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女性タクシー運転手「お会計4000円です」泥酔客「聞いてない!」→直後放った“ありえない捨て台詞”に唖然…

  • 2026.4.4
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

私の地域では、夜間は女性ドライバーを勤務させてはいけない決まりとなっています。

『酔っ払い客への対応が難しいから』なんて理由だったでしょうか。

今となれば毅然とした対応でやり過ごすことができるのですが、まだ経験が浅かった若き日の私にはそれが大変難しかったです。

そんな私が、新人女性ドライバーとしてまだ初々しさ溢れる頃に出会った“私だけ特別扱いの男性”とのお話を紹介します。

機嫌よく酔いが回っている男性

朝まで営業している飲み屋さんから依頼をいただいたときの出来事です。

お店のスタッフから送り出され気持ちよく乗車してきたのは、40代くらいの男性でした。

羨ましいほど気持ちよさげにお酒が回っているようで、とても上機嫌です。

「おう、ねーちゃん若いな、いくつや?」

から始まり、下世話な話題に花を咲かせます。

お金持ちアピールや過去のヤンチャ武勇伝まで、終始ニコニコとしながら声高らかにお話ししてくださいました。

「高い」と理不尽に支払拒否

そしてあっという間に目的地である“自宅から最寄りのコンビニ”に到着しました。

「ありがとうございました、お会計4,000円です」

私の言葉に、男性はスッと真顔になりました。

「こんな高いなんて聞いてない!」

「店の子が3,000円あれば着くと言ってたから乗った!」

「財布に3,000円しか入ってないんだ!」

その主張を繰り返すだけで、こちらの言い値を支払う気はなさそうです。

まだ経験が浅かった当時の私は、どうすればいいのかわからず大変困惑しました。

助っ人の登場、男性の変化

そんなとき、たまたま通りかかった同僚の男性運転手が、乗客と揉めている様子の私を見つけて声を掛けてくれました。

「アンタお金ないの?じゃあ家か警察まで連れてってあげるからこっち乗りなよ」

すると、男性は途端におとなしい態度に変わりました。

「女のくせにいっちょ前に金せびりやがって」

と捨て台詞を残し、そそくさとクレジットカードで精算を済ませて朝の住宅街へ消えていったのです。

男性と私のその後

その後、同じ飲み屋さんから同じ男性が乗車することが何度もあったのですが、私が乗せるたびに同じ言い分で値切ろうとしてきました。

男性運転手が彼を乗せたときには、すんなりと言い値を支払っていたそうです。
文句を言いながらも最終的にはしっかりと精算を済ませてくれるので、出禁にするわけにもいきませんでした。

相手によって態度を変える姿に、なんとも言えない気持ちが残りました。

しかし何度も顔を合わせて同じやり取りを繰り返すうちに私も「家か警察まで連れていくよ?」とまで言えるようになったものです。

そんな彼は、数年経った今でも「おう、お前も貫禄ついたな!ガハハ!」

と、あのときと変わらず上機嫌でご乗車くださっています。

言葉や態度は乱暴でしたが、この男性から「酔っ払いへの対応」を学ぶことができたと今でも感謝しています。

うまく扱うことも大切な職務

「女性だから」という理由で強気な態度で接してくるお客様は、現代でも男女問わず一定数いらっしゃるのが現実です。

特に新人の頃は、そんなお客様に困らされることがたくさんありました。

しかし、近年ではドライブレコーダーや車内防犯カメラの普及、カスタマーハラスメントへの社会的認識の高まりもあり、理不尽なトラブルは少しずつ減ってきていると感じます。

それでも、接客業である以上、予期せぬ事態に直面することはゼロではありません。私は長年働く中で、自衛のための毅然とした態度を身につけ、冷静に対処できるようになりました。

タクシーは、一期一会の出会いと別れの連続です。

“乗車から降車まで終始気持ちよく過ごせる空間を提供したい”

タクシードライバーとして十数年、今もこの気持ちを大切にハンドルを握り続けています。


ライター:成田愛
当時では最年少の21歳で二種免許を取得し、タクシー運転手13年目。 今も現場を走り回りながら執筆活動をしています。 当事者ならではの体験談を得意とし、読みやすさと伝わりやすさを意識して発信することを心がけています。


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