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『夫婦のお小遣い』どうやって決めている?→揉めないための“約束”と“金額の目安”とは【お金のプロが解説】

  • 2025.10.9
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

結婚生活の中で大きなテーマとなるのが、夫婦のお小遣いの決め方。お金の管理は、家計の健全さだけでなく夫婦の円満な関係にも直結しますよね。でも「どうやって決めれば揉めずに済むの?」「適正な金額の上限ってどのくらい?」などの疑問は尽きません。

この記事では、夫婦のお小遣いについての基本の考え方から、揉めないための約束事や金額の目安を丁寧に解説。パートナーとのお金の話題を前向きにできるヒントをお届けします。

夫婦のお小遣い問題どうしてる?

夫婦間のお小遣いの設定は、とても多様で家庭によって大きく異なります。共働きの場合は、収入バランスや家計の共同管理の仕方がポイントに。専業主婦(主夫)がいる場合は、収入を得ている側と家事や育児で家庭を支えている側の間でフェア感をどう作るかが課題になります。

また、「お小遣い制」を採用するタイミングや、月いくらにすべきか、きっちり決めている家庭も。これらに絶対的な正解はないため、お互いの性格や価値観、生活スタイルに合った方法を見つけることが大切です。

お小遣いに関しては、「夫(または妻)が自由に使えるお金」として月々一定額を支給し、それ以上の買い物には相談を必要とするケースが一般的です。この「一定額」の設定が揉める原因になることも多く、平均的な相場や最新の調査も参考にしながら話し合いを進めるのが賢い方法です。

SBI新生銀行グループの会社員のお小遣い調査によると、30代男性の平均小遣いは月約3.6万円、女性は月約3.9万円となっています。この金額をベースにしながら、収入額に応じて調整するとよいでしょう。

出典:「2024 年会社員のお小遣い調査」結果について|SBI新生銀行グループ
https://corp.sbishinseibank.co.jp/ja/news/news/20240628/main/04/teaserItems1/0/linkList/0/link/230628_okozukaiSurvey_j.pdf

揉めないお小遣いの決め方と使い方!約束事&相場感を知ろう

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

夫婦で揉めずにお小遣いを決めるには、まず「お金の使い方・管理のルール」を明確にすることが重要です。例えば、「生活費は共通で管理し、お小遣いは自由に使ってOK」「お小遣いの範囲内で趣味や外食を楽しむ」など、具体的に約束事を決めると安心感が生まれます。

よくある約束事の例としては以下が挙げられます。

  • 月の上限金額を決める
  • 大きな買い物は相談して決める
  • お小遣いを越える支出は家計から支出する
  • お小遣いの使い道を報告する義務はないが、隠し事はしない

 

パートナーとの信頼関係を尊重しつつ、無理のない範囲で月々の金額を決め、必要に応じて見直しの機会を設けることがストレスを減らすコツです。夫婦が納得できる最低限のルールを設定し、柔軟に対応することが、結局は長い目で見て仲良く暮らす秘訣です。

一方的に金額を決めたり、使途を厳しく制限しすぎたりすると、不満が蓄積します。「自由に使えるお金が少なすぎる」「相手ばかり優遇されている」といった不公平感が生まれると、金銭面での対立や信頼関係の悪化につながりかねません。

なお、お小遣いの金額を決める際は、黒字家計の維持を最優先にすべきです。収入を超える支出は借金や貯蓄の取り崩しを招き、将来の生活基盤を脅かします。お互いの希望を聞きつつも、家計全体のバランスを見て現実的な金額を設定し、定期的に見直すことが円満な家計管理を実現するうえで欠かせません。

夫婦のお小遣いルールはコミュニケーションの結果!

夫婦それぞれの価値観が違うため、お小遣いの決め方に正解はありません。だからこそ、モヤモヤや揉めごとを防ぐには話し合いの場を持つことが大切です。この記事で紹介したように、月の金額を決めることはもちろん、ルールを共有し、柔軟に状況にあった見直しをすることでお金の不安はグッと減ります。

そして何より重要なのは、「お小遣いは自由に使っていい」という安心感を持てること。お互いの信頼関係を保つことが、円満な夫婦関係の土台となるのです。予算の範囲内で自分の好きなことにお金を使えば、ストレスを発散できるだけでなく、生活の満足度が高まるでしょう。

この機会にパートナーとじっくり話し合って、お小遣いのルールや金額を見直してみませんか? お金の問題はしっかり話しておくことで、ストレスフリーでより豊かに暮らせるきっかけになりますよ。


監修者:柴田 充輝

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,200記事以上の執筆実績あり。