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送迎バス運行中、まさかミスで15分遅れに…元運転士が冷や汗をかいた『慣れの怖さ』が起こしたミス…

  • 2026.3.19
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

送迎バスの運行業務に携わっていたとき、年度末に予算の余裕があると、新年度に向けて時刻表を変更することがありました。たとえば、幼稚園のバスなら、新しい時刻表を作成するため、実際にバスを回送で運行し、時間を計測します。

今回は、そんな幼稚園バスの時間計測の運行と通常の運行業務に携わったときのお話を紹介します。しっかり把握しているつもりでも、先入観や日頃のクセは本当に怖いと思った出来事で、当時は冷や汗をかいたものです。

幼稚園の時刻表作成には試走が欠かせない

担当運転士が年度末に退職予定だったものの、3月の学期末まで出勤ができず、途中から私が幼稚園バスの代務につきました。

新しい専属運転士が決まり次第、運行業務を引き継ぐ予定でしたが、15年程前も今と変わらず運転士不足でした。そのため、すぐに運転士が決まらず、新年度からの新しい運行ルートを決める作業にも携わることに…

新しい時刻表を作成するため、回送のバスに幼稚園の先生が乗車し、実際に時間を計測しながら試走しました。

最初の園児が乗車してから、幼稚園までの運行時間は40分以内と定められています。そのため、園児の乗車・着席まで計算して幼稚園の時刻表を作っているのです。だからこそ、幼稚園バスの時刻表作成には、試走が欠かせません。

新年度の時刻表確認が思わぬ出来事に

試走したのは新年度の時刻表であるため、まだ3月だった翌日は通常運行です。

幼稚園バスを出発させ、試走に参加できなかった添乗員と、新年度の時刻表について話をしていました。

現状の運行ルートをもとに作成した新しい時刻表でしたが、やや右左折の場所が異なります。そのため、添乗員に「4月からはここで右折して、園児が2人乗車するみたいです」などと、業務上の新しいルートの確認事項を手短に伝えながらバスを走らせていました。

何度も専属運転士の代わりに運行した経験があるため、私自身も慣れた運行ルートで肩の力を抜いて運転できていました。運行時間も予定通りで、なんの問題もないはずでした。

しかし…途中から「あれ?」と感じたときには、時すでに遅しだったのです。もちろん前方の安全確認には集中していましたが、頭の中が新しいルートのことで一杯になっていたのか、いつのまにか新ルートへとハンドルを切っていたのです。

現状のお迎えコースとは異なる道。しかも、マイクロバスでUターンできるほど道は広くありません。添乗員も運行ルートを外れていることに気づいていなかったようで、二人で焦るばかりでした。

迂回しつつ、本来の運行ルートに戻れたのは約15分後…園児と一緒に待つ保護者に対し、添乗員とともに謝罪しながら運行を続けました。

運転士はうっかりミスも許されない

うっかりとはいえ、運行ルートの間違いは運転士にとって許されないミスです。このときばかりは、保護者だけでなく、添乗員や幼稚園に謝罪するほかありませんでした。

「バスの事故」とは、接触だけではありません。車内事故や走行マナーの違反、他者からの苦情なども事故の1つです。このときのように、ルートを間違え、運行時間に遅れを生じさせたことも立派な事故だと言えます。

慣れた運行ルートで緊張感が欠けていたこと、添乗員との会話で無意識の運転行動を取っていたことが原因です。

幸いにも、このとき保護者からのクレームはありませんでした。しかし、運転士を手配する送迎バスの運行管理業者として、謝罪文を提出したことは言うまでもありません。

先入観や日頃のクセは怖いもの

この出来事以降、私はバスの運行前には、必ず運行ダイヤを見直すため、早めの出勤を心掛けるようにしました。「安心・安全な運行」には、運行前からの徹底した行動と確認が欠かせないと悟ったからです。

日常でも、先入観や日頃のクセは出やすいものだと思います。取り返しのつくことなら、間違えても良いでしょう。しかし、「ここぞ」というところで間違えてしまうと、恥をかいたり後悔したりする可能性もあります。

どんなに自信のある状況であっても、「確認していて良かった」と思うケースがないとは限りません。

この経験を私の赤裸々な過去として受け止め、仕事が変わった今も確認を徹底し、先入観や慣れで行動しないよう努めています。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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