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「少なすぎない?」「国の弱体化だ」保護者悲痛な叫び…へずまりゅうが投稿した奈良の“292円給食”に賛否両論!物価高騰と「学校給食のリアル」

  • 2025.11.7

奈良の小学校給食、一食292円の衝撃!SNSで拡散した「寂しい」トレイの現実

画像※給食のイメージ
画像※給食のイメージ

奈良市議会議員のへずまりゅう氏(@hezuruy)が2025年11月6日に投稿した「とある奈良の小学校給食」の写真が、X(旧Twitter)上で大きな注目を集めています。

写真には、ご飯、スープ、少量の副菜、牛乳、そして小さなデザートが並ぶシンプルなトレイが映し出されており、へずまりゅう氏は一食292円の給食の量と種類の少なさに「見た目が寂しい」「子供には栄養が高くお腹いっぱい食べてほしい」と懸念を表明。この投稿はわずか1日で3万以上のいいねを記録し、親や教育関係者、ネットユーザーからさまざまな意見が飛び交う、全国的な給食論争を巻き起こしました。

「292円」。この価格が、記録的な物価高騰が続く2025年において、子どもの成長を支える食事を賄うのにいかに厳しい数字であるか。この一枚の写真が、多くの親の不安と社会の課題を浮き彫りにしています。

議論は二極化!「量が少なすぎ」な親の不安と「栄養は満たしている」現場の訴え

へずまりゅう氏の投稿に対し、X上では給食に対する「理想」と「現実」が激しく衝突する形で、多様な反応が寄せられました。

多かったのは、「量が少なすぎ」「国の弱体化だ」と訴える親の不安の声です。

「自分が子供の頃はもっと量があった」「品数が多かった」など、懐かしさとともに現在の給食への失望を訴える声が寄せられました。また、「これで292円?」「弱体化政策では?」と、給食予算の少なさや、子どもの成長に対するコストが軽視されているのではないかという危機感を訴える意見も見られます。

一方で、「栄養は満たしている」「現場の努力を理解して」と訴える冷静な意見もありました。

「管理栄養士がカロリーや栄養を計算しているから、成長期に必要な栄養基準は満たしているはず」と、栄養バランスを重視する冷静な指摘や、「この予算内で食材の質を維持するのは奇跡」「調理師として働いていたが、現場はカツカツで頑張っている」と、給食提供側の献身的な努力を評価し、予算の厳しさを訴える声も寄せられています。

また、「うちの子の学校ではこんなことはない」との声も寄せられ、給食の質や量には地域や学校ごとの格差があることも改めて浮き彫りになりました。

「給食の質の低下」の背景にある、構造的な課題

議論の背景には、個別の学校の努力では解決できない、日本の学校給食が直面する構造的な課題があります。

一つ目は、食材費高騰の直撃と予算の「据え置き」です。食材費は記録的に高騰しているにもかかわらず、多くの自治体で給食費(特に保護者負担分)は長期間据え置かれてきました。この据え置きが、給食の量や品数、そして食材の質の直接的な低下を招いています。現場は、安価な食材への切り替えや献立の調整で、「栄養基準を満たす最低ライン」を維持するのが精一杯の状況です。

二つ目は、地域格差の拡大と予算の「不公平感」です。給食費の財源や質は、自治体の財政力によって大きく左右されます。一部の自治体が給食費の無償化や補助を充実させる一方で、奈良のように公的補助が追いついていない地域では、結果として保護者負担額に対して提供される給食の「コストパフォーマンス」に不公平感が生じています。

三つ目は、「無償化」議論の落とし穴です。政府は2026年度からの給食の無償化を計画していますが、これはあくまで「保護者の負担軽減」が目的であり、「質の向上」のための追加予算ではありません。このまま予算を増やさずに無償化が進めば、「タダだけど、質は低い」という状況が固定化され、子どもの食育の機会が失われるという懸念が指摘されています。

奈良発の議論が示す展望

へずまりゅう氏は、給食のポジティブな点(奈良のお米や手作りのルー)も評価しつつ、「引き続き調査し改善点を考える」と表明しています。この奈良の給食をめぐる議論は、「誰が、子どもの食に責任を持つのか」という本質的な問いを私たちに突きつけたのではないでしょうか。単に「無償化」を目指すだけでなく、「質の維持・向上」のために、行政が追加の予算を投じるという意識改革も必要です。

さて、私たち読者は、この問題に対しどう向き合うべきでしょうか。子どもの食の未来は、現場の努力や管理栄養士の献身だけに頼るのではなく、社会全体で給食の「適正価格」を認め、負担し合う仕組みを構築できるかにかかっています。

(LASISA編集部)

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