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栄養士による、バナナの驚くべき健康メリット6

  • 2025.12.22
Kinga Krzeminska / Getty Images

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。>>『Prevention』のオリジナル記事はこちら

バナナは食べ方の幅がもっとも広い果物の一つ。朝ご飯を食べずに家を出ても車の中で皮をむいて食べられるし、ハードな運動前にパワーが必要な時も手軽にエネルギーを補給できる。そして甘いものやクリーミーなものが食べたくなった時も、バナナは満足感を与えてくれる。けれど、この大人気の果物は美味しいだけではない。バナナの健康効果は、体が元気に過ごすサポートをしてくれる。

バナナの健康効果の多くは、カリウムがもたらす。電解質であるカリウムは、筋肉の収縮や神経機能の維持、細胞への栄養素の輸送(および老廃物の排出)、心拍の調節、体内のナトリウム量の調整に役立つ。カリウムが不足すると、血圧や腎臓結石のリスクが高まる可能性があるうえ、倦怠感や疲労感を感じたり、筋肉のけいれんを起こしたりする恐れもある。アメリカ国立衛生研究所によると、中くらいのバナナ1本には422mgのカリウムが含まれており、これは一日あたりの推奨摂取量の約12%に相当するという。

とはいえ、バナナが与えてくれる体にいい栄養素はカリウムだけではない。バナナは、健康的な方法で体にエネルギーを供給する天然の糖分にくわえて、食物繊維を豊富に含む。食物繊維は糖質の消化を遅らせるだけでなく、満腹感の維持にも役立つ。今回は、食事にバナナを取り入れることで得られる驚くべき健康効果をご紹介。

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研究で裏付けられたバナナの健康効果

・水分補給を助ける
カリウムは体内の水分バランス、とくに汗をかくような運動の後に失われる電解質(ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、そしてカリウムそのもの)の調節を助けることで水分補給の一翼を担う。中〜高強度の運動は細胞内のカリウム量に微小な変化をもたらし、国際スポーツ栄養学会によると、アスリートはこの不均衡を補うためにカリウムが豊富な食品を摂取することが推奨されている。

腸内マイクロバイオームを育む
中サイズのバナナ1本には満腹感をもたらす3gの食物繊維を含む(これは一日当たりの摂取推奨量の約10%だそう)。そのうえバナナには、発酵性食物繊維の一種で腸内マイクロバイオームの善玉菌(プロバイオティクスとも呼ばれる)の増殖を助けるプレバイオティクスも含まれている。クリーブランド・クリニックによると、体にいいこれらの細菌は、消化器の健康、脳の健康、免疫系、内分泌系、代謝に関与することが研究で示されていることから、体全体の健康にとって大きなメリットとなる。

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・運動と回復のエネルギー源となる
運動前の摂取に適した食品とは、エネルギー源となる天然の糖質(炭水化物)を含みつつ胃に負担をかけないもの。バナナはこの二つの条件を満たし、携帯性にも優れトレーニング用のバッグに気軽に入れられる。さらに研究によると、スポーツドリンクの作用と同様に、バナナも自然な形で運動能力を高められるという。
一方で、バナナは運動後も体にいい可能性がある。学術誌『PLOSワン』に掲載された小規模研究では、バナナに含まれる特定の化合物や植物性化学物質に、過酷な持久力トレーニング後の運動誘発性炎症(筋肉痛を引き起こす)を軽減する効果がある可能性が示された。

心臓の健康をサポートする
心臓に不可欠な栄養素であることから、カリウムの健康メリットにもうワンポイント追加。『ヨーロピアン・ハート・ジャーナル』の研究によると、カリウムの高摂取量と血圧の低下に関連性が見られ、心臓発作や脳卒中のリスク軽減が示されたという。カリウムは尿を通じて心臓に負担をかける余分なナトリウムを体外に排出するため、心臓に与える潜在的なダメージの軽減につながる。

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・ダイエット効果を高める可能性がある
食事を抜いた後の空腹感を解消する食品は存在しないけれど、バランスの取れた食事の一部としてバナナを摂取すれば、食欲を抑えることでダイエット効果を高める可能性がある。『ジャーナル・オブ・ファンクショナル・フーズ』のレビューによると、バナナは難消化性デンプンと呼ばれる食物繊維を含み(熟しすぎていないバナナを選ぶ必要があるけれど)、難消化性デンプンは炭水化物および脂肪の代謝向上と、マイクロバイオームを活性化し減量のサポートに役立つ。さらに、中くらいのバナナ1本のカロリーはたった100kcalほどで、食物繊維が豊富なことから満足感が非常に高く、朝食のスムージーやピーナッツバターのサンドイッチ、夕食後のヨーグルトパフェに気軽に加えることができる。

・正常な腎機能をサポートする
この健康効果はカリウムによるもの。カリウムは、腎臓結石(腎臓内で形成される硬い鉱物の塊で、排出時に痛みを伴うことがある)の原因となるカルシウムのような物質の蓄積予防に役立つ。メイヨー・クリニックの2022年の研究では、食事からカリウムを摂取する量がもっとも少ない人々は、腎臓結石を初めて経験する可能性がもっとも高い可能性が示された。

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まとめ

長年、健康的な食事の定番食品とされてきたバナナだけど、その事実は今も変わらない。食物繊維など、カリウム以外の栄養素から得られるその健康効果も考えれば、バナナの価値はますます高まる。すでに毎日バナナを食べているなら、自分を褒めてあげて。まだ食べていない人は、そろそろ皮をむき始める時かもしれない。

translation : Yumi Kawamura photo : Getty Images

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