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「最後の一点だったのに…」元アパレル販売員が“セール中のレジ対応”でやってしまった痛恨のミス

  • 2026.4.2
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

元アパレル販売員のさやかです。

アパレル販売の仕事をしていると、対応にスピードが求められます。お客様をお待たせしないようにという意識から、自然と急がなければと焦る気持ちになることもあります。

でも、そのようなときほど「焦らないこと」が大切なのだと痛感した出来事がありました。

今回は、セール中の店頭で、私が商品を傷つけてしまったときの話です。

セール中のレジ前は大混雑

その日はセール期間中で、店内はたくさんのお客様でにぎわっていました。

レジには長蛇の列ができており、私は少しでもスムーズにお渡しできるよう、お会計前の商品を整えて畳み、袋に入れる対応をしていました。

そんな中、お客様が購入を決めてくださったのが白いアウターでした。

人気商品のため、店頭にある最後の1点。

私は急ぎながらも、きれいに畳もうとしていました。

焦った手元で、ファスナーに生地が…!

問題が起きたのは、そのアウターのファスナーを閉めたときでした。

急いでいたせいもあって、手元が少し雑になっていたのだと思います。

  • 気づいたときには、ファスナーが生地を噛んでいました。

すぐに外そうとしたのですが、こういうときに限って、なかなか外れません。

無理に引っ張ればもっと生地を傷めることになります。

でも後ろにはたくさんのお客様が並んでいて、時間もかけられない。

どうしよう、取れない!」と焦りばかりが大きくなり、空回りしていくような感覚でした。

他のスタッフに代わってもらい、ようやく外すことができたとき、私はほっとするより先に嫌な予感がしました。

やっぱり」と心の中でつぶやきました。

噛んでしまった部分に、黒い跡が残っていたのです。

白い商品だからこそ、目立ってしまった跡

アウターは白だったので、ほんの少しの汚れや跡でも目立ってしまいます。

黒く残ったその跡は見過ごせるようなものではなく、明らかに商品状態が変わっていました。

最後の1点だったこともあり、替えの商品もなく、その場で販売できなくなりました。

お客様にお詫びすることに

状況を確認したうえで、私はお客様に「大変申し訳ございません。他の店舗にもあるかどうかお調べいたします」とお伝えしました。

お客様は「調べなくても大丈夫。ご縁がなかったということね」と淡々とおっしゃいましたが、とても残念そうでした。

せっかく選んでくださった商品だっただけに、本当に心苦しかったです。

店頭がどれだけ混雑していても、忙しいことは言い訳になりません。

お客様にとっては、気に入った商品をきちんと買えることのほうが大切だからです。

あのときの申し訳なさや気まずさは、今でもよく覚えています。

焦ることが、一番よくない

この出来事を通して強く感じたのは、「焦ることが一番よくない」ということです。

忙しいときほど、お待たせしてはいけないと気持ちが急いてしまいます。

しかし、焦って手元が雑になれば、かえって取り返しのつかないミスにつながります。

その結果、一番ご迷惑をかけるのはお客様です。

あの日以来、私は混雑しているときほど、「急ぐこと」と「雑になること」は違うと意識するようになりました。

手早く動くことは大事でも、目の前の商品を丁寧に扱うことまで手放してはいけない。

特に淡色の商品や繊細な素材、ファスナーなど引っかかりやすい仕様のものほど、焦って触らないことを心がけるようになりました。

接客の場では、忙しいときほどその人の仕事の癖や姿勢が出るのだと思います。

最後の1点だった白いアウターを、自分の不注意で販売できなくしてしまったこと。

それは販売員として、とても苦い反省です。

同時に、忙しいときほど丁寧さを失ってはいけないことを、強く胸に刻むきっかけにもなりました。


文:さやか/ライター
ファッション関係の仕事に就き10年。店頭でのお客様対応や商品提案を通して得た気づきをもとに、接客や装いにまつわる体験談を執筆している。日常に寄り添うファッションの話題が得意。


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