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新車SUVを600万円で購入→3年間の損失はわずか30万円「月々8,000円」軽自動車より安い、なぜ?

  • 2026.4.17
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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。輸入車ディーラー営業、カーディティーリングスタッフ、自動車部品メーカーの海外営業を経て、現在は中古車買取店のオーナーを務めております、岡本です。

「高い車は維持費も高い」

これまでの常識が崩壊しつつあります。トヨタ『ランドクルーザー300』やレクサス『NX』といった一部の国産プレミアムSUVにおいて、3年後の残価率(リセールバリュー)が新車価格の80〜90%を超えるような現象が起きているからです。

新車価格600万円の高級車が、数年後の売却価格から逆算すると「月々の実質的な負担額が1万円を切る」というお得な買い方。

なぜ、型落ちの軽自動車を乗り潰すよりも、最新の高級SUVを数年おきに乗り継ぐ方が家計に優しい可能性があるのか。買取の現場で日々相場と向き合うプロの視点から、カーライフの裏側を詳しく解説します。

「車両価格」ではなく「減価償却」で選ぶ、令和の新常識

多くの人が車を選ぶ際、まず「いくらで買えるか」というイニシャルコストに目を向けます。

しかし、本当の意味で家計に影響を与えるのは、支払った金額そのものではなく「いくらで売れるか」との差額、つまり減価償却費(価値の目減り分)です。

具体的に、以下の2つのケースを比較して考えてみましょう。

・ケースA:
300万円で購入した一般的なミニバン
3年後に100万円で売却した場合、3年間の損失は200万円。月換算すると約5.5万円のコストです。

・ケースB:
600万円で購入した特定の高級SUV
3年後に570万円で売却できた場合、3年間の損失はわずか30万円。月換算すると約8,000円までコストが抑えられます。

イニシャルコストが倍であっても、特定の車種を選んだケースBの方が、3年間のトータルコストは170万円も安く済む計算になります。この残価率を支えているのは、日本国内だけではありません。中東、アフリカ、東南アジアといった世界中のバイヤーが「言い値」でも欲しがるグローバルな需要があるからです。

ランドクルーザーやハイエースのように、走行距離が10万kmを超えても価格が落ちにくい車種は、「国内相場」ではなく「世界相場」で動いているため、想像する以上に価値が守られやすい傾向にあるのです。

【体験談】査定額を100万円左右する「プロの装備選び」と「必勝法」

実際に、この戦略を駆使して「手出し最小限」で最新の高級車を乗り継いでいるオーナーたちは、どのような立ち回りをしているのでしょうか。

彼らが最も重視しているのは、購入時の「仕様選び」と「手放すタイミング」です。

・査定額を左右する「三種の神器」:
輸出市場において、「サンルーフ」「メーカーオプションナビ」「本革シート(一部の車種、グレードによって標準装備)」は、もはや装備ではなく価値のある資産です。これらを装備しているかどうかで、数年後の査定額がオプション費用を上回る差(時には100万円以上の開き)を生むことも珍しくありません。逆に、どれだけ高額な社外パーツでカスタムしても、輸出査定では評価に繋がりにくいというシビアな現実もあります。

・「車検を通さない」乗り継ぎ術:
人気車種の長納期化を逆手に取り、車が納車された瞬間に「次の1台」を予約注文するオーナーも少なくありません。3年後の初回車検が来る前に売却し、常に最新モデルへ乗り換えることで、高額な車検費用、タイヤ交換、バッテリー交換といったメンテナンスコストを発生させない戦略です。

常に最新の安全機能を享受しながら、消耗品コストを抑える。このサイクルが、諸経費を考慮しても結果的に「軽自動車を維持するより安い」という現象を生んでいるのです。

高騰が予想される“意外な3台”とは?

もちろん、この戦略にはリスクも伴います。為替の変動や仕向け地の輸入規制変更、あるいは予期せぬ不況によって、相場が一時的に冷え込む可能性もゼロではありません。車を「資産」と考える以上、常に情報のアップデートは不可欠です。

しかし、2026年現在の市場動向を分析すると、ランドクルーザーのような頂点モデル以外にも、堅実なリセールが期待できる「次なる注目株」が見えてきます。

・スバル『フォレスター』
北米やオセアニアでの信頼性が非常に高く、特に雪国や悪路を抱える地域からの安定した需要がリセールを支える傾向にあります。

・トヨタ『RAV4』
完成度が高く、特にハイブリッドよりも構造がシンプルな「ガソリンモデル」に輸出需要が集中するケースが見られます。
※現行モデルはハイブリッド、PHEVのみ

・トヨタ『ヤリスクロス』
新興国市場でも扱いやすいサイズ感と低燃費性能が評価されており、コンパクトSUVの中では際立った残価率を見せる可能性があります。

車を単なる「消費する道具」から、価値を運用する「資産」へと意識を変える。

その一歩を踏み出すだけで、家計を圧迫するものではなく、豊かな人生を送るための強力なパートナーへと変わるでしょう。


筆者:岡本 修
自動車業界の川上から川下までを網羅するカーライフアドバイザー。輸入車ディーラーの営業職としてキャリアをスタートし、接客の最前線を経験。その後、カーディティーリング会社にて車両美装の技術を習得し、自動車部品メーカーの海外営業としてグローバルな流通機構にも携わる。現在はこれら「販売・施工・製造・輸出入」の多角的な経歴を活かし、中古車買取店のオーナーとして独立。業界の裏表を知り尽くしたプロの視点から、中古車の本質や市場動向、メンテナンスの重要性など、ユーザーに寄り添った信頼性の高い情報発信を行っている。


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