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医師「危険なサインかも」→実は『前立腺がん』の初期症状だった…“年齢のせい”と放置しがちな「3つの異変」とは?

  • 2026.4.8
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

年を重ねると尿の回数が増えたり、出にくさを感じたりすることが増えてきます。「これも年のせいだろう」と、ついつい放置してしまいがちですが、それは危険なサインかもしれません。

実は、男性にとって身近な病気である「前立腺がん」は、早期の段階では自覚症状がほとんど出ないことをご存知でしょうか。なぜ「歳のせい」と決めつけてはいけないのか、そして、健康を守るために今できる検査とは何なのか。

本記事では、泌尿器科専門医である小内友紀子先生に、前立腺がんの基礎知識と正しい対策について詳しく伺いました。早期発見のために知っておくべきポイントを解説します。

「歳のせい」と決めつけは禁物?前立腺がんの初期の特徴

---前立腺がんの初期症状や、他の疾患との見分け方について教えてください。

小内友紀子さん:

「前立腺がんは通常、尿の通り道である尿道の周囲ではなく、前立腺の外側からできてくることが多いとされています。

このため、前立腺がんの早期には、『がん』そのものによる症状がでないのが普通です。

前立腺がんを早期に発見するためには、PSA(前立腺特異抗原)という前立腺がんの腫瘍マーカーが有用とされています。尿が出にくい、尿の回数が多いといった症状が出た場合、それが単純に年齢的変化なのか、前立腺肥大症のせいなのか、過活動膀胱のせいなのか、前立腺がんのせいなのかは自分ではわかりません。

年齢を重ねると、夜早く床に入ることが多くなります。そうすると夜間尿で起きる回数も多くなります。前立腺がんや前立腺肥大症でも、夜間頻尿を起こすことがありますが、病気のせいで夜間頻尿があるのかどうかは自分では判断がつきません。」

放置すると重症化の恐れも。なぜPSA検査が必要なのか

---早期発見のために受けるべき検査と、症状を放置するリスクを教えてください。

小内友紀子さん:

「前立腺がんの早期発見のためには、PSA検査(血液検査)を受けることが重要です。主に50歳以上の男性を対象に行われ、PSAが4.1〜10.0ng/mLの場合はグレーゾーンと呼ばれ、泌尿器科での組織検査などの精密検査がすすめられます。

頻尿や排尿困難がある場合は、日常生活の質が低下することが知られています。

『歳のせい』にして放置すると、前立腺がんの発見が遅れるリスクはもちろんのこと、突然尿がでなくなる『尿閉』になり病院に駆け込んだり、ひどい場合は『腎後性腎不全』になって腎臓の機能が低下したりすることもあります。

尿がほとんどでなくなり、全身がむくんでいる、下腹部がぽっこり腫れているなどの場合は、泌尿器科を直ちに受診することをおすすめします。」

今日からできる対策。泌尿器科を受診する目安とは

---具体的にどのような頻度で検査を受けるべきでしょうか。また、受診の目安を教えてください。

小内友紀子さん:

「早期の前立腺がんは症状がありません。自治体のPSA検診や、人間ドックでのPSA検査を年1回程度受けることをおすすめします。

PSAが4.1ng/mLを超えている場合は、泌尿器科を受診しましょう。

尿が出にくい、尿の回数が多いなど、排尿の症状がある場合は、歳のせいと放置せず、泌尿器科に気軽に受診されてみてください。」

「年のせい」と諦めず、定期検査で自分自身を守ろう

今回、泌尿器科専門医のお話を通じて分かったのは、前立腺がんの早期発見には、自覚症状を待つのではなく、定期的な検査が欠かせないという事実です。

排尿トラブルを「歳のせい」と自己判断してしまうことが、実は一番のリスクかもしれません。「もしかして?」と感じたときや、健康診断で数値の指摘を受けたときは、放置せず一度泌尿器科に相談する。この小さな一歩が、将来の大きな安心につながります。

50歳を過ぎたら年1回のPSA検査を習慣にし、自分自身の体の変化に目を向けてみてはいかがでしょうか。


監修者:小内友紀子
公益財団法人ときわ会 常磐病院 泌尿器科 診療副部長、東京女子医科大学病院 泌尿器科 講師、医師、医学博士 女性泌尿器科医師として、普段は女性によくある尿もれから、男性の前立腺癌をはじめとする泌尿器科領域の癌診療まで診療しております。 【資格】医師/ 医学博士 / 泌尿器科専門医・指導医 / 透析医学会専門医・指導医 / 排尿機能学会専門医

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