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『ザ・ロイヤルファミリー』で蘇った21年前の日曜劇場“名シーン” 豪華キャストたちが集結した“色褪せない”名作

  • 2025.12.23

TBS系日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー 』の最終回が12月14日に放送された。競馬の世界に入り情熱を注ぐ主人公・栗須栄治を妻夫木聡が演じ、視聴者から「ハマり役」と高い評価を得た。しかし、妻夫木聡主演の日曜劇場といえば“ロイヤル”だけではない。

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柴咲コウ、妻夫木聡 (C)SANKEI

2004年に放送されたTBS系日曜劇場『オレンジデイズ』を思い浮かべる人も多いはずだ。大学4年生の結城櫂(妻夫木聡)と、4年前に病気で聴覚を失ったバイオリニスト萩尾紗絵(柴咲コウ)との青春ラブストーリー。2人の切ない恋愛を中心に、友人の翔平(成宮寛貴)、啓太(瑛太)、茜(白石美帆)の5人で「オレンジの会」を結成し、共に成長していく姿が描かれる。

妻夫木聡演じる櫂にネットでは「かっこよすぎ」「惚れる」の声

櫂は、大学で社会福祉心理学を専攻し、就職活動に明け暮れるごく普通の大学4年生だ。ある日、キャンパスでバイオリンを弾く紗絵に出会う。しかし、彼女は耳が不自由だった。紗絵は美しい顔で、美しい指で手話をし、とても気の強い性格。ただ、耳が聞こえなくなったことで、心の扉も閉ざしていた。

櫂はただ優しいだけではなく、叱る時はきちんと叱って紗絵に真っ正面からぶつかっていく。紗絵もそんな櫂に少しずつ心を開いていくのだ。

第3話で、紗絵はセミプロのオーケストラサークルに入団できることになって大喜び。しかしその喜びも束の間、耳の不自由な紗絵の演奏は微妙に音程にズレが生じてしまい、退団を余儀なくされる。紗絵を心配した櫂は自宅を訪れるが、母親に当たり散らして酷い態度を取る紗絵に「生きるのが苦しいのは君だけじゃない」と強く叱った。時間を置いて落ち着きを取り戻した紗絵が櫂に謝ると、櫂は「僕が君を音の闇の中から救う」と手話をした。ネット上ではこの言葉に「かっこよすぎ」「素敵」「こんなこと言われたら絶対惚れる」などの声が寄せられている。

『ザ・ロイヤルファミリー 』で蘇る『オレンジデイズ』の名シーン

『ザ・ロイヤルファミリー 』第9話で、加奈子(松本若菜)からのプロポーズに「よろしくお願いしまーす!」と牧場で栗須が叫ぶシーン。これを見て「オレンジデイズの海岸での告白シーンを思い出した」とSNSに投稿する視聴者も多く見られた。

海岸での告白は『オレンジデイズ』第8話での名場面のひとつだ。2人が海岸で手話で話していると、紗絵は周りの視線に気付く。“櫂まで耳が聞こえない人だと思われるから手話をやめよう”と紗絵。「笑われたっていいよ」と言う櫂に「私が嫌なの」と突き放し、紗絵は立ち去ろうとする。

耳の聞こえない紗絵の背中に向かって櫂は大きな声で「俺はお前が好きだ!」と叫ぶ。周囲の反応に気付いて、振り返る紗絵。2人がやっと素直な気持ちで向き合え、新たな関係としてスタートする重要なシーンだった。

この場面についてネット上では「青春だー」「泣ける」「何度もリピートする大好きなシーン」といった感想が多く寄せられている。また、櫂を演じた妻夫木聡に対しても「爽やかで好青年の役がぴったり」「等身大の自然な演技がいい」と高く評価されている。

ただの青春恋愛ドラマとは違う『オレンジデイズ』

『オレンジデイズ』の脚本を手掛けたのは“恋愛ドラマの神様”と称される北川悦吏子だ。他に『愛していると言ってくれ』(1995年)『ロングバケーション』(1996年)『ビューティフルライフ』(2000年)など、多くの名作を生み出している。

『オレンジデイズ』では、ヒロインの耳が聞こえないがゆえに生じるすれ違いが、たまらなく切なく、もどかしい展開を生み出す。また、恋愛だけではなく友情や就職、大学4年生という20代前半ならではの将来への不安や悩みなども丁寧に描かれている。

ネット上では「こんな大学生活が送りたかった」「オレンジデイズのようなキャンパスライフが憧れ」といった声が多く見られる。「色褪せない名作」「何度も見たくなる」など、放送から20年以上経った今でも多くの人々の心に深く響き続けている。