1. トップ
  2. 「駅近で築10年なのになぜ7万?」アパート入居直後、20代女性が直面した“悲惨な現実”

「駅近で築10年なのになぜ7万?」アパート入居直後、20代女性が直面した“悲惨な現実”

  • 2026.5.18
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社で10年以上現場経験を積み、現在は不動産ライターとして活動する宅地建物取引士のT.Sです。部屋探しをしているとき、周辺の相場よりも家賃が明らかに安い物件を見つけて、その理由が気になった経験はないでしょうか。

今回は、家賃の安さに惹かれてアパートを契約したものの、入居後に共用部の状態に困惑した女性のエピソードを紹介します。

内見時と入居後で大きく異なる共用部の実態

都内の広告代理店に勤務する20代後半のAさんは、東京23区内で駅から徒歩5分、築10年の1Kアパートを契約しました。広さは25平方メートルで家賃は7万円となっており、周辺相場の8万円から8.5万円よりもかなり割安です。

内見は平日の昼間に行い、共用部は整然としていました。Aさんは「駅近で築10年なのになぜこの家賃なんだろう」と不思議に思いつつも契約を決めたのです。しかし実は、内見した日がたまたま定期清掃の直後だったという落とし穴がありました。

入居して最初の週末を迎えると、ゴミ置き場には分別ルール違反のゴミ袋が散乱し、駐輪場には放置自転車が溢れ、共用廊下には段ボールが積まれている光景に遭遇してしまいます。Aさんは「内見のときはきれいだったのに」と困惑し、すぐに管理会社へ連絡を入れたのです。

安さの裏にあった管理不全と改善に向けた管理会社の対応

連絡を受けた管理会社が現地を確認し、遠方に住む個人オーナーと協議を行います。そこで判明したのは、以前から共用部の乱れによる短期退去が続いていたという事実でした。オーナーは根本的な管理の改善を行わず、家賃を下げる対応を繰り返して空室を埋めていたのです。

実際の管理状態は、ゴミ置き場の掲示が古くて読めず、駐輪場のルールもありませんでした。そこでオーナーと相談のうえ、管理会社が主導して改善策に取り組みます。ゴミ置き場の掲示を新しくし、駐輪場にはステッカー制度を導入して警告期間のあとに適切な手順を踏んで未登録自転車を撤去しました。さらに共用廊下への私物放置禁止を全戸に通知し、月1回の点検を開始します。

3か月後には共用部が見違えるほど改善し、オーナーも「家賃を下げて無理に空室を埋めるより、きちんと管理して適正な家賃をもらう方が健全ですね」と意識を改めました。結果として、Aさんの次回の更新時も家賃は据え置きとなります。

物件選びは共用部のチェックと管理体制の確認がポイント

家賃が相場より安い背景には、日当たりや騒音といった立地条件だけでなく、管理体制の悪さが影響しているケースがあります。物件の背景を見極めるためには、内見を平日の昼間だけでなく、週末の朝や平日の夜など複数の時間帯で実施するのが効果的です。

とくにゴミ置き場と駐輪場、そして共用廊下の3点は、物件の管理体制が表れやすい場所です。また契約前には、重要事項説明書で管理業者を確認し、巡回頻度などもあわせて担当者に聞いておきましょう。

もし入居後に共用部の問題に気づいた場合は、諦めてすぐに退去を考えるのではなく、まずは管理会社へ相談してみてください。オーナーと管理会社が連携して、住環境の改善に動いてくれる可能性は十分にあります。



ライター:T.S(宅地建物取引士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして、住宅購入や賃貸に関する読者目線の記事を執筆している。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる