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赤ピーマンと緑ピーマン、どちらがより健康的? 栄養士が解説

  • 2025.12.24
Oscar Wong / Getty Images

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。>>『Prevention』のオリジナル記事はこちら

ピーマンはもっとも多用途な野菜の一つ。生でも加熱しても美味しく食べられ、料理の主役にも脇役にもなる。栄養価の高い食品を食事に取り入れたいなら、ピーマンこそ頼りになる野菜。けれどより良い健康のために選ぶべき色は、赤と緑、どっち?

「ピーマンは生育の過程において緑色から始まり、黄色、オレンジ色を経て最後に赤くなります。そのため、赤がもっとも甘いです」と話すのは、「レディーバグ・ニュートリション」のがん予防専門登録栄養士であるジェイミー・バハムさん。今回は、栄養士がこれらの2つのピーマンについて、それぞれの栄養面におけるメリットや、ヘルシーな食事の一部として楽しむベストな方法など、知っておくべきことをすべて教えてくれた。

Lew Robertson / Getty Images

赤色と緑色の栄養価の違い

栄養面で非常に似ている赤ピーマンと緑ピーマン。

赤ピーマンの栄養価
食品成分データベースによると、生の赤ピーマン100gには以下の栄養素が含まれる。
カロリー 28kcal
たんぱく質 1.0g
脂質 0.2g
炭水化物 7.2g
食物繊維 1.6g

緑ピーマンの栄養価
食品成分データベースによると、生の緑ピーマン100gには以下の栄養素が含まれる。
カロリー 20kcal
たんぱく質 0.9g
脂質 0.2g
炭水化物 5.1g
食物繊維 2.3g

Svitlana Romadina / Getty Images

赤ピーマンのメリットとデメリット

・健康メリット
「赤ピーマンはビタミンCの優れた供給源です」と話すバハムさん。「多くの人は、オレンジやレモンなどの柑橘類よりも赤ピーマンにビタミンCが多く含まれていることを知りません」。食品成分データベースによると、生の赤ピーマン100gには170mgものビタミンCが含まれており、これは成人女性の一日の推奨摂取量の2倍以上、成人男性の推奨摂取量の約1.9倍に相当する。ビタミンCは、免疫システムが侵入者と闘うのを助けるだけでなく、筋肉の成長、コラーゲン生成、長生きにおいても重要な役割を果たす。「赤ピーマンには、食物繊維やβカロテン、リコピンといった抗酸化物質も含まれており、これらは免疫機能や、皮膚と目の健康をサポートします」と、話すのは、「リブ・イット・アップ」の登録栄養士であるジョーダン・ヒルさん。

・潜在的なデメリット
ほとんどの人は赤ピーマンを問題なく食べられる。ただし例外として、クリーブランド・クリニックいわく、ナス科の野菜(トマト、じゃがいも、ナス、ピーマンなど)に敏感な人は注意が必要だそう。ナス科の野菜に対する過敏症や不耐性をもつ場合、赤ピーマンを食べると胃腸の不快感を経験する恐れがある。

lightshows / Getty Images

緑ピーマンのメリットとデメリット

・健康メリット
「緑のピーマンもビタミンCと食物繊維が豊富です」と話すヒルさん。緑のピーマンのビタミンC含有量は赤ピーマンよりやや少ないけれど、それでも一日の推奨摂取量の100%以上を摂取することができる。「さらにクロロフィルという抗酸化物質を含み、体内の炎症を抑えるのに役立ちます」とヒルさんは続ける。クロロフィルを、植物が太陽光をエネルギーに変換するのを助ける緑色の色素として、高校で習ったことを覚えている人もいるかもしれない。進行中の研究ではあるけれど、『モレキュール』の2023年のレビューで、クロロフィルが人において抗酸化作用、抗がん作用、抗肥満作用、抗炎症作用を持つ可能性が示されている。「緑ピーマンは熟していないので、黄、オレンジ、赤ピーマンほど甘くありません」と話すバハムさん。「世界中のたくさんの文化で親しまれるマイルドな味わいが、あらゆる料理に合います」

・潜在的なデメリット
赤ピーマンと同様に、緑ピーマンを食べること自体にデメリットはない。ただし、アレルギーや過敏症、不耐症がある場合、摂取後に不快な作用が発生する可能性がある。

Richard T. Nowitz / Getty Images

・ダイエットに最適なのは?
「赤ピーマンも緑ピーマンも、バランスの取れた食事に美味しく加えられます」と話すバハムさん。抗酸化物質が豊富で低カロリーなピーマンは、体重を減らしたい場合、フムスと合わせて歯応えのいい間食に、あるいはサラダや炒め物に加える美味しい食材にぴったり。

・健康面でより優れているのは?
「赤ピーマンも緑ピーマンも栄養価の高い選択肢です」とヒルさんは語る。「両者を比較すると、赤ピーマンは完全に熟してることから、ビタミンや抗酸化物質がより豊富な傾向にあります」。健康的な食生活を目指す場合、賢い一歩は幅広い色の野菜をたくさん摂取すること。そして、赤ピーマンと緑ピーマンの両方を食べることでその目標に近付くことができる。

translation : Yumi Kawamura photo : Getty Images

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