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『なぜか敵を作らない人』はやっている。臨床心理士が明かす、嫌なことを言われた時の「賢い返し方」とは?

  • 2026.2.16
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

嫌なことを言われた時、あなたはどのように返していますか?「うまく返せず後悔した」「つい感情的になって、関係がこじれてしまった」と悩む人は少なくありません。しかし、相手を嫌な気持ちにさせずに、自分も傷つかない返答ができたら、どれだけ気持ちが楽になるでしょうか。

本記事では、臨床心理士のaiirococcoさんの見解に基づき、嫌な言葉を受け止める際の心の動きから、具体的な返答のコツ、そして相手別の上手な対処法までを解説します。心の平穏を保ちながら、人間関係を円滑にするためのヒントを、ぜひ見つけてください。

嫌な言葉への反応、できる人・できない人の心の動きとは?

--「嫌なことを言われた時に敵を作らない返し方」ができる人とできない人では、どのような心理的な特性やコミュニケーションの捉え方に違いがあるのでしょうか?

aiirococcoさん:

「嫌なことを言われた時に、相手を嫌な気持ちにさせずに、そして自分も傷つかないような返事ができたらかっこいいですよね。

そういう返答ができる人とできない人では、言われた後の心の動きから違っています。

まず、できる人は嫌なことを言われた時に、その言葉を冷静に吟味します。相手の言っていることは事実なのか、言葉のチョイスの問題なのか、他意があるのかなど客観的にその言葉を分析するのです。

逆に、できない人は、言われた嫌な言葉を、そのままドスンと心で受け止めてしまいます。そのせいで、動揺してしまい、ネガティブな感情が湧き上がってきてしまいます。

そして、その後のコミュニケーションも変わってくるでしょう。敵をつくらない返しができる人は、相手の言葉をきちんと聞きましたという意思は示します。「指摘してくれてありがとう」など、相手の善意と捉えた上で、お礼を伝え、心の中では上手に聞き流すということができます。

逆に、そういう返しができない人は、感情をコントロールするのに力を注いでしまい、つい怒った口調で言い返してしまったり、相手が嫌がることを言って応戦するなどしてしまう場合があります。また、逆に傷ついてしまって、言葉が出てこなくなってしまう人もいるでしょう。心の中も傷ついてしまい、なかなか忘れにくくなってしまったりするでしょう。

そういう受け止めの時、そして相手に発する時の心の動きに大きな違いがあります。」

相手を不快にさせない! 上手な「スルースキル」発動のコツ

---敵を作らない人が実践している"受け流し"や"肯定的な言い換え"といった返し方は、相手によっては「本心を隠している」「逃げている」と誤解されるリスクもあると思いますが、そうした誤解を防ぐために気をつけるべきポイントはありますか?

aiirococcoさん:

「相手の発した嫌な言葉を受け流すことをスルースキルと言います。

スルースキルは、対人ストレスを減らすのに役立つスキルではありますが、確かに人によってはいい印象を抱かない可能性もあります。

例えば、いつも「そうですね。ご指摘ありがとうございます。以後気をつけます」を繰り返していたら、この人は受け流しているんだろうというのがあからさまですよね。それは確かに相手にいい印象を与えないと思います。

嫌なことを言われた時に、もし、自分も確かにそうだと思う部分があったら、そこを伝えることは大切かもしれません。その上で「言ってくれてありがとう」と伝えると、相手も嫌な気持ちはしないでしょう。

また、例えば目を合わせず、体も立ち去るような感じで返答すると、おざなりな印象を与えてしまいそうです。

少し悲しそうな表情で、きちんと聞いたということを、目を見て伝えることも大切かもしれません。そういう態度の人に対して、さらに嫌なことを言うのは、結構骨が折れることです。大抵の人は、真摯な態度の相手に対しては、言い淀むものです。」

言葉で相手を動かす! ポジティブな返答と、伝わらない相手への対処法

---嫌なことを言われた瞬間に実践できる、敵を作らずに関係を悪化させない「最初の一言」や返し方のコツを教えていただけますでしょうか。

aiirococcoさん:

「嫌なことを言われても、相手を立てて、褒めてお礼を言うことができれば、本当に大人で素晴らしい対応だと思います。なかなかそこまで自分の気持ちをコントロールして、冷静に対応できる人は居ないのではないでしょうか。できた時は、自分に拍手喝采です!

例えば「お前は本当に仕事ができない!」と言われた時に「日々自分なりに頑張っているつもりなんですが、なかなか不器用ですみません。わたしも◯◯さんみたいに、仕事ができるようになりたいです」と返したら、どんなに嫌な人も、口元が緩んでくるでしょう。

人はネガティブな言動にはネガティブを、ポジティブな言動にはポジティブを返すようにできています。つまり、自分のことを褒めてくる人のことを、無碍にはできないのです。さらに具体的なアドバイスを求めてみると、いいかもしれません。

ただ、中には捻くれてしまっていて、そういうやり取りができない人もいます。そういう人に対しては、真面目に目を見て「ご指摘ありがとうございます。これからしっかりと気をつけます」と頭を下げて、下手に話を長引かせないことも必要かもしれません。どう頑張っても仲良くできない人も、世の中には存在します。

また、言われたことを、心で受け止める前に、頭で処理してみるといいでしょう。内容、言い方、状況など頭で分析することで、その間は、感情的にならずに済みます。冷静に言葉を発することが大切ですので、少し気持ちが落ち着くまで「あー、そうですかあ」などと言いながら、少し間を置いて、返答するといいのではないでしょうか。」

今日から実践できる! 人間関係を円滑にする「嫌な言葉」への向き合い方

嫌な言葉を投げかけられた時、反射的に感情的になったり、深く傷ついたりしてしまうことは誰にでもあります。しかし、aiirococcoさんの解説からは、そんな状況を乗り越え、自分も相手も守るための具体的なヒントが見えてきました。

まず、大切なのは、言葉を冷静に分析すること。そして、ただ聞き流すだけでなく、相手の善意と捉えて感謝を伝え、真摯な態度を示すことで、相手との関係性を良好に保つことができます。時には相手を褒め、ポジティブな言動で返すことで、状況を一変させることも可能です。

しかし、残念ながら全ての相手に同じ対応が通用するわけではありません。どうしても関係が築けない相手には、無理に深入りせず、真摯な態度で短く対応し、距離を置くこともまた、自分を守る大切なスキルです。

今日からできることとして、まずは嫌な言葉を受け止める前に、少しだけ間を置き、頭で状況を分析することから始めてみてはいかがでしょうか。この小さな一歩が、あなたの心を穏やかにし、対人ストレスを軽減する大きな力となるでしょう。


監修者:aiirococco
総合病院にて、認定専門公認心理師、臨床心理士として、子どもからお年寄りまで色々な年齢層のカウンリングを担当しています。人の悩みの大半は、人間関係と言われています。そんな日々の悩みが、ちょっと軽くなるコツを知っていれば、毎日が楽しく過ごせるかもしれません。コツを知って、身につけるのは、あなた自身!ぜひ実践してみてください。


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