日は、荷物が届いてから7日目にあたる日でした。

荷物の基本的な保管期限は、営業所に届いてから7日間です。
この日も再配達の連絡がなければ、翌朝にはご依頼主さまへ返品されることになります。
電話をかけても直接訪問しても、S様とは連絡が取れませんでした。

そして、その後も返事はなく、翌朝、荷物はルールに従い、メーカーへと返品されていきました。

偶然つながった電話で明かされた事情

その翌月も、またS様宛てに同じ荷物が届き、私が預かる番になりました。

いつしかこのエリアを担当する宅配員たちの中には「S様の荷物は不在になる」という暗黙の認識が生まれていました。
それでも、毎日一度は必ず連絡を入れ、お伺いを続けました。

何日か不在が続いたある日の午後、電話をするといつもと違い、コール音の後にS様ご本人が出たのです。

「お忙しいところ恐れ入ります。宅配便ですが、代金引換のお届け物のご連絡でお電話しました」
「あ、そういえば止めるの忘れてました。先週からちょっと家に帰れてなくて…。返品ってお願いしてもいいですか?」

「先週から家に帰れていない」というお言葉に、ポストに積み重なっていた郵便物の様子が頭をよぎりました。

最後に見た集合ポストの様子は、投函口を押して不在票を入れようとすると、2〜3センチ下のところにすでに前回までの不在票が折り重なって見えていたのです。
深さが10センチほどある集合ポストが、投函口間近まで埋まっているのがわかりました。

ポストの中を意図的に確認することは、プライバシーの観点から避けるようにしています。
ただ、投函の瞬間に目に入ったその光景の、投函口から見えた不在票があまりに近くにあり、1〜2日の外出ではないのだろうと感じていました。

詳しい事情はわかりませんでしたが、遠方への帰省だったのか、長期の出張や旅行だったのか。
いずれにしても、すぐには戻れない状況であることは伝わりました。

セキュリティのしっかりしたマンションに住み、身の安全に気を配っていらっしゃる方なのだろうとは思うのですが、だからと言って毎回不在だったり、受け取りをしたりしなかったりと、適当に対応されるはいただけません。

しかし、今回は受け取れない状況とお客様自身の意思を確認できたので、メーカーに返品するときに、お客様の意思を添えることができます。

「あ、あと。来月分もなんですけど」
「来月分、ですか?」
「はい。ちょっと、手元に在庫が増えちゃって、止めておきたいなと思って」

毎月届く定期便も、生活リズムが変わってしまうと使い切るペースが乱れてしまうことがあります。
S様もそのような状況だったのかもしれません。

定期購入の停止は、まずメーカーへ相談を

来月分についても止めたいというS様に、こうお伝えしました。

「来月の分につきましては、メーカーさまに直接ご連絡いただいてご相談されるのが一番です。こちらでも宅配員に共有はいたしますが、発送停止が間に合わず、こちらに届いてしまった場合はまたご連絡いたします」
「わかりました。メーカーにも連絡入れてみます」

定期購入の停止や解約は、宅配員ではなくメーカーへの連絡が必要です。
多くの場合、〇日前までに連絡をという規約がありますので、気になったら早めに確認してみてください。

また、受け取れない状況が続き、返品が繰り返されると、思わぬトラブルに発展することもあります。
往復の送料や代引き手数料をメーカーから請求されたり、支払いが滞ると法的措置の通知が届いたりするケースも聞きます。
さらに、同じカートシステムを使う他のショップでも代引きが利用できなくなるケースもあるようです。

せっかくお得な定期便を利用しているのに、送料や手数料の負担だけが残ってしまうのは本末転倒です。

宅配員は、あなたとメーカーをつなぐ代理人

直接お客様と顔を合わせることの多い宅配員は、気軽に声をかけていただきやすい存在だと思います。

しかし宅配便とは、本来は直接手渡したいけれど、できない方々の代わりに荷物をお届けする代理人です。
定期便の解約や支払いに関する大事なご相談は、ご本人とメーカーの間で直接行っていただく必要があります。

定期購入は、上手に使えばとても心強いサービスです。
ライフスタイルが変わった時には、早めに見直してみることをおすすめします。

宅配員は今日もどこかで、たったひとりのお客様の「便利」に応えるために荷物を運んでいます。
これからも、お客様とメーカーと宅配員がそれぞれ気持ちよく関われる宅配の未来であってほしいと願っています。



ライター:miako

宅配ドライバーとして10年以上勤務した経験を生かし、現場で出会った人々の温かさや、働く中で積み重ねてきた"宅配のリアル"を、経験者ならではの視点で綴っています。 荷物と一緒に交わされてきた小さなエピソードを、今は文章としてお届けしています。

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