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オリンピック選手村の真実。なぜこれほどまでにコンドームが消えるのか?

  • 2026.2.20

アスリート2871人に対し1万個。それでも在庫が「フィニート」した理由

オリンピックの選手村は、しばしば「セックスの祭典」として描かれる。エネルギーは最高潮に達し、トレーニングは完了し、あとは本番で「パフォーマンス」を発揮するだけという状態だからだ。イタリアのメディア『La Stampa』が先週、ミラノ・コルティナ五輪で無料配布されたコンドームの在庫が開始数日で「フィニート(終了)」したと報じると、今年のアスリートたちがどれほど性生活を謳歌しているのかについて、再び憶測の波が広がった。

背景を説明すると、1988年のソウル五輪からの伝統に則り、コルティナを含む選手村全体で約1万個のコンドームが配布された。今大会の出場選手は2,871人(全員が選手村に滞在するわけではない)であるため、1人あたり約4個計算になる。現在は在庫が補充されたと報じられているが、その消費スピードは驚異的だ。

もちろん、すべてがすぐに使用されているわけではないだろう。ロイター通信が報じているように、お土産や友人へのプレゼントとして持ち帰ったり、「念のため」に蓄えたりしている選手もいるはずだ。しかし、過去の例を見れば、コンドーム不足は多くのアスリートが、それも競技を控えた時期に情事に耽っていることを示唆している。そこで疑問が生じる。試合前のセクシーな時間は、競技パフォーマンスに影響を与えるのだろうか?

意外なことに、このトピックについては(主に男性を対象としたものだが)実際の研究がいくつか存在する。2022年のレビュー論文では、「セックスがパフォーマンスを妨げる」という従来の疑念はほぼ否定された。有酸素運動能力、持久力、筋力などにおいて、良くも悪くも実質的な影響はないことが判明している。つまり、肉体的な観点から言えば、十分な睡眠さえ確保できていれば、アスリートが自制する理由はほとんどないのだ。しかし、性の専門家によれば、セックスがメンタルや精神状態に与える影響は大きく、それがパフォーマンスに反映される可能性はあるという。

幸福な情事がエネルギーと自信を高める

双方が合意し、楽しんでいることが前提だが、性交渉は「エネルギー面だけでなく、自分自身を肯定する感覚を呼び起こす」と、オンライン・セックストイショップ『Good Vibes』の専門家で『The Sex & Pleasure Book』の共著者であるキャロル・クイーン博士は語る。オリンピック選手は、セックスを通じて「自分ならできる」というさらなる自信を得て、競技に臨むことができるかもしれない。

その要因の一部は、脳内の化学反応にある。神経科学者で性療法士のナン・ワイズ博士は、「私たちの脳は化学物質の宝庫(ファーマシー)であり、性的刺激はそこから放出される『薬物』の種類に大きな影響を与える」と指摘する。絶頂に至るまでの過程で、心地よさをもたらす神経化学物質が放出される。特にドーパミンは報酬の追求に関連しているが、モチベーションや集中力を高める効果もあるとワイズ博士は言う。キャリアを左右する本番を前にして、これらは決して悪い要素ではない。

過酷な環境下でのリラックス効果

オリンピックへの道のりは長く、一生に一度の数秒間のために、何年ものトレーニングと犠牲が積み重ねられる。そのプレッシャーは押しつぶされるほど強力だ。セックスは、その重圧から一時的に逃れる手段になり得ると、カリフォルニア州立大学フラトン校のタラ・スウィニヤティチャイポーン博士(通称Dr. Tara)は言う。これには、天然のストレス軽減剤であるエンドルフィンやオキシトシンの放出も関係している。

また、同じように厳しい状況にある者同士、親密なつながりを持つことは、孤独な戦いの中での癒やしにもなる。ワイズ博士によれば、セックスが睡眠の質を高める助けになることもあり、競技への不安で眠れない選手にとっては特に有益だという(もちろん、セックスのために睡眠時間を削ったり、アルコールや薬物を併用したりしないことが条件だが)。

注意すべきは、気が散ることや心理的ストレス

一方で、意識がセックスに向きすぎることで、集中力が削がれる可能性も否定できない。特に相手に感情移入しすぎたり、逆にその体験が期待外れで不快なものだったりした場合、パフォーマンスに悪影響を及ぼすとタラ博士は指摘する。「ただし、オリンピックに出場するほどの自制心を持つ選手が、セックスだけで本来の目的を忘れるとは考えにくい」とも付け加えている。

注意が必要なのは、性に対して否定的な感情を持っている場合だ。「試合前のセックスは体に悪い」と信じ込んでいると、それが「自己充足的予言」となり、不安や緊張からパフォーマンスを低下させる可能性がある。

また、性教育者のエリカ・ハート氏は、選手村の「奔放な雰囲気」や選手間のパワーダイナミクスによる同調圧力でセックスをしてしまうケースに警鐘を鳴らす。本人の意思に反した、あるいは周囲に流された行動は、メンタルに負の影響を与えるからだ。

最終的に重要なのは、アスリートたちが完全に合意の上で、コミュニケーションを大切にしていることだ。「ストレス解消として互いを尊重し合うという合意があれば、それは素晴らしい結果をもたらすだろう」とワイズ博士は結んでいる。

そして、STI(性感染症)や予期せぬ妊娠を防ぐためにコンドームが活用されていることも、称賛に値する。「最近ではコンドームの話題が減っているが、このように避妊具の重要性が再認識されるのは良いことだ」とクイーン博士は語る。

FROM SELF.COM

Text: Erica Sloan Translation: Makiko Yoshida

Q. 試合前のセックスは、アスリートのパフォーマンスに悪影響を与えますか?

A. 最新の研究(2022年のレビュー論文など)によれば、有酸素運動能力、持久力、筋力といった肉体的なパフォーマンスにおいて、セックスが直接的な悪影響を及ぼすという証拠はほとんど見つかっていません。ただし、これは「十分な睡眠時間が確保されていること」が前提となります。

Q. 性交渉がメンタル面に与えるポジティブな影響はありますか?

A. はい。性的刺激によって放出されるドーパミンやオキシトシン、エンドルフィンといった神経化学物質には、幸福感を高め、ストレスを軽減する効果があります。極限のプレッシャーにさらされる五輪という舞台において、これらのリラックス効果や自信の向上は、むしろパフォーマンスにプラスに働く可能性があります。

Q. セックスが逆に競技の妨げになるのはどのような場合ですか?

A. 「試合前のセックスは体に悪い」という強い思い込み(自己充足的予言)がある場合や、相手との関係による心理的ストレス、睡眠を削っての行為、あるいはアルコールが介在する場合などは、集中力を欠いたり、コンディションを乱したりする要因となり得ます。

Q. なぜ2026年ミラノ・コルティナ五輪ではコンドームが不足したのですか?

A. 選手村では伝統的に無料のコンドームが配布されますが、今大会では開幕数日で約1万個が配布終了したと報じられました。実際に使用されるケースに加え、五輪ロゴ入りのパッケージがお土産やギフトとして人気が高く、コレクション目的で持ち帰る選手が多いことも不足の一因とされています。

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