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ルート66と並ぶアメリカを代表する“映画の道”――数々の名作の舞台となってきた101号線で辿る有名ロケ地

  • 2026.2.21

アメリカの“映画の道”といえば、風光明媚な荒野の風景で知られる“マザーロード”ことルート66を思い浮かべる人も多いと思う。そんな数々のロードムービーの舞台となってきたルート66と並んで、多くの映画が撮影されてきたのが国道101号線だ。

【写真を見る】『クライム101』や『グーニーズ』などアメリカ国道101号線沿いの映画ロケ地を集めてみた

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ワシントン、オレゴン、カリフォルニアの3つの州を南北に跨る国道101号線は、2月13日から公開となった『クライム101』など、映画史のなかで何度もカメラに収められてきた現在進行形の“映画の道”。犯罪映画から青春映画まで数多の名作の舞台となってきた国道101号線沿いの映画スポットを、ここではワシントンから南下する形で紹介していきたい。

「トワイライト」の世界観にマッチした“雨の町”フォークス

北はワシントン州オリンピアから南はカリフォルニア州のロサンゼルスまで、西海岸を南北に通る国道101号線。ワシントン州ではルートのほとんどがオリンピック国立公園周辺を走っており、海と山という大自然に囲まれている。

そんな101号線の道中にある小さな町フォークスをはじめ、ワシントン州の各所で撮影されたのが「トワイライト」シリーズ。雨と霧の町フォークスに引っ越してきた高校生のベラ(クリステン・スチュワート)と、彼女が出会ったヴァンパイアの美青年エドワード(ロバート・パティンソン)のロマンスが描かれる。

世界でも稀な温帯雨林として知られる世界遺産の森、ホー・レインフォレストをはじめ、ベラがエドワードの正体に気付き始めるという重要なシーンで使われたリアルト・ビーチなど、美しくも怪しい独特の風景は、ヴァンパイア映画の雰囲気にマッチしている。

雨が多く曇りがちのためヴァンパイアが昼でも活動できるという設定にひと役買っているフォークスの町には、「トワイライト」の衣装や小道具などが展示された美術館やスーベニアショップといったスポットも多く、ファンの聖地となっている。

アストリアには『グーニーズ』の地図に登場するスポットも

そんな「トワイライト」シリーズ、実は大半の撮影が行われたのは、お隣のオレゴン州。自然豊かなこの州もまた多くの映画のロケ地として使われ、ロケ地を示すサインボードが州内の各所に建てられている。

オレンゴン州の玄関口、アストリアの各所で撮影されている(『グーニーズ』) [c] Warner Brothers/courtesy Everett Collection
オレンゴン州の玄関口、アストリアの各所で撮影されている(『グーニーズ』) [c] Warner Brothers/courtesy Everett Collection

なかでも、ワシントン州との州境に架かるアストリア・メグラー橋を渡ってすぐにある玄関口がアストリア。人口1万人ほどのこの小さな町は、ショーン・アスティンやジョシュ・ブローリンらが出演し、海賊の秘宝を探す少年たちの大冒険を描いたリチャード・ドナー監督作『グーニーズ』(85)の舞台として知られている。

子どもたちと宝を奪い合う存在となるフラテッリ一家が脱獄する刑務所やエコラ州立公園の展望台、宝の地図に指し示される“3つの岩”ことヘイスタック・ロックなど、101号線沿いの随所で撮影が行われている。また難破船の残骸という点で映画を想起させるピーター・アイレデール号など、見どころも満載だ。

『ショート・サーキット』もアストリアの街が舞台となっている [c] TriStar Pictures/ Courtesy: Everett Collection
『ショート・サーキット』もアストリアの街が舞台となっている [c] TriStar Pictures/ Courtesy: Everett Collection

ほかにも、アーノルド・シュワルツェネッガー扮する麻薬刑事が保育士として幼稚園に潜入捜査する『キンダガートン・コップ』(90)や『ショート・サーキット』(86)の舞台にもなっており、アストリア・メグラー橋などのスポットが劇中に登場している。

「スター・ウォーズ」「ジュラシック・パーク」ら名作で使われてきたレッドウッド国立州立公園

オレゴン州をさらに南下したカリフォルニア州は、北部からハリウッドのある南部まで映画スポットの宝庫。まず北部で外してはいけないのが、レッドウッド国立州立公園だ。大草原から森林地帯、手付かずの川が流れる渓谷、岩場の海岸など多彩な自然あふれる場所で、数々の映画のロケ地となってきた。

イウォークたちが暮らすエンドアとなっている(『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』) TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp., 1983, All rights reserved.
イウォークたちが暮らすエンドアとなっている(『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』) TM & Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp., 1983, All rights reserved.

とりわけ有名な作品といえば、『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(83)。かわいらしいイウォークたちが生息する“森の月”ことエンドアのシーンは、セコイアの一種であるレッドウッドの木が立ち並ぶエリアで撮影された。

『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』では自然豊かなイスラ・ソルナ島として登場した [c]Everett Collection/AFLO
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』では自然豊かなイスラ・ソルナ島として登場した [c]Everett Collection/AFLO

また『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(97)の様々なシーンでも使用されており、シダが生い茂る渓谷のファーンキャニオンでは、恐竜ハンターのディーター・スターク(ピーター・ストーメア)がコンプソグナトゥスの群れに襲われて命を落とす場面が撮影された。

『めまい』や「猿の惑星」などで存在感を放つゴールデン・ゲート・ブリッジ

カリフォルニア州中部最大の都市といえばサンフランシスコ。その入り口となるのが、101号線が通るゴールデン・ゲート・ブリッジだ。全長2,737メートルにも及ぶこの橋は、サンフランシスコの象徴として多くの映画に登場してきた。

『めまい』では重要なシーンで登場したゴールデン・ゲート・ブリッジ [c]Everett Collection/AFLO
『めまい』では重要なシーンで登場したゴールデン・ゲート・ブリッジ [c]Everett Collection/AFLO
『猿の惑星 創世記(ジェネシス)』では猿たちが橋を渡って襲来する TM & copyright [c]20th Century Fox Film Corp. All rights reserved/courtesy Everett Collection
『猿の惑星 創世記(ジェネシス)』では猿たちが橋を渡って襲来する TM & copyright [c]20th Century Fox Film Corp. All rights reserved/courtesy Everett Collection

例えば、マデリン(キム・ノヴァク)が橋のたもとから海に飛び込んで自殺を図る『めまい』(58)、ボンド(ロジャー・ムーア)とマックス・ゾリン(クリストファー・ウォーケン)の対決の場となる『007/美しき獲物たち』(85)、猿たちが人間と戦いを繰り広げる『猿の惑星 創世記(ジェネシス)』(11)、チャーリー(ヘイリー・スタインフェルド)とバンブルビーが橋を見下ろす『バンブルビー』(18)…と数知れず。昔から最近に至るまで印象的な使われ方をしてきた。

脱獄不可能の刑務所と言われたアルカトラズ(『ザ・ロック』) [c]Buena Vista Pictures/courtesy Everett Collection
脱獄不可能の刑務所と言われたアルカトラズ(『ザ・ロック』) [c]Buena Vista Pictures/courtesy Everett Collection

このゴールデン・ゲート・ブリッジの通過中には、フランク・モリスの脱獄の実話を映画化した『アルカトラズからの脱出』(79)や、観光地となった刑務所をテロリストが占拠する『ザ・ロック』(96)の舞台となったアルカトラズ島を眺めることもできる。

サンフランシスコの街にはまだまだ映画のロケ地が!

アメリカ屈指の大都市ということもあり、ロケ地となることも多いサンフランシスコ。そのなかでも、101号線沿いに建つサンフランシスコ市庁舎はランドマークの一つ。

サンフランシスコ市庁舎の内部を見ることができる『ダーティハリー』 [c] Warner Bros/Courtesy Everett Collection
サンフランシスコ市庁舎の内部を見ることができる『ダーティハリー』 [c] Warner Bros/Courtesy Everett Collection

ハリー・キャラハン警部(クリント・イーストウッド)が逃走中の犯罪者への対応について報告するシーンなど市庁舎の室内の様子を見ることができる『ダーティハリー』(71)、ハーヴェイ・ミルク(ショーン・ペン)が市庁舎前で演説をする『ミルク』(08)、大階段をジョーンズ博士(ハリソン・フォード)が下る『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(81)、さらに『レイダース』の原案者として知られるフィリップ・カウフマンが監督した『SF/ボディ・スナッチャー』(78)、サンフランシスコの街が舞台の『タワーリング・インフェルノ』(74)に『ファール・プレイ』(78)など、多くの名作で存在感を放ってきた。

このほかにも、101号線の近くを通るチェスナット・ストリートでカーチェイスが行われたスティーブ・マックイーンの代表作『ブリット』(68)や、101号線沿いのポトレロヒル地区にスコット・ラング(ポール・ラッド)のアパートがあった「アントマン」シリーズなど、街のあらゆる場所で映画の面影を見つけることができる。

 「アントマン」シリーズもサンフランシスコの各所で撮られている [c]Walt Disney Studios Motion Pictures/Courtesy Everett Collection
「アントマン」シリーズもサンフランシスコの各所で撮られている [c]Walt Disney Studios Motion Pictures/Courtesy Everett Collection

いろいろな使われ方をしてきた“象徴”ハリウッドサイン

101号線沿いの街や風景が登場する『サイドウェイ』 [c]Fox Searchlight/courtesy Everett Collection
101号線沿いの街や風景が登場する『サイドウェイ』 [c]Fox Searchlight/courtesy Everett Collection

アレクサンダー・ペイン監督作『サイドウェイ』(04)の舞台となったカリフォルニアワインの聖地サンタバーバラ郡、『リトル・ミス・サンシャイン』(06)、『エリン・ブロコビッチ』(00)などが撮影されたベンチュラ郡を抜けると到達するのが西海岸最大の都市、ロサンゼルスだ。

『インランド・エンパイア』にも登場したハリウッドサイン [c] Studio Canal /Courtesy Everett Collection
『インランド・エンパイア』にも登場したハリウッドサイン [c] Studio Canal /Courtesy Everett Collection

この映画の街のシンボルといえば、やはりハリウッドサイン。この看板は『大地震』(74)、『スーパーマン』(78)、『ロケッティア』(91)、『デイ・アフター・トゥモロー』(04)、『ステイ・フレンズ』(11)、『エルビス』(22)、『マキシーン』(24)…など数えきれないほど多くの作品に登場。時には壊されたり、Oの部分に座られたり、文字を変えられたりと多彩な姿を見せてきた。

そんなハリウッドの象徴に加え、ユニバーサル・スタジオなど101号線沿いには映画スポットが点在。1922年に開場したこの野外音楽堂ハリウッド・ボウルは、数々のミュージシャンがライブを行ってきた音楽の名所だが、映画にもたびたび登場してきた。

『スタア誕生』(37)では、主人公エスター(ジャネット・ゲイナー)がコンサートで、のちの夫ノーマン(フレドリック・マーチ)を初めて見るシーンの舞台として使われている。ほかにも恋の三角関係を代表するせつないシーンで使われたジョン・ヒューズ監督作『恋しくて』(87)、主人公カール(ジム・キャリー)とアリソン(ズーイー・デシャネル)のデートの場となった『イエスマン “YES”は人生のパスワード』(08)など、印象的なシーンを生みだしてきた。

映画をきっかけに知名度が爆上がりしたグリフィス天文台

101号線とぶつかる“ハリウッド大通り”ことハリウッド・ブールバードなど、とにかく映画スポットばかりのロサンゼルス。そのなかでもグリフィス天文台ほど多くの映画で撮影された有名ランドマークもないだろう。

ローランド・エメリッヒ監督の『ムーンフォール』にも登場したグリフィス天文台 [c] Lionsgate / Courtesy Everett Collection
ローランド・エメリッヒ監督の『ムーンフォール』にも登場したグリフィス天文台 [c] Lionsgate / Courtesy Everett Collection

ナイフでの決闘やプラネタリウムのシーンなどが撮影された『理由なき反抗』(55)は代表格で、天文台の知名度を高めた功績として主演のジェームズ・ディーンの銅像が敷地内に建てられている。『アンダー・ザ・シルバーレイク』(18)では、美女失踪の陰謀に迫る主人公が、暗号を解読しディーンの頭を撫でると…というヘンテコな使われ方をした。

ダンスシーンの場所はグリフィスパーク内にある(『ラ・ラ・ランド』) [c] Summit Entertainment / Courtesy Everett Collection
ダンスシーンの場所はグリフィスパーク内にある(『ラ・ラ・ランド』) [c] Summit Entertainment / Courtesy Everett Collection

また『ラ・ラ・ランド』(16)では、映画館でこの『理由なき反抗』を観た主人公2人が、そのままグリフィス天文台へと足を運びロマンチックな時間を過ごす。ちなみにライアン・ゴズリングとエマ・ストーンは、未公開シーンとなったが『L.A. ギャング ストーリー』(13)でも天文台でロマンチックなひと時を過ごしている。

そのほかにも、T-800の全裸登場シーンの場となりSFというエッセンスを際立てた『ターミネーター』(84)、オートボット出動シーンの背景となる『トランスフォーマー』(07)、エンジェルたちがマディソン・リー(デミ・ムーア)が悪党だと気付くシーンの舞台となる『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』(03)、ロケッティアが悪役たちと戦う『ロケッティア』など、映画ファンなら何度も観たスポットだ。

101号線で起こる強盗を描く『クライム101』

クリス・ヘムズワースとマーク・ラファロが強盗と刑事という立場で共演する(『クライム101』)
クリス・ヘムズワースとマーク・ラファロが強盗と刑事という立場で共演する(『クライム101』)

このように数々の名所を通る国道101号線を舞台とした作品が『クライム101』だ。アメリカの西海岸線を走るハイウェー101号線上で、数百万ドルの宝石が消える強盗事件が多発。4年間にもおよぶデーヴィス(クリス・ヘムズワース)の犯行は一切のミスがなく完璧だった。しかし高額商品を扱う保険会社に勤めるシャロン(ハル・ベリー)に共謀を持ちかけたことから思わぬ綻びを見せ始め…。

ハル・ベリーら豪華キャストが名を連ねる(『クライム101』)
ハル・ベリーら豪華キャストが名を連ねる(『クライム101』)

1,100万ドルの宝石をターゲットに、シャロンとの裏取引は成功したかのように見えたが、犯罪組織からの追跡や警察内部の陰謀、そしてルー刑事(マーク・ラファロ)の執拗な捜査網、それぞれの思惑が絡み合い、完璧だった犯罪計画は崩れ去っていくことに。

『クライム101』は公開中
『クライム101』は公開中

クリス・ヘムズワースを筆頭に、刑事役のマーク・ラファロ、ハル・ベリー、バリー・コーガンといった豪華キャストをそろえた本作。その舞台としてベニス、エコパーク、ダウンタウン、フィリピノタウン、ノースハリウッド、カラバサス、サンタモニカ、レドンドビーチ、ハモサビーチなどロサンゼルスを象徴する地域で撮影が行われたそう。どんな風景が登場するのか、そのロケーションにも注目してみてほしい。

文/サンクレイオ翼

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