1. トップ
  2. トップ芸人「思いっきり逃げた」引退を覚悟した“無期限の活動休止期間”を激白…日本中を感動させた“相方との絆”

トップ芸人「思いっきり逃げた」引退を覚悟した“無期限の活動休止期間”を激白…日本中を感動させた“相方との絆”

  • 2026.3.28

スターの中には、順風満帆に見える活躍の裏で、人知れず深い葛藤を抱えている人がいます。今回は、“伝説エピソードを持つ芸能人たちPart2”をテーマに5名をセレクトしました。

本記事ではその第1弾として、ナインティナインの岡村隆史さんをご紹介します。2010年、お茶の間の人気者だった岡村さんを襲った突然の長期休養。一度は引退すら覚悟したという岡村さんが、相方との絆や新たな家族の支えを経て、手に入れた“等身大の生き方”とは―。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

「思いっきり逃げた」5か月間の休養と相方が提案した“楽屋分離”

undefined
※Google Geminiにて作成(イメージ)

2010年7月、衝撃のニュースが日本中を駆け巡りました。人気絶頂の岡村隆史さんが、体調不良を理由に無期限の休養に入ることが発表されたのです。岡村さんは、同年5月に体調不良で一時休養していたものの、7月に復帰。しかし、復帰後も体調不良が続いた影響で同月15日に無期限の活動休止を決断しました。突然の発表に、SNSでは「マジかいな…」「休養はショック…」「芸能界が寂しくなる」「早く良くなってほしい」といった驚きや労いのコメントで溢れました。そんな岡村さんは、当時の切実な心境をNHK総合で放送された番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』で次のように告白しています。

僕は1回、思いっきり逃げたんですよ。自分で決めた仕事がうわ~ってなって、寝れなくなって、完全に仕事ができなくなって。そのときはやめようと思いましたもん、芸能界出典:NHK総合『プロフェッショナル 仕事の流儀』より(2015年10月26日放送)

仕事への強い責任感が、いつの間にか岡村さん自身の心を蝕んでいました。そんな極限状態の岡村さんを救ったのは、相方の矢部浩之さん。岡村さんが抜けてもなお冠番組を盛り上げ、安心して帰ってこられる場所を残しました。活動休止から5か月後の11月、フジテレビ系のバラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』で134日ぶりに復活した際に交わした二人の熱い抱擁は、多くの視聴者を感動させました。

そんな固い絆で結ばれた二人ですが、ある日を境に矢部さんは「楽屋を別にしてくれ」と申し出たのだとか。かつては同じ楽屋で過ごしていただけに、岡村さんは当初「めっちゃ悲しい」「俺に飽きてきたんだ」と感じていたそうですが、矢部さんには深い意図がありました。それは近すぎた距離をあえて置くことで、岡村さんの精神的な負担を減らし、コンビとしての鮮度を保つため。不仲のように見せて笑いを誘う矢部さんですが、長く走り続けるための究極の信頼関係を築いていると言えるでしょう。

お茶の間を沸かせ、スクリーンを彩った代表作

ストイックなまでに笑いを追求してきた岡村さんは、バラエティはもちろん、映画の世界でも圧倒的な存在感を放ってきました。

  • バラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』(1996年):
    22年間にわたり土曜夜の顔として君臨。笑いを届けたのはもちろん、数々の過酷な「オファーシリーズ」で見せたひたむきな姿が多くの人々に勇気を与えました。

  • 映画『岸和田少年愚連隊』(1996年):
    ナインティナインとして主演。荒々しくもどこか切ない青春群像劇を見事に演じ切り、ブルーリボン賞新人賞を受賞。俳優としての才能を知らしめました。

  • 映画『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』(2010年):
    サンゴの再生に人生を捧げた実在の人物を熱演。休養直前の作品でありながら、生命の尊さを訴える渾身の演技を見せました。

  • 映画『決算!忠臣蔵』(2019年)
    堤真一さん演じる大石内蔵助を支える勘定方・矢頭長助を演じ、コミカルさとシリアスさが融合した唯一無二のキャラクターで作品を牽引。「第43回 日本アカデミー賞」で優秀助演男優賞を獲得する快挙を成し遂げました。

「支えられ婚」を経て、新たな“岡村隆史”へ

現在の岡村さんは、かつての張り詰めた空気から解き放たれ、柔和な表情を見せることが増えています。その大きな転機となったのが、ラジオ番組『ナインティナインのオールナイトニッポン』で生報告された2020年10月の結婚発表でした。お相手は10年来の友人であった一般女性で、自身の失言騒動で苦境に立たされた際、彼女に献身的に支えられたことが決め手になったといいます。

独身キャラを卒業し、今や1児の父となった岡村さん。家族という新しい帰る場所を得たことで、芸人としても一人の人間としても、より深く、あたたかい魅力を放っています。かつて芸能界引退まで考えた男の再生の物語は、同じように「心の不調」に悩む多くの人々にとって、一筋の希望の光であり続けていることでしょう。


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です