1. トップ
  2. 「申請しないと受け取れない」実は“年金にプラス”でもらえるお金があった…手続きを忘れた人の“末路”【お金のプロが指摘】

「申請しないと受け取れない」実は“年金にプラス”でもらえるお金があった…手続きを忘れた人の“末路”【お金のプロが指摘】

  • 2026.2.23
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「老後のお金が心配で、そろそろ投資を始めようかな…」そう考えている年金受給者の方は、少なくないでしょう。
しかし、投資や節約を考える前に、まず確認しておきたいことがあります。それは「もらえるはずのお金を、ちゃんと受け取れているか」という点です。

見逃している可能性がある制度のひとつが「年金生活者支援給付金」です。年金生活者支援給付金では、年金に上乗せして給付金を受け取れます。実際に、受給資格を満たしているにもかかわらず、申請に至っていないケースも見られるようです。

申請しないと、1円も受け取れない

年金生活者支援給付金は、2019年10月にスタートした制度です。

所得が一定以下の年金受給者の方を対象に、年金に上乗せして支給されるもので、要件を満たすかぎり継続的に受け取れます。

ここで注意すべき点は、自分で申請しないと受け取れないことです。要件を満たすと見込まれる方には、日本年金機構から請求書が案内されることがありますが、書類が届いても手続きに進まないケースもあるようです。

さらに、見落としやすいのが「請求した月の翌月分からの支給」という原則です。申請が遅れると、その遅れた期間分は受け取れない可能性があります。受給額は人によって異なるものの、早めに手続きを確認しておくことが大切です。

同居していると対象外?見落としやすい「世帯要件」

年金生活者支援給付金を受け取るための主な要件は、次のとおりです。

  • 65歳以上で老齢基礎年金(いわゆる国民年金)を受給している
  • 世帯全員が市町村民税非課税(住民税がかからない状態)である
  • 前年の公的年金等収入(年金収入)とその他所得(年金以外の所得)の合計が一定額以下

とくに、確認しておきたいのが「世帯全員が市町村民税非課税」という要件です。たとえば、高齢の親が子ども世帯と同居しているなら、子どもが住民税を納めていると親は給付金の対象外になる場合があります。

ただし、同居していても住民票上の世帯(住民票で同じ世帯として扱われている単位)が分かれていれば、給付金を受け取れる場合もあります。「同居しているから無理かな」と諦める前に、まずは世帯の状況を確認してみてください。

また「請求用の用紙をなくしてしまった」という場合でも大丈夫です。再交付や入手方法について、年金事務所や市区町村の窓口に相談できます。すでに年金を受給している方も、今からでも申請は可能です。継続受給の要件や手続きは状況により異なるため、案内に沿って手続きを進めましょう。

「知っているか、知らないか」で大きな差が生まれることも

老後のお金対策というと、投資や節約ばかりが注目されがちです。しかし、その前にまず確認したいのは「受け取れるお金をきちんと受け取れているか」ではないでしょうか。

年金生活者支援給付金は、毎月の年金に上乗せされるため長い目で見ると家計の支えになります。支給額は保険料の納付・免除期間などによって異なるものの、要件を満たす間は継続的に受給できます。

もし自分や家族が対象になりそうであれば、まずは所得要件や世帯の状況を確認してみてください。この記事が、給付金について考えるきっかけになれば幸いです。


参考:
年金生活者支援給付金制度について(日本年金機構)
老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要(日本年金機構)
年金生活者支援給付金を請求した場合は、いつから支給の対象になりますか。(日本年金機構)
年金生活者支援給付金(厚生労働省)

ライター:中野こうき
名古屋市出身。岐阜大学大学院自然科学技術研究科を卒業したあと、2021年にWebライターとして独立。理系ならではの「根拠を大切にする姿勢」と、FP1級取得を通じて培ったお金の知識を組み合わせ、金融・FP分野を中心に100本以上の記事を執筆してきた。「難しいお金の話を、身近に感じてもらえる記事に」をモットーに活動中。