1. トップ
  2. ダイエット
  3. リフォーマー、タワー、マット──あなたに最も合ったピラティスはどのタイプ?

リフォーマー、タワー、マット──あなたに最も合ったピラティスはどのタイプ?

  • 2026.2.8

「クラシカル」と「コンテンポラリー」、2大ピラティススタイルの違い

Serene pilates space, peaceful pilates environment featuring soft lighting and organized reformers

ドイツ人トレーナー、ジョセフ・ピラティスは、第一次世界大戦中にイギリス軍に捕虜として抑留されている中で、身体と心をコントロールするためのメソッドを考案。「コントロロジー (Contrology)」と彼が名付けたエクササイズはピラティスと呼称を変え、世界中に広がっている。

ピラティスのメソッドは複数のエクササイズが定められており、マットを使ったエクササイズと、リフォーマーやタワー、キャデラック、ワンダチェアやラダーバレルなどマシンを使うものを組み合わせて行う。現在のピラティスはマット、リフォーマー、タワーの3タイプが主流だ。

ピラティスの世界には、大きく分けてふたつの流れがある。ひとつは、ジョセフ・ピラティスが考案、指導したオリジナルのクラシカルピラティス。もうひとつは現代の理学療法や解剖学的知識、さらにはヨガバレエエクササイズ、スカルプト、カーディオの要素を取り入れて現代化したコンテンポラリーピラティスだ。

マットやリフォーマー、タワーは、クラシカルにもコンテンポラリーにも使用することができる(ただし、タワーはクラシカルピラティスでより使われる傾向がある)。ここでは、この3つの違いと自分の身体に合った最適な方法の選び方を解説する。

主流の3タイプの特徴とメリット

マット

Young slim woman in sportswear doing Pilates stretching on mat with ball in modern studio

ピラティスの中で最も一般的なマットピラティスは、ほとんど器具を必要とせず、まれにハンドウェイトやピラティスボール、“マジックサークル”と呼ばれるリングを使う程度。クラシカルでもコンテンポラリーでも実践されるほか、理学療法にも取り入れられている。

「クラシカルピラティスのマットエクササイズは、ジョセフ・ピラティスが考案したオリジナルの動作と構成に従い、最小限のバリエーションで決められた順序で行います」と、セレブ専属のパーソナルトレーナーであり、ピラティスインストラクターのエイミー・ヴィクトリア・ロングは言う。「コンテンポラリーは本来の原理を尊重しつつ、現代の解剖学的な知識やリハビリテーション科学、 運動研究を取り入れてメソッドを進化させています」

マットピラティスの主なメリット

  • 体幹の強化
  • 姿勢改善
  • 柔軟性の向上
  • 全身の身体意識の向上
  • 全身の筋肉強化
  • 関節の健康維持
  • 腰痛の緩和
  • 自宅でもスタジオでもできる手軽さ

リフォーマー

Modern Pilates studio with reformer beds bright, spacious windows for exercise and wellbeing

最も人気のあるリフォーマーピラティスは、全身のストレッチと強化の方法としてこの5年にリバイバルを遂げた。マットピラティス同様、クラシカルの基本動作とオリジナルにはない動きを取り入れたコンテンポラリーのふたつのスタイルがある。

「リフォーマーの可動式のキャリッジ(台座)の下には、スプリングが内蔵されています」と、ピラティスインストラクターのジェームズ・ショーは説明する。「クラシカルピラティスでは、スプリングはジムのマシンのようにただ負荷を加えるためではなく、動作を補助し、全身の筋肉を連動させ、働きかけるために使われます。身体を押し引きしながら正しいポジションへと導き、全身を伸ばしてアライメント(骨の配列)を整え、コントロールを促すのです」

同じ負荷のスプリングが4本使われているクラシカルピラティスのリフォーマーと対照的に、コンテンポラリーのリフォーマーは異なる負荷のスプリングを最大で6本までつけることができる。

コンテンポラリーでは、負荷のレベルを上げ、筋繊維に微細な損傷を与えることで筋力を高めるためにスプリングが使われることが多い。

また、スプリングやケーブルを使った動作には、バイセップカールやスクワット、腹筋、リバースランジといった筋トレの要素が取り入れられることが多い。レッスンのペースはクラシカルよりも速く、跳躍動作用のジャンプボード、ダンベルやアンクルウェイトを使うものもある。

リフォーマーピラティスの主なメリット

  • 全身の筋力とバランスの強化
  • 運動神経と身体意識の向上
  • 体幹深部の安定性の向上
  • スプリングを使い負荷と強度を上げ、効果的に筋肉を鍛える
  • ロープでストレッチと柔軟トレーニングをサポート
  • 可動域を広げ、アライメントと動作の正確性を補助する

タワー

Modern Pilates studio with bright, spacious windows for exercise and wellbeing

おそらく、3タイプの中で最も過小評価されているのがタワーだろう。ストレッチや筋力強化、バランス感覚の向上をサポートする垂直の器具であるタワーは、リフォーマーの端に取り付けるほかに床に設置することもできる。

一見、中世の拷問器具にも似たタワーは、効果的に負荷をかけたり、負荷に逆らうトレーニングで姿勢を改善して筋力を高めることができる、リフォーマーとマット両方のトレーニングを補完する存在だ。

「タワーはマットとリフォーマーピラティスを融合させたもので、マットエクササイズの要素にスプリングの負荷を加えることで、筋力と身体の可動性を鍛えることができます」と、Pilates by Riyaの創設者、リヤ・パテルは言う。クラシカルピラティスでは壁に固定されるタワーは、コンテンポラリーではリフォーマーベッドの端に取り付けられることが多い。

マットやリフォーマーを使ったクラシカルピラティスとは異なり、タワーには守るべき厳密な順序がなく、代わりにジョセフ・ピラティスが考案した、全身のアライメントを整え、筋肉を連動させながら動かすアームやレッグスプリング、バーを使った180のエクササイズがある。

「スプリングを直接身体に取り付け、補助し、負荷を与えながらコアを意識させることで、姿勢や背骨の動きの改善、筋力のコントロール向上に特に効果的です」と、ピラティスインストラクターであり、Reformer Retreatsの創設者であるソフィー・ハットンは言う。

タワーピラティスの主なメリット

  • 姿勢の改善
  • 背骨の動きの改善
  • 柔軟性の向上
  • マットとリフォーマーの原理を組み合わせ、筋力を高める
  • より自由にエクササイズが組める

目的別のおすすめタイプ

Peaceful reformer studio with natural light, Calm Pilates space featuring warm lighting and wooden

ピラティスは決して単独で行うことを意図したものではなかった。ジョセフ・ピラティスのビジョンは、器具とマットの両方を使ったエクササイズをルーティンに取り入れることだったが、近年ではひとつのタイプだけを実践する人が多く見受けられる。

自分の身体に最適なタイプとは、継続できる、スキルレベルに見合ったものだ。「ピラティスの真の強みは、人生のあやゆるステージの人たちに寄り添える点にあります」とパテルは力説する。「ピラティスは特定の年齢層に限定したものではないのです」

初心者なら

初心者が安全にピラティスの基本原理を学ぶことのできるマットピラティスは、入門に最適だ。リフォーマーやタワーを使ったピラティスは、正しいアライメントとバランスでエクササイズを行うために体幹の強さとバランス感覚を必要とする。基本動作に自信がもてるようになったらタワー、そしてリフォーマーへと進むことがおすすめだ。

自宅で行うなら

すべての手法の中で最も汎用性が高く、持ち運びが簡単なのがマットピラティス。マットを広げ、必要な器具を手に取ればすぐに始められるほか、YouTubeには、Pilates by IzzyMove With Nicoleなどのクリエイターによるレッスン動画が多数あげられている。

また、自宅でリフォーマーを実践したい人向けには、省スペースの折りたたみ式リフォーマーベッドも販売されている。

全身の筋力強化には

筋力の向上を重要視しているなら、リフォーマーピラティスが最適。コンテンポラリーリフォーマーはクラシカルのエクササイズに現代的な要素をプラスしており、スプリングの負荷を変えることで強度を調整でき、全身を使ったワークアウトになる。

リフォーマーのポイントは、大きい負荷をかけるよりも、正しいフォームを重視するインストラクターを見つけること。少ない負荷で正しいフォームを保つ方が、間違ったフォームで強度の強いスプリングを使うよりもずっと効果的だ。

柔軟性の向上には

プリムローズ・ヒルのExhale Pilatesで定期的にタワーピラティスを実践していたときほど、身体が柔軟で背筋が伸び、アライメントが整っていると感じたことはない。ゆっくりとした丁寧な動作と、バーやスプリングを使った強いロールバックやプッシュスルーの組み合わせが、体幹を鍛えると同時に、身体と背骨を伸ばす。身体の柔軟性と可動性の向上はピラティスの最大のメリットであり、タワーピラティスはその両方を向上させながら、アライメントを整える効果がある。

有酸素運動で汗を流したいなら

ピラティスは低負荷の筋力トレーニングで、中にはジャンプボードを使うクラスもあるが、基本的には有酸素運動を主体としたエクササイズではない。運動中に汗を流したいなら、マットを使ったホットピラティスか、ダイナミックなリフォーマークラスを試してみるのが良い。重要なのは、汗を流すためだけに正しいフォームを崩さないことだ。

3タイプをすべて実践するメリット

ジョセフ・ピラティスの原理のひとつは、「最大の効果を得るためは、それぞれの手法を組み合わせて実践すべき」というものだ。

「マットピラティスは最小限の器具で基礎的な筋力やコントロール、身体意識を養います。リフォーマーはスプリングが負荷と補助の両方を可能にし、タワーは垂直方向の抵抗運動と牽引効果で、筋力と可動域をさらに高めます」とロングは説明する。

「3タイプすべて実践することで、バランスの取れたピラティスプログラムが実践できます。さまざまな角度から筋力や柔軟性、身体の使い方を高めることで、より完全で総合的なかたちで、動く身体を作ることができます」

Text: Morgan Fargo Translation: Motoko Yoshizawa

From VOGUE.CO.UK

READ MORE

元記事で読む
の記事をもっとみる