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ブレーキングの基本はフロント! まずはフロントブレーキで減速できることが大事

  • 2026.1.28

〝止まる〞と〝曲がる〞にフロントブレーキが効く

「サーキットのブレーキングで、最初にマスターすべきはフロント!」

原田さんがこう強調する理由は、大きく分けて二つある。

一つは、「リアブレーキでは止まれない」から。正確には「リアだけでも止まれるけど、鋭い減速は不可能で、それではサーキットの走らせ方にならないから」だ。

「たまにサーキットを走る程度の初中級者だと、フロントブレーキが本来発揮できる制動力の半分程度しか引き出せていない人が多いんです」

ブレーキングの基本はフロント! まずはフロントブレーキで減速できることが大事
【制動力で言えばリアは補助的まずはフロントを最大限に使う】一般的なロードスポーツモデルの場合、フロントブレーキが最大限発揮できる制動力を100とするなら、リアブレーキは30程度。つまりリアを完璧に使いこなしたとしても、フロントがまるで使えていなければ、コーナー進入で鋭く短時間で減速できない。減速でのリア併用は、フロントで確実に減速できるようになってからで問題ない

原田さんはこのように話す。前後ブレーキが発揮できる制動力を、仮にフロントが100、リアが30とすると、合わせて最大で130。フロントが50の人が、難易度が高いリアブレーキを完璧にマスターして30を足せるようになるより、ちょっと練習してフロントを50から80に引き上げるほうが効率的だ。

もう一つ、フロントブレーキをとにかく先にマスターしたほうがいい理由は、「そうでないとコーナー進入で〝曲がれる姿勢〞をつくれないから」。これについては下で詳しく解説するが、車体を寝かせはじめてからもフロントブレーキを引きずることで、減速Gを使って縮めたフロントフォークが伸びるのを抑制し、キャスターが立って旋回性に優れる状態をキープできる。

ブレーキングの基本はフロント! まずはフロントブレーキで減速できることが大事
【前乗りすると前輪への荷重が不足しやすいフォームに】シートの一番前に座ると、燃料タンクをニーグリップしづらい。下半身が安定しないから上半身を起こせず、腕を伸ばして減速Gをハンドルに伝えて、フロントフォークを沈める力に変換するのが難しくなる。タンク後端と股間の間に、拳1個分のスペースを

「タイトコーナーはコンパクトに鋭く曲がり、立ち上がりでパワーを活かす」は、大排気量バイクのセオリーとなっており、このために進入でのフロントブレーキ操作がとても重要になるのだ。

ちなみに、フロントブレーキによる鋭い減速を実現するためには、正しいライディングフォームの習得が必須。また減速のためのブレーキングは、コーナーに向かって徐々に入力を強めるのではなく、かけはじめの段階でギュッと絞るように最大効力を発揮させ、早めに大まかな減速を終わらせ、その後は入力を弱めながら旋回の姿勢維持につなげる。

ブレーキングの基本はフロント! まずはフロントブレーキで減速できることが大事
【最も深くバンクする直前までフロントブレーキは残す】コーナーの進入で早めにフロントブレーキレバーを放してしまうと、フロントフォークが伸びて、せっかくできていた“曲がれる姿勢”が崩れてしまう。そのため、直立状態で大まかな減速を確実に終えた後、マシンを寝かせてコーナーのイン側にアプローチしていく段階でも、フロントブレーキを引きずってフロントが低い姿勢を保つ

①【最後はソッと緩やかにブレーキレバーをリリース】最も鋭く旋回したいポイントの手前付近で、フロントブレーキを完全リリース。フロントフォークが縮んでキャスターが立った“曲がれる姿勢”を活かし、ヘアピンコーナーなどのタイトなコーナーではコンパクトに旋回する

②【この地点まで来るとレバーにはほぼ「触れているだけ」の状態】タイヤには摩擦円という概念があり、横方向に多くのグリップを使っているときは、縦方向のグリップが弱くなる。車体を寝かせてイン側に寄せていく段階での強すぎるブレーキ入力は、転倒につながりやすいので注意したい

③【バンクしながらも前輪へ荷重を伝え続ける】コーナー進入のブレーキング時は、腕を伸ばして上半身を支え減速Gに耐え、手のひらでハンドルグリップを押す力に変換する。その後に車体を寝かせはじめると、特にイン側の肘は曲がるが、まだ完全には脱力しない

④【制動のためのブレーキが終わったら入力を徐々に緩める】減速に必要なブレーキングは、マシンが直立に近い状態で完了。車速が落ちたところで、フロントブレーキレバーへの入力を弱めていくが、一気に放さずブレーキを引きずる。この段階ではすでに、“減速”の意識はない

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