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コム デ ギャルソン、 “黒の衝撃”から半世紀。川久保怜が最終的に行き着く、黒の動【2026-27年秋冬 パリコレクション】

  • 2026.3.14

3月7日(現地時間)に開催されたコム デ ギャルソンのショー会場は、先シーズンと同じ廃墟のような空間。幅の狭いランウェイに登場したファーストルックは黒だった。

静かな音楽が流れる中オールブラックのルックを纏いゆっくりと歩くモデルたちの様子には、どこか悲しげなムードが漂っているようにも見える。黒のルックは続き、中の構造が透けているピースも。

ビッグシルエットを中心とした16体が披露された後、音楽がやみ、突然ピンクのシリーズが6体次々に登場。やがてまた音楽が鳴り、黒のルックが。そして、大量のフリンジが流れ落ちるドレスで幕を閉じた。

テーマとして伝えられたのは、「最終的に行き着くところは黒」。「最も強く」、「反逆精神を体現する」その色を、レースやチュール、ジョーゼットといった薄い素材で表現したという。一連のピンクのルックは、黒を際立たせるためだったのか。

ヘッドピースはパリを拠点とするデザイナー、日爪ノブキが手がけ、一部のヘッドバンドは商品として展開予定だという。厚底のブーツはカナダ発のシューズブランド「ジョン フルーボグ」とコラボレーションしている。

服を間近で見ると、シャーリング、プリーツ、ラッフルが施され、リボンやノットもふんだんに用いられている。スパンコールも輝き、かなり装飾的でショーを観て感じ取った「静」というよりは「動」の印象だった。

1981年、カラフルで楽観的なムードが席巻していたパリ ファッション ウィークに乗り込み、黒をメインとした服を発表して「黒の衝撃」と称されたコム デ ギャルソン。それから半世紀近くを経て、自らを象徴する色は黒であると訴えた。20年代に機能美を極めたリトル ブラック ドレスを発表したガブリエル・シャネル以来、コム デ ギャルソンが黒をモード界に持ち込んだのは紛れもない事実なのだが、今改めて原点を提示するのはなぜなのか。近年では珍しく世界情勢への言及はなかったが、ますます争いが絶えない状況に対し、ブランドの歴史の中で最も世界にインパクトを与えたと言っていい強い表現を選択した、ということだったのかもしれない。

※コム デ ギャルソン2026-27年秋冬コレクションを全て見る。

Photos: Gorunway.com Text: Itoi Kuriyama

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