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共鳴し合い、新たな表現へ。注目の中堅作家2名による受賞記念展で創造の力を見る

  • 2025.12.24

海外での展開も含め、更なる飛躍とポテンシャルが期待できる国内の中堅アーティストを対象とした現代美術の賞「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)」。この度、東京都現代美術館で、第5回の受賞者である梅田哲也と呉夏枝による「Tokyo Contemporary Art Award 2024-2026 受賞記念展『湿地』」が開催される。期間は、2025年12月25日(木)~2026年3月29日(日)。これからのアートシーンを担う注目の2名の表現は、どう共鳴しているのか。受賞後に対話を重ね作り上げられた展示空間に身を置いて、新たな創造の力を感じよう。

中堅アーティストの受賞記念展が開催!

東京都とトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)は、2018年より、中堅アーティストを対象とした現代美術の賞「Tokyo Contemporary Art Award(以下、TCAA)」を実施している。各回の受賞者2名は、受賞後の海外活動をはじめとする複数年にわたる支援を経て、東京都現代美術館で受賞記念展を開催。

梅田哲也Harumari Inc.
呉夏枝Harumari Inc.

この度、5回目の受賞者である梅田哲也と呉夏枝による「TCAA 2024-2026 受賞記念展」が、東京都現代美術館で開幕される。

対話を重ね、共鳴する表現へ

梅田哲也と呉夏枝は、近年「海路」や「水路」など、水にまつわる考察を作品の重要な要素に取り入れてきた。2名は受賞直後から対話を重ね、それぞれの作品のコンセプトを共有し、受賞記念展に対するイメージを形成していく中で、お互いの作品が空間の中で関係しあう展示構成に至ったという。また、その対話において、近年の作品に共通する要素を起点とした展覧会タイトル「湿地」を導き出した。

水と陸のはざまに存在し、多様な生態系を有するその場所は、本展における両者の作品の交流とも重ね合わせることができる。

呉は、TCAAの海外活動を経て制作された新作を含め、日本・韓国・オーストラリアを中心に個人の記憶を辿りながら2017年より制作を続けてきたプロジェクト「grand-mother island project」を展開。梅田は、呉の作品も展示される空間に新たな導線を設定し、随所に動的な音響のオブジェクトを設置。表裏の関係のように、あるいは水と陸地の境目である湿地のように、時に反転しながら、緩やかに重なりあう様を見ることができる。

中堅作家が挑戦的な取り組みを行うことができるTCAAならではの展覧会。それ以上に、まったく異なる手法によって表現活動を行う2名の作品が共鳴しあうことで生み出される、新たな創造を見届けたい。

Tokyo Contemporary Art Award 2024-2026 受賞記念展「湿地」
WEB:https://www.tokyocontemporaryartaward.jp/exhibition/exhibition_2024_2026.htmlHarumari Inc.
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