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工夫して5秒で計算してみて!「97×96」→暗算できる?

  • 2025.11.3
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皆さんは「インド式計算法」を知っていますか?

おそらく、名前は聞いたことがあるけど具体的な計算方法は知らない、という方が多いのではないでしょうか。

それと同時に何やら便利そうという印象をお持ちの方もいるかと思います。

今回は二桁×二桁の掛け算を使いながら「インド式計算法」について理解を深めていきましょう。

問題

次の計算をしなさい。
97×96

普通に筆算をして解くのも手間がかかりそうな数字設定ですね。

解説

この問題の答えは「9312」です。掛け算に使われている2数が100に近い数の場合、以下のインド式計算法が有効です。

〈インド式計算法〉
(100−a)×(100−b)
=10000−(a+b)×100+a×b

97と96はそれぞれ(100−3)、(100−4)になるので

97×96
=10000−(3+4)×100+3×4
=10000−700+12
=9312

と計算することができます。ほとんどキリの良い計算で解きやすかったですね。難しい計算はないので、パターンさえ覚えてしまえば簡単に解けますね。

では、どうしてこの形に式変形して良いのか考えていきます。

図で整理しましょう。まずはキリ良く100×100として一辺が100の正方形を用意します。その面積は10000ですね。

そこから縦が97、横が96の長方形部分のみを取り出せれば解決です。

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赤枠の部分は縦が3、横が100、青枠の部分は縦が100、横が4なので

赤枠
=3×100
=300

青枠
=100×4
=400

と分かります。ただし、300と400を引くと重なった右隅の部分を二回引くことになりますね。これでは重複してしまうので、右隅の面積3×4を足します。

97×96
=10000−300−400+3×4
=10000−(300+400)+3×4
=10000−(3+4)×100+3×4

これを模式的に表すことでインド式計算法のポイントを導くことができます。

まとめ

100に近い数のインド式計算法は面積を求める問題として捉えるとかなり簡単に解くことができますね。

この考え方を他の掛け算にも応用することで効率よく解ける問題を増やせるようになりますよ。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):うおうお

数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。


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