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車体を低くしすぎた彼の口癖は「擦ってないか見て」→毎回車から降ろされる私が、彼を置いて帰ったら...

  • 2026.3.11
ハウコレ

好きな人のためなら、少しくらいの手間は気にならない。そう思っていたはずでした。けれど、「私って何なんだろう」と心のどこかで感じ始めたとき、その関係は少しずつ変わり始めます。今回は、彼のこだわりの愛車に振り回され続けた女性のエピソードをご紹介します。小さな違和感が積み重なったとき、彼女がとった行動とは...。

助手席の私の役割

彼と付き合って1年。彼は車が大好きで、車高をギリギリまで下げたスポーツカーに乗っています。問題は、段差やコンビニの入口を通るたびに「ちょっと降りて、擦ってないか見て」と私を降ろすこと。最初は「はいはい」と笑って付き合っていました。でも、それが毎回なのです。スーパーの駐車場の出入り口、踏切の手前、少しでも段差がある場所では必ず。デート中に降ろされた回数を数えたことがあります。1日で7回でした。

「それくらい自分で見れば?」と一度だけ言ったことがあります。彼は「運転席側からじゃ下見えないんだよ。助手席側が見やすいから」と答えました。それが理由なら、自分が降りて助手席側に回ればいいだけの話です。でも彼は「俺が降りたら誰が運転するの」と笑って、それきりでした。

SNSに車の写真を上げるのも彼の日課で、「もうちょっと低い位置から撮って」「光の加減がいいから今撮って」と頼まれるたびに、しゃがみ込んでシャッターを切っていました。降ろされるのも撮るのも、いつの間にか「助手席の私の仕事」になっていたのです。

雨の記念日

付き合って1年の記念日。彼が予約してくれたレストランに向かう途中のことです。その日は朝から雨。私はワンピースにヒールという格好でした。それでも段差のたびに「見てきて」と言われ、傘もろくに差せないまま車の横にしゃがみました。彼は運転席から窓を開けて「大丈夫? 擦ってない?」と聞くだけ。「足元、気をつけてね」の一言もありません。3回目に降ろされたとき、ストッキングが伝線しました。濡れた膝を拭きながら助手席に戻ると、彼は「シートが濡れるから、ちゃんと拭いてから座って」と言いました。

私が降りた理由

レストランの駐車場に着いたときも、やっぱり「見てきて」と言われました。雨に濡れ、ストッキングは伝線し、気持ちはもう限界でした。「わかった、降りるね」

そう言って車を降り、私はそのまま近くを通りかかったタクシーに乗りました。しばらくして彼からメッセージが届きました。「え、どこ行った?」その直後、さらにもう一通。「てか車に傷ついてたんだけど。ちゃんと見た?」

画面を見つめたまま、涙がこぼれました。1年間、何度も車を降りて確認してきた私よりも、彼がいま気にしているのは車の傷なんだ。

そして...

あの日以来、彼とは会っていません。LINEも返していません。3日後に届いた「ごめん、言いすぎた」というメッセージ。けれど、何を“言いすぎた”のか、きっと彼自身わかっていないのだと思います。

私が降りたのは、あの車からじゃない。彼の隣からです。助手席に座るのが誰であっても、きっと同じだった。彼にとって一番大事なのは車で、私はその“サポート役”でしかなかった。

その事実に気づくまで、1年もかかってしまった自分が、いちばん悲しいのかもしれません。

(20代女性・会社員)

本記事は、読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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