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​​『老後破綻』を回避するために知っておきたい…『定年後』に発生するかもしれない大きな“3つの支出”とは【お金のプロが解説】

  • 2025.10.13
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

定年後の生活は、自由な時間が増える一方で、収入が減ったり固定費が思わぬ負担になったりすることで、経済的に厳しくなるリスクも潜んでいます。老後破綻という言葉も耳にするようになった昨今、誰もが安心して暮らせる老後を実現するためには、どのような支出が待っているのかを知ることが大切です。

今回は「定年後に発生するかもしれない大きな3つの支出」に焦点を当てて、その内容や対策について詳しく解説します。

知らなかったら怖い!定年後に押し寄せる3大支出の実態

定年後は年金を中心とした収入になるため、これまで現役時代と同じスピードで支出を続けることは危険です。多くの方が見落としてしまいがちな3つの大きな支出とは、ズバリ「医療・介護費用」「住居関連の費用」「予想外の生活費急増」です。

まず「医療・介護費用」は、年齢を重ねるごとに必要性が増してきます。高額療養費制度や介護保険があるとはいえ、検査や治療、介護サービスの利用などに伴う自己負担は確実に家計を圧迫します。次に「住居関連費用」。持ち家の場合、リフォームや修繕費用がかかることが多く、賃貸の場合は家賃の見直しを迫られることも。さらに、定年後に旅行や趣味に充てる費用が増えたり、孫の教育費援助が発生したりといった「予期せぬ生活費の急増」も大きな負担です。

このように「将来必要になる支出の種類」と「経済的影響の大きさ」を理解することは、老後の生活設計の第一歩と言えます。

具体的な対策と準備が安心のカギ!

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、これらの大きな出費にどう備えればよいのでしょうか。例えば医療・介護費用では、まずは国の公的制度をフル活用することが基本ですが、それだけでは補えない部分もあります。民間の医療保険や介護保険の加入検討、日常生活で健康習慣を見直すことも、リスクを軽減するうえで大切です。

住居関連に関しては、住宅ローンの見直しや、必要な修繕を早めに把握することが、重要な対策になります。特にリフォームは計画的に進めることで、突然の大きな出費を防ぐことができます。また、持ち家の維持管理が難しい場合は、高齢者向けの住宅や住み替えも選択肢の1つです。

さらに生活費の増加に備えるためには、毎月の予算を見直し、老後資金のシミュレーションをするのがおすすめです。例えば、趣味やレジャー費を現実的に算出し、積立や資産運用でコツコツと資金を準備するなど、具体的な行動を始めることが失敗を防ぐポイントです。

また、公的年金の見込み収入を踏まえ、足りない分は退職金や貯蓄をどう活用するかを検討することで、長期的に安定した老後生活の基盤を作れます。

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出典:マネーシップス 石坂貴史

これからの老後を安心して過ごすために大切なこと

定年後は、医療や介護費、住まいにかかる費用、思いがけない生活費の増加といった、大きな支出が待ち受けています。多くの人が共通して抱えるリスクですが、準備不足が原因で、老後の生活が苦しくなることも少なくありません。大切なのは、これらの支出を見越し、早い段階から計画的に備えることです。

公的制度や保険の知識を深めて活用し、住宅の維持・管理に注意を払い、生活スタイルに合った老後資金のシミュレーションを行うこと。これらの対策を積み重ねることで、安心して、充実したシニアライフを楽しむことができます。老後破綻を回避し、心豊かな毎日を目指して、今から少しずつ準備を始めてみませんか?


監修者:石坂貴史

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証券会社IFA、2級FP技能士、AFP、マネーシップス運営代表者。累計1,100件以上のご相談、金融関連の記事制作、校正・監修を手掛けています。「金融・経済、不動産、保険、相続、税制、教育」の6つのFP分野が専門。お金の運用やライフプランの相談において、ポートフォリオ理論と行動経済学を基盤にサポートいたします。


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