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もうすぐ95歳のフラメンコダンサー! 健康維持のために25年以上飲み続けているものや食生活についても

  • 2026.1.23

もうすぐ95歳のフラメンコダンサー! 健康維持のために25年以上飲み続けているものや食生活についても

日本を代表する舞踊家の一人で、日本のフラメンコ界の第一人者でもある小松原庸子さん。80代で患った変形性膝関節症の激痛も克服し、今も後進の指導と、新作の創作に意欲を燃やす。その情熱を支える健康の秘訣を聞いた。

お話を伺ったのは
小松原庸子さん(94歳)スペイン舞踊家、フラメンコダンサー

こまつばら・ようこ●1931年東京・柳橋生まれ。
邦楽一家に育ち、幼い頃から三味線、日本舞踊、クラシック・バレエなどを習い、15歳で小牧バレエ団に入団。俳優座で演劇活動も始める。
60年に単身スペインに渡り、エンリケ=エル=コホらにフラメンコを学び、ステージに立つように。帰国後の69年、小松原庸子スペイン舞踊団を結成。
受賞歴は芸術祭舞踊部門大賞、文化庁最優秀舞台、スペインのジェラルド・ブレナン賞など。96年には紫綬褒章、2004年に旭日小綬章、09年にスペインのイザベル女王勲章エンコミエンダ章受章。

こんなに長生きするとは思わなかった

写真撮影をお願いすると、ヒール高10㎝ほどもあるシューズを履き、赤いイヤリングをつけ、鮮やかな刺繍のマントン(ショール)をふわりと羽織った。スペイン人カンタオール(歌手)の歌と、周りの「オーレ!」の掛け声に応えるようにマントンを華麗に操りながらポーズを決める。スカートの裾がダイナミックに揺れる。カメラマンも夢中でシャッターを切った。

小松原庸子さんは1969年に結成した「小松原庸子スペイン舞踊団」の指導を今も続ける。

「この3月で95歳だなんて信じられないですよ。何となく、自分は早く死ぬと思っていましたから」

「両親は30代で亡くなりました。父は常磐津の師匠で、六代目菊五郎さんの舞台で三味線を弾いていました。俳優の兄(菅原謙治)も画家だった元夫(彼末[かのすえ]宏)もずいぶん前に逝ってしまった。いい人は早く亡くなるのかしら。私だけが生きながらえて」と遠くを見た。そして、「みんなの分の命を預かって大事に生きていかなくては」と続けた。

「もっと」の連続でここまで来た

「両親は財産は残さなかったけれど、こんなに健康に生んでくれたことに感謝しています」

元気で長生きする秘訣は何だろう?

「秘訣というのは特にないんですよ。強いて言えば、自分のやりたいことをやることかしら。わがままに生きてきたから長生きなのかもしれませんね」

やりたいことというのは、もちろん、20代で運命的に出合ったフラメンコのこと。

「ピラール・ロペス舞踊団の来日公演を見て衝撃を受け、それからひたすらフラメンコの道を究めてきました。お稽古を一日も休まないほど夢中でしたね」

少しでもうまくなりたいと、それだけを考えて日々過ごしていたら、大きな病気もせずにここまで来たのだという。

日本に本場のフラメンコを広め、初めて本格的な舞踊団を創設し、さらに日本の文化と融合した新たなフラメンコ作品を創作して発表してきた小松原さん。日本のフラメンコ界の第一人者であり、スペインからもその功績を認められている。

「以前は年に2、3回スペインに行っていました。本場に行くと、自分の未熟さをひしひしと感じて、少しでも近づきたい、もっと勉強しなきゃ、と思う。その繰り返しでした」

食べたいときに食べ、寝たいときに寝る

パイオニアとしての苦労もあったが、それを上回る精神的な張りが小松原さんの健康の支柱になっているのだろう。

「お客さんの喜ぶ顔や拍手が糧になって、『もっといい踊りを見てもらいたい』と意欲が湧いてくるんです」

フィジカル面で気をつけていることもお聞きした。

「『体にいいよ』と兄に勧められたプロポリスを飲み続けていて、もう25年以上になります。そのおかげか比較的丈夫ですね」

40代の生徒さんからは「4~5年前までは、私たちよりお元気でした」との証言も。

基本的な生活習慣はどうなのだろう?

「よく食べて、よく寝て、よくしゃべりますね。食べたいときに食べ、寝たいときに寝る。7時間は寝ます。夜はいくら起きていても平気で夜ふかしです。朝起きるのは9時から10時頃」

食事は何を?

「三食必ず食べます。朝は和食のことが多くて、白いご飯に納豆や生卵をかけるのが好き。パンとコーヒーと卵のこともあります。スペイン流に、昼休みをしっかり取って、食事に時間をかける習慣がついちゃったので、昼食はたっぷり。その分、晩ご飯は軽くしたほうがいいのでしょうが、食べたいだけ食べます(笑)」

好物は肉。お酒も飲み、特に日本酒が好きなのだそう。

「おいしいものがあると、必ず飲みますね」

外食をすることもあるが、自炊が多いという。

「料理は何を作らせてもおいしいんですよ、自慢じゃないけど(笑)。スペイン料理は大ざっぱでいいのでラク。スペイン風オムレツとかも簡単ですよ。ジャガイモを揚げてね。皆に作り方を伝授して喜ばれています」

食材は、無農薬や無添加などにはこだわらないが、できるだけ新鮮なものをとりたいので、1~2日分を買って食べ切るようにしているそうだ。

歯は前歯に差し歯が4本、奥に入れ歯が1本。

「あとは自分の歯です」

25年以上、愛飲しているプロポリス液。ミツバチが巣を守るために作る天然の防御物質で、抗菌作用や抗酸化作用などがあるとされる。

【後編に続く】

撮影/神ノ川智早

※この記事は「ゆうゆう」2026年2月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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