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年金繰り上げ・繰り下げで損しない選択を。意外な注意点と最適な受給の年齢を徹底解説!

  • 2026.3.4

年金繰り上げ・繰り下げで損しない選択を。意外な注意点と最適な受給の年齢を徹底解説!

定年が近づき「この先どうなるのか」とお金の不安を抱き始めた方は必見! 家計再生コンサルタントとして2万4,000件以上の相談を担ってきた横山光昭さんの話題の新刊『定年後のお金が心配になったら 知りたいことが全部のってる本』より、一部抜粋してお届けします。第5回は、年金の繰り上げ・繰り下げ受給について。

年金受給は 60 歳から「繰り上げ」、75 歳までに「繰り下げ」できる

受給開始は 60〜75歳の間で選べる

年金は希望すれば、1カ月単位で「繰り上げ」て60歳から受け取ったり、65歳以降75歳まで「繰り下げ」て受け取れます。ただし、受け取る年齢で支給額は変わります。65歳から、1カ月繰り上げるごとに支給額は0・4%減額され、60歳では24%減に。逆に、1カ月繰り下げるごとに支給額は0・7%増額され、75歳で受け取ると42%ふえます。

数字上の損得だけでいえば、60歳でもらい始めた場合は80歳10カ月より長く生きると損、70歳から受給する場合は81歳11カ月以上、75歳から受給する場合は86歳11カ月以上、それぞれ長く生きるとトクになります。

どんな暮らしがしたいかも視野に

とはいえ、人生は金額の損得だけでは決められません。そのときの経済状況や健康状況で、年金が必要なら繰り上げる、もらわなくても暮らせるなら繰り下げる、のが基本。加えて、「60代の元気なうちにもらって楽しみたい」「60代は働くから70代から」など、老後の過ごし方も考慮して選択を。

なお、繰り上げは、一度決めたら変更できません。また、繰り下げは国民年金と厚生年金のどちらか一方だけでもできますが、繰り上げは両方セットになります。

【注意!】繰り上げ・繰り下げの注意点を知っておこう

繰り上げ期間中は、国民年金に任意加入できません。また、障害を負ったり、配偶者が亡くなっても、障害基礎年金、寡婦年金は出ません。一方、厚生年金を繰り下げると加給年金がもらえません。繰り下げで年金がふえると、税金・社会保険料がふえる可能性も。

65歳で受給する場合とくらべてみよう

年金は請求しないともらえない!繰り下げするなら手続きは不要

自宅に届く「年金請求書」を提出

「65歳になったら、年金は自動的にもらえるもの」と思っている人は多いようです。でも、それはまちがい。年金は自分で申請しない限り受け取れません。

申請は、65歳になる3カ月前に日本年金機構から送られてくる「年金請求書」で行います。電子申請の案内が送られてきたら、マイナンバーカードとスマホやパソコンを使って、「マイナポータル」(オンラインの行政手続き窓口)から手続きも可能です。

年金を繰り上げする場合は、65歳になる前に年金事務所で手続きを行います。

繰り下げは途中でやめられる

繰り下げる場合は、事前通知は不要。65歳で年金請求書が届いても、提出しなければ自動的に繰り下げられます。受給を希望する年齢になったら、手続きをしましょう。

また、70歳まで繰り下げるつもりが67歳でまとまったお金が必要になったときは、繰り下げをやめ、65歳から受け取れた年金(未支給年金)の一括受給が可能(割増はありません)。繰り下げ中に亡くなった場合は、遺族が未支給年金を受け取れます。ただし、未支給年金には5年の時効があり、5年以上前の年金は受け取れません。

【注意!】年金収入400万円以上は確定申告が必要

所得があった年は確定申告が必要ですが、「公的年金の合計が400万円以下」「雑所得以外の所得(給与所得、生命保険の満期返戻金など)が20万円以下」なら不要です。ただし、住宅ローン減税や医療費控除などがある人は、確定申告で税金が戻るので申告したほうがおトク。

年金をもらうための請求手続き

年金は請求せずに5年を過ぎると受け取れなくなる

年金の請求をせず、年金を受け取れるようになったときから5年を過ぎると、法律に基づき、5年を過ぎた分の年金については時効により受け取れなくなる場合があります。早めに請求しましょう。なお、繰り下げ待機中なら、5年過ぎても繰り下げ受給の請求は可能です。

イラスト/ホリグチイツ

※この記事は、『定年後のお金が心配になったら 知りたいことが全部のってる本』横山光昭著(主婦の友刊)の内容をウェブ記事用に再編集しています。

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