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「人生で一番泣いた映画」「人が人を想うことを再認識できる」『90メートル』が紡ぐ母と息子の絆

  • 2026.3.13

山時聡真と菅野美穂がW主演を務めるヒューマンドラマ『90メートル』(3月27日公開)。難病を患ったシングルマザーの母と、人生の岐路に立つ高校3年生の息子の姿を通して、親子の絆と家族の愛を丁寧に描きだしている。メガホンをとったのは『か「」く「」し「」ご「」と「』(25)でも思春期のもどかしい想いをスクリーンに活写した中川駿監督。自身の実体験を交えたオリジナル脚本としても注目を集める本作は、観る者の胸に静かに、しかし確かに響く感動の物語だ。

【写真を見る】山時聡真と菅野美穂の熱演が涙を誘う…!

今回MOVIE WALKER PRESSでは、公開に先駆けて開催された試写会でアンケートを実施。参加者からは「こんなに泣くなんて、愛情って温かいなと思いました」(40代・女性)、「温かくて優しい日々、つながる絆に感動であふれる涙が堪えきれなかった」(40代・女性)、「涙が止まらず、ここまで泣いた映画はなかなかないほどだった」(40代・女性)など、参加者の87%が泣いたと回答するほど、たくさんの感動の声が寄せられている。また完成披露試写会では、「人生で一番泣いた映画」と評するコメントも。そこで本記事では、観客のリアルな感想と共に作品の魅力を紐解いていきたい。

人生の岐路で揺れる、親子の繊細な心の機微を追った感動のドラマ

【写真を見る】山時聡真と菅野美穂の熱演が涙を誘う…! [c]2026映画『90メートル』製作委員会
【写真を見る】山時聡真と菅野美穂の熱演が涙を誘う…! [c]2026映画『90メートル』製作委員会

小学生のころよりバスケットボールに打ち込んできた藤村佑(山時)の生活は、母の美咲(菅野)が難病を患ったことで一変する。母子家庭で育った彼は、高校2年生でバスケ部を辞め介護と家事を担う日々へ。ヘルパーの支援はあるものの常時見守れる体制ではなく、佑が母を支え続けていた。

やがて高校3年生となった佑は東京の大学へ進学したいと考えるようになるが、日に日に身体の自由を失っていく美咲を前にその気持ちを素直に打ち明けることができない。そんななか担任から新たな進学の道を示され、さらにケアマネジャーの下村香織(西野七瀬)から美咲の24時間介護のケア体制が整ったと知らされる。息子の未来を守りたい美咲は、「お母さんは大丈夫だから」と優しく佑の背中を押すのだが…。

互いを想いやる佑と美咲の強い絆に、気づくと涙が止まらない…

将来の夢と親の介護。難しい選択を迫られる高校生と、回復の見込みがない難病と向き合うシングルマザー。近年注目されるヤングケアラーというテーマを内包しながらも、物語の中心にあるのは困難のなかでも揺らがない親子の絆だ。家族だからこそ生まれる葛藤と、それでも変わらない愛情が観る者の心の琴線をせつなく震わす。互いを想いやる2人の姿に感動のコメントが多く寄せられた。

「母が息子を愛し、息子も母を愛する姿に感動しました」(40代・男性)

「親と子の愛や葛藤、仲間との絆など人が持つ心の温かさが根底に流れていて、素晴らしかった」(40代・女性)

「ヤングケアラーの話であり、母と息子による親子愛の話でもあり、重い内容のようでとても深い、見ごたえのある作品でした」(40代・女性)

将来に苦悩する佑を取り巻く周囲の人々の想いに胸が締め付けられる

『90メートル』のタイトルに込められた意味とは…?母と息子の絆に涙する観客続出! [c]2026映画『90メートル』製作委員会
『90メートル』のタイトルに込められた意味とは…?母と息子の絆に涙する観客続出! [c]2026映画『90メートル』製作委員会

佑の将来を案じ、現実を少しでも変えようと動く周囲の人々の存在も、本作の大きな見どころだ。佑の置かれた状況を理解する担任教師は、未来の可能性を閉ざさないよう自己推薦という進学ルートを提案。さらに、かつて共に汗を流したバスケ部の友人たちも、佑が退部してから疎遠になっていた時間を感じさせない自然な距離感で佑に接し、再び“外の世界”へとつながるきっかけを与えている。

一方で、母として息子の将来を考える美咲は、一人で暮らしていくために24時間介護を受けることを決意。その覚悟に呼応するように、ケアマネジャーやヘルパーたちが連携し、具体的な支援体制を整える。そうした周囲の積極的な働きかけによって、佑を取り巻く環境がいい方向へと変わっていくプロセスが頼もしい。

“普通の生活”をあきらめかけていた佑の前に、再び未来への道筋が開かれていく。そうした彼を取り巻く人々の眼差しと行動に、心を動かされたという声も多かった。

「佑に選択肢を与えるのが先生やケアマネジャーなどの大人であり、佑の決断のキーとなるのが友人たちであることが等身大の高校生の物語であるということを感じさせてくれた」(30代・男性)

「気にかけて行動してくれる存在があり、佑は幸せだと思います。佑が卑屈にならず、自分のやるべきことを頑張っている姿勢が周りを動かしたのかなと想像しました」(50代・女性)

「みんな優しくすてきでしたが、先生が印象的でした。こんなふうに一人一人に親身になって気にかけてくれる先生がいたら、学校が生徒も親も先生たちまでもが安心できる場所になるな、と思いました」(40代・女性)

あなたの人生と重なる、心に響くセリフ&シーン

人生の岐路に立つ佑を優しく支える、バスケ部のマネージャー杏花(南琴奈) [c]2026映画『90メートル』製作委員会
人生の岐路に立つ佑を優しく支える、バスケ部のマネージャー杏花(南琴奈) [c]2026映画『90メートル』製作委員会

そんな本作には、日常の延長線上にある何気ない瞬間が、感動ポイントとなって随所にちりばめられている。

進路に揺らぐ佑、佑の幸せを切に願う美咲、前向きな言葉で佑の背中を押すバスケ部マネージャーの杏花(南琴奈)、佑とわだかまりを抱えるバスケ部の元チームメイトの翔太(田中偉登)、そして佑と美咲を献身的に支えるケアマネジャーの下村。様々な年齢や立場のキャラクターが織り成すエピソードが、観る者それぞれの人生と重なり、心の奥にそっと染み渡る。そんな共感してしまうセリフの数々や、自身を重ね合わせたシーンについてのコメントも目立った。

「無理に寄り添おうとせず、距離感や言葉で支えているところが、『帰る場所がある』とさりげなく伝えているようで温かいなと感じた」(20代・女性)

「美咲が話す言葉のなかに、私の母親とまったく同じ言葉がたくさんあって驚きました。菅野さん演じる美咲を通して、当時の母がどんな気持ちでいたのか、話していたのかを理解できてうれしかったです」(50代・男性)

「翔太を見て、私にもこんな友人がいたことを思い出しました。私自身も個人的な理由で部活を途中で辞めたことがあるのですが、理由を問い詰めるでもなく、そっと寄り添い、たまに話しかけてくれる、そういった存在はとても頼りになると思います」(10代・女性)

山時聡真が体現する、等身大の高校生の葛藤

大好きなバスケを辞め、母の世話を献身的に行う佑(山時聡真) [c]2026映画『90メートル』製作委員会
大好きなバスケを辞め、母の世話を献身的に行う佑(山時聡真) [c]2026映画『90メートル』製作委員会

厳しい環境下で人生の岐路に立つ高校3年生の佑を演じるのは、『君たちはどう生きるか』(23)で主人公声優の座を射止め、ドラマ「ちはやふるーめぐりー」など話題作への出演で注目を集める山時。思春期ならではのやや反抗的な態度や、誰にも本音を打ち明けられない孤独感を繊細に表現。夢を追いたい気持ちと、母を置いてはいけないという責任感の狭間で揺れ続ける姿に胸を締め付けられた観客も少なくない。

「母親の前では『子ども』でいていいのに、『大人』になるしかなかったのは、見ていて心が痛かったです」(40代・女性)

「高校生という、進路や将来と直結する大切な『時間』を生きる姿が印象的でした」(50代・女性)

「大人びた横顔が印象的でした。子どもらしい笑顔を見ることができてホッとしました」(40代・女性)

菅野美穂が難病を患いながらも息子の将来を案じるシングルマザーを熱演

息子の幸せを一番に願う、難病を抱える母、美咲(菅野美穂) [c]2026映画『90メートル』製作委員会
息子の幸せを一番に願う、難病を抱える母、美咲(菅野美穂) [c]2026映画『90メートル』製作委員会

実力派女優として第一線で活躍を続け、『明日の食卓』(21)や『ディア・ファミリー』(24)などでも母親役を印象深く演じてきた菅野。本作では、厳しい現実と向き合いながらも、息子の未来を第一に考え続ける母の揺れる心情を繊細に表現している。

「難病の演技と母の心の機微を繊細に表現していた」(50代・女性)

「あまりにも自然で演技に見えなかったです。子どもを思う気持ち、病気になった悔しさ、それでも前を向こうとする気持ちがありありと伝わってきました」(40代・女性)

「難しい役だと思いますが、病気だからというより、母としての心情をしっかり演じられていたことに感動しました」(40代・女性)

中川監督も「美咲役を演じた菅野美穂さんをひと言で形容するならば“圧倒的”でした」と語り、その存在感を絶賛。佑への強い想いがにじむ演技に胸を打たれたというコメントも相次いだ。

また、佑と美咲を支えるケアマネジャーの下村を演じた西野をはじめ、脇を固めるキャストの好演についての声も上がっている。

「本当に心強い存在であるケアマネジャーさんを、西野さんはうまく表現されていたと思います」(40代・女性)

「父が認知症を発症して大変だった時、共倒れにならないようケアマネジャーさんが策を考えてくれました。そんな様子が伝わってくる、西野さんの演技に引き込まれました」(60代・男性)

「佑の友人である杏花を演じた南さんのサラッと優しい演技で包み込むような演出がとてもよかった」(50代・女性)

親子の愛が交差する時、未来への一歩が照らされる…

自分の将来と母親に対する責任感の間で苦しむ佑 [c]2026映画『90メートル』製作委員会
自分の将来と母親に対する責任感の間で苦しむ佑 [c]2026映画『90メートル』製作委員会

夢か、家族か。簡単には答えの出ない問いを投げかけながらも、本作が描きだすのは互いを想う気持ちが未来を切り開いていくという確かな希望だ。「後悔をしないように生きなきゃなと考えるいい機会になった」(50代・女性)、「生きる強さを教えてくれた」(40代・男性)、「人が人を想うことを再認識できる映画」(40代・男性)など、本作から勇気をもらったという声も続々と集まっている。

「観終わったあと、心が軽くなるような、救われた気持ちになれるすてきな映画でした」(50代・女性)

「一人一人の優しさやさりげなさによって、どれだけ助けられるのかを教えてくれるような作品でした」(40代・女性)

「ヤングケアラーというテーマと真摯に向き合いつつも、未来を想起させるポジティブで心温まる映画に仕上がっていた」(30代・男性)

『90メートル』は3月27日(金)より公開 [c]2026映画『90メートル』製作委員会
『90メートル』は3月27日(金)より公開 [c]2026映画『90メートル』製作委員会

母と息子の感動物語であり、高校生の友情が織り成す青春物語でもある『90メートル』。佑と美咲の選択が交わる時、未来への一歩が照らしだされる。その瞬間を、劇場で見届けてほしい。

文/足立美由紀

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