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「互いに欠点があることを認め、相手を変えようとせずに受け入れること」──結婚20年以上のカップルから学ぶ、夫婦円満の秘訣

  • 2025.11.15
Happy couple

先日、私とパートナーは初めての結婚記念日を迎えた。当日はハリウッドのホテルのベッドでシナモンロールとスナック菓子を食べながら、ふたりともルールをよく理解できないままアメフトの試合を観戦して過ごした。つまり、完璧な1日だった。楽しく、好奇心と愛情に満ちた私たちの結婚生活は気楽で、往々にして完璧だと感じる。もちろん、ときには口論もする。最後に言い争ったのは、彼女の「80年代の映画は好きじゃない」という発言が発端で、その時代にまだ生まれてもいなかったというのに、私が個人的に受け止めてしまったからだった。

私たちの結婚生活はとても順調ではあるけれど、それはまだ新婚だからだということも自覚している。子どももいないし、後々やってくるであろう多くの困難や試練もまだ経験していない。どちらかが中年の危機に陥ったり、不倫に走ることも今のところなく、深刻な健康問題や、長い倦怠期とも無縁だ。そこで私は考えた。「幸せな結婚」という概念が存在するならば、それは一体どういうもので、それを何十年も持続させるためにはどうすればよいのだろうか?30代にして新婚になった私にはまだ分からないが、世の中には答えを知っている人たちがいるはずだ。

20年以上連れ添い、「幸せな結婚」と「夫婦円満」の秘訣ついて積極的に話したいというカップルを見つけるのは困難を極めた。そこで、優しい義母なら何か知っているかもしれないと思い、まず彼女に電話してみることにした。すると、なぜ結婚生活が長く(実に30年以上)続いているのか特に考えたことはないと前置きした上で、「一体感と距離感」と「相手を大目に見ること」が大事だと教えてくれた。「気楽に構えて、些細なことでくよくよしないこと」という彼女の言葉に、思わず80年代の映画をめぐる口論が私の脳裏をよぎった。また、相手は自分の心を読めないし、自分も相手の心は読めないのだということを自覚することも大切だと彼女は付け加えた。

多くのカップルに頼み込んで話を聞くにつれ、あるパターンが見えてきた。49歳の友人、ケイトは、結婚生活を円満に送り続ける秘訣として「適応力」を挙げた。これは、先ほどの義母の意見とも通ずる。「私たちの関係は年月を経て何度も形を変え、進化してきました。変化への適応速度は人それぞれで、新たな局面で相手を見つめ直すのには忍耐が必要です。必ずしも簡単なことではありませんが、努力する価値はあります」とケイトは言う。「私にとって、幸せな結婚生活とは、思いやりと理解、そして非常に大きな譲歩の上に築かれるものです。お互いの意見に耳を傾けることが大切です」

結婚43年目を迎えた73歳のパウロは、夫婦円満の秘訣は「異なる意見を持つ人同士であることを認め合いながら、良き相棒として常に納得いくまで話し合おうとすること」だと語り、彼の70歳の妻、アルバは「喜び」を見出すことが大切だと強調した。「特別な秘訣などないと思います。ただ、お互いを愛し、尊重し、楽しい時間を過ごして常に支え合うことです」。結婚から1年後に知っていればよかったことは?という質問に対して「もっと一緒に旅をして、世界を見て回るべきだった」という彼女の言葉をアドバイスとして心に留めた。

義母から祖母まで、今回話を伺った人は皆、結婚における「友情」の大切さを強調した。多くのカップルが心からお互いを好きで、パートナーであり親友なのだという。「友情こそが基盤です」と、デイビッドとマカレナは連名でメールをくれた。ともに64歳のふたりの結婚生活は、その人生の半分の32年にもわたる。「冒険することを恐れないでください。お互いの一番のサポーターでありながらも、自分自身に正直であり続けることが大事です。パートナーのために自分を変えることは決してしないで。自分の『好き』を大切にし続けるのも、結婚生活に豊かさと深みをもたらしてくれます」。また、55歳のスーは、夫ほど自分を笑わせてくれる人はいないと語る。「良い面が悪い面を常に上回ること。それが秘訣です」

好みの違いもすべて、ふたりの物語の一部になっていく

Lovers of the sea

既婚者からのアドバイスに共通する点があるとすれば、それはある種の「寛大さ」──あるいは、結婚21年目のルースの言葉を借りるならば「互いに欠点があることを認め、相手を変えようとせずに受け入れること」だろう。

私は、自分の結婚生活について改めて考えた。私はおおらかだが、周りからは相手を批判しているように見えてしまうくらい、ときに神経質になりすぎて、とやかく言ってしまうこともある。もっとおおらかでいられるように心がけよう。さまざまなカップルから話を聞いて、そう心に留めた。なぜなら、こうして努力をすることが良い変化をもたらすからだ。ジョン・M・ゴットマン博士も、ベストセラー『結婚生活を成功させる七つの原則』(1999)で幸せなカップルは「意見の不一致や反発の雰囲気を作りだすのではなく、互いのニーズを受け入れる」と記している。

英国における同性婚が合法化されてから、来年の3月で12年になる。法的な書類の有無に関わらず、長い間連れ添ってきた同性カップルは存在するが、それでも今回の取材で20年以上人生をともに歩んできた同性カップルに話を聞くことができなかったことは残念だ。私たちのようなクィアのカップルは、今回取材したヘテロセクシャルのカップルとは異なるアドバイスをくれたりするのだろうか?それとも、かれらが考える「幸せな結婚の秘訣」も同じようなものなのだろうか?20年後の自分に聞いてみたい。

最近、フランス人ファッションデザイナーのミシェル・ラミーは、リック・オウエンスとの20年近くにおよぶ結婚生活の中で、家具の趣味が対立することがあると明かした。「何かを買うとなると、意見が真っ向から対立するんです」と彼女は『CULTURED』誌に語っている。「たまに、どうしても気に入らないものがあるのですが、それはそれで受け入れます。逆に、私が彼に買うのを促すものもあります。すべて、私たちふたりのストーリーの一部になっていくのです」

多くのカップルの話を聞き、私自身の経験を踏まえると、ラミーが語ったこのエピソードは、広い意味で幸せな結婚生活とは何かを表していると思う。相手の好みを完全に共有できなくても、基本的には受け入れる。そして、ラミーの言うように、すべてがふたりの物語の一部になっていくのだ。

Text: Daisy Jones Translation: Motoko Yoshizawa

From VOGUE.CO.UK

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