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老人ホームは親不孝?親の【高齢者施設入居】我が家の場合「みずから施設入居を決めた父…」

  • 2025.12.23

老人ホームは親不孝?親の【高齢者施設入居】我が家の場合「みずから施設入居を決めた父…」

老いていく親の「少しでも長く家にいたい」という願いをうち消し、施設に入れることは親不孝なのでしょうか? ここでは、読者の体験談をご紹介します。

親の施設入居体験、我が家の場合

グループホーム

「家でできることはもう十分やった」ケアマネさんの言葉に背中を押されて

Y・Oさん(58歳・東京都)
母(86歳)は、60代の頃の脳梗塞の影響で半身に麻痺があり、数年前から認知症に。長く父が介護をしていたが、85歳でグループホームへ入居。父は2023年逝去。

母は60代に二度、脳梗塞で倒れて左半身が不自由になり、78歳ごろから認知症の症状が出始めた。幻視の症状も表れ、被害妄想が強く、家を脱走することも。「自分が面倒をみる」と言ってた父だったが、90代になって負担が重くのしかかるようになり、そのサポートしている私の精神状態も限界に。しかし施設入居を提案しても、母は「なぜ私がそんなところに行かなくてはいけないの!」と激怒。

最終的には「家でできることはもう十分しました。施設に入るほうが皆さん全員にとっていい」というケアマネさんの言葉に背中を押され、施設探しをスタートした。見学もし、親切でアットホームな雰囲気のグループホームに決めた。母には「見学に行こう」とだまして施設に連れていき、そのまま置き去りにするようにして帰ってきた。すごく怒っていた母だが、認知症がいい形ではたらき、夕食時には怒りを忘れてごきげんになっていた。現在は月1~2回面会に行き、おしゃべりをする。母は、やはりうれしそうだ。母は今、すっかり施設に慣れて、健康的で穏やかに暮らしている。私も母から一歩離れたことでカリカリせずに向き合える。お互いにとって、とてもよかったと私は思っている。

介護付有料老人ホーム

みずから施設入居を決めた義父。要介護の義母とは別々のフロアで生活

ジャカランダさん(62歳・埼玉県)
義父(93歳)と義母(90歳)は2021年に介護付有料老人ホームに入居。義母は現在要介護3。義父は錯乱の症状が強くなり、同市内の病院に入院中。

山形市内で夫婦二人暮らしをしていた義理の両親だが、2021年の夏に義母が体調を崩して入院。義父も一人で暮らすことができなくなり、義母と同じ病院に入院。退院後は自宅近くの介護付有料老人ホームに住むと決めてしまった。義母は自宅に戻りたかったようだが、義父は一度決めたらほかの意見を一切聞かない。手続きなどもすべて義父が進めた。その施設は介護度でフロアが違い、要介護3の義母と要支援1の義父では別々の階。ほかの階に行くにはスタッフにお願いするしかなく、夕方以降は部屋の行き来も禁止。義母は「鳥かごに閉じ込められているみたい」と辛そう。コロナ禍だったので、私たちが面会に行っても滞在時間は15分のみ。ストップウォッチを持っての面会だった。

それでもスタッフの方々は明るく、行事ごとにイベントもあり、お散歩にも連れ出してくれる。通院は付き添いの人が1回1750円で連れていってくれるので、助かった。

状況が大きく変化したのは24年6月のこと。不安が徐々に強くなった義父が自傷行為を繰り返し、病院に入院。あっという間に認知症が進んでしまった。二人で入居した施設に、今は要介護3の義母が一人で暮らしている。

※この記事は「ゆうゆう」2026年1月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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