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「電車の席が濡れていて、においを嗅いだら…」“濡れた座席”を見つけたら座ってはいけない“ワケ”

  • 2025.10.24
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

電車に乗った際に、座席を見たらなぜか濡れていた、という事態に遭遇したことはありませんか?「今日は雨だから仕方ない」「誰かが、飲み物をこぼしてしまったのかな?」と、あまり気にしない人もいるかもしれません。

最近、「電車の座席に座ったら濡れていたが、においを嗅いだら水だった」といった趣旨の投稿がX(旧Twitter)上で話題になりました。

しかし、濡れている座席を放置したり、気にせず座るのはとても危険かもしれません。実は、過去に乗客が火傷などを負うトラブルが起きているのです。

それでは、私たちは濡れている座席を見つけた際に、どのように対処するべきなのでしょうか?過去の事例などを踏まえながら、解説します。

相模鉄道の事例(2025年9月2日)

相模鉄道によると、2025年9月2日午前7時半ごろ、車両の座席に付着した液体により、乗客が怪我をする事象が発生。負傷人数は3人のうち、1人からは座席に座ったところ濡れており、その後、付着した衣類から薬品の匂いがすると電話で報告を受けたとのこと。また、2人からは火傷のような症状があると申し出を受けたそうです。

その後、相模鉄道は当該車両の営業運転を中止。警察に通報し、関係各所による原因調査のため、車両センターに留置しました。なお、対策として「折返し駅における車内巡回および駅構内の巡回を強化し、併せて注意喚起の放送を実施してまいります」としています。

参考:座席に付着した液体でのお客さまの負傷について(相模鉄道株式会社)

大阪メトロの事例(2024年10月10日)

大阪メトロよると、2024年10月10日午後8時58分ごろ、Osaka Metro 谷町線車両のシートが液体によって濡れており、シートに座った乗客が怪我をする事象が発生。怪我をした乗客本人から申告を受け、警察に通報し、Osaka Metro 谷町線大日駅に到着後、該当のシートを交換しました。

被害者は上記の乗客1名で、臀部に痛みがあると申告を受けたとのこと。大阪メトロは対策として、「駅構内放送による注意喚起を行うとともに、折返し終端駅での車内点検及び駅構内巡視の強化に努めます」としています。

その後、報道によると大阪府警が液体を鑑定した結果、アルカリ性洗浄剤の成分が検出されたことが判明。水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、界面活性剤を含んでおり、市販されている台所用洗剤と推測されています。

参考:Osaka Metro 谷町線車両の座席シートに付着した液体でのお客さまの負傷について(大阪メトロ)

乗客としての適切な対応方法とは?

上記のように、座席の濡れた原因が有害な薬品である可能性もあります。そのまま座ると火傷などの怪我を負う危険性もあるため注意が必要です。

そのため、もし座席に液体などが付着している場合、座らずに車掌や駅員に報告することが大切です。また、その際は液体の状態や状況をできる限り詳しく伝えることで、乗務員さんが状況を把握しやすくなるでしょう。

もし座ってから座席が濡れたことに気付いた場合は、すぐに席を立ちましょう。その後、シートには触らずに、可能であれば液体が接した部分の衣服は脱いだほうが良さそうです。そして、速やかに車掌や駅員に報告した上で、皮膚や体調に異常を感じた場合は、最寄りの医療機関をすぐに受診しましょう。

濡れている座席には座らずに、乗務員へ報告を

座席が濡れている原因が、実は有害な薬品であるケースが報告されています。

自分や他の乗客の身の安全を守るためにも、座席に液体が付着していたら、速やかに周囲に注意喚起をし、乗務員さんに報告しましょう。乗客一人ひとりが、濡れている座席に危険が潜んでいる可能性があることを認識することが、安全の第一歩といえます。


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