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「誰が一番早いか競争ね!」園児の無邪気な一言にベテラン保育士がヒヤヒヤ。食事中に潜む“静かな恐怖”とプロの対応

  • 2026.2.13
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。保育士歴13年、現役保育士のめじです。

保育園の一日は、笑顔とにぎやかさにあふれていますが、実はその裏で私たちが一番神経を張りつめている時間があります。

それが「食事の時間」。

一見すると子どもたちが並んで座って、もぐもぐ食べている穏やかな光景。

でも現場では、少し空気が変わります。

子どもたちと楽しく食事をしながらも視線は常に口元に向いている。そんな時間です。

今回は、そんな食事中の現場の空気感と、保育士が密かにヒヤッとしている瞬間についてお話しします。

なぜ食事中は一番目を離せないのか

保育の中でも、食事の時間は特に注意が必要な場面です。

理由はとてもシンプルで、「命に直結する可能性がある」から。

特に0・1歳児クラスでは、咀嚼力や嚥下機能がまだ未発達。
噛む力が弱かったり、飲み込むタイミングがうまくつかめなかったりするため、喉に詰まりやすいのです。

そのため、必ず担当の保育士がそばにつき、

・きちんと噛めているか
・しっかりと飲み込めているか
・口に詰め込みすぎていないか

を、常に確認しながら見守っています。

「いつも食べているから大丈夫」

実はこの油断が一番怖い。

食べ慣れている食材でも、その日の体調や調理法、集中力によって様子は変わります。
だからこそ、表情や動きを見逃さないよう神経を使っています。

現場がヒヤッとする瞬間は、意外と日常の中にある

2歳児クラスのある日の食事中。

少しずつ競争心が芽生えてきた子どもたちのテーブルで、こんな場面がありました。

「誰が一番早く食べられるかな!」

そんな雰囲気の中、数人の子がスピードを意識し始めたのです。いつもより口に運ぶペースが早くなり、少しかき込むような食べ方に。

「早く食べることよりも、よく噛むほうがかっこいいな」

と声をかけましたが、内心はヒヤリ。

急ぐあまり喉に詰まらせていたら?

実際に事故が起きたわけではありません。

でも、「もしも」を想像するだけで背筋が伸びる瞬間でした。

他にも、

・お友だちとの会話に夢中になりながら食べている
・鼻が詰まり、飲み込むのに少し苦しそう

どれも日常の中でよくある光景です。しかし、そんな中にも小さなヒヤリがたくさん隠れているのです。

食材チェックと家庭との連携も、見えない大事な仕事

食事の安全は、食べる瞬間だけではありません。

提供前には、給食室だけでなく、私たち保育士の目でも必ず確認します。

「今日のおかずの大きさ、大きすぎないかな」
「硬すぎないかな」

現場での子どもの様子を見て、給食室とも連携しています。また、家庭との連携もとても重要です。

特に離乳食期は、できるだけさまざまな食材に家庭でチャレンジしてもらい、

・食べたことがあるか
・アレルギー反応は出ていないか

を共有してもらいます。

園と家庭、どちらか一方だけでは守れない。

だからこそ、情報を細かくすり合わせながら進めています。

楽しい食事時間を守るために、今日も気を張っている

食事の時間は、本来とても楽しいもの。

「おいしいね」「これ好き!」

そんな声が飛び交う、大切なコミュニケーションの時間です。

だから私たちは、ピリピリした空気を出さないようにしながら、常にアンテナを張っています。

保育者同士、目線や小さな声掛けで連携しながら、「安全」と「楽しさ」のバランスを取っています。

無事に食事が終わった瞬間、心の中でそっと息を吐きます。

外からは見えにくいけれど、食事の時間は保育士にとって一番集中力を使う時間。

今日も子どもたちが安心して「ごちそうさま」と言えるように。
私たちは、静かな緊張感の中で、しっかり命を見守っています。



ライター:めじ

幼稚園、保育園と保育経験を重ね、今年で13年目に突入しました。保育の仕事の中で感じた思いや子どもたちとのやりとり、育児と仕事の両立の事など経験をもとに言葉にしています。


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