『友達が離れない人』が自然にしている…「またね」でも「連絡して」でもない、“関係をつなぐひと言”とは？

別れ際のひと言は、友達との関係をつなげる大切な瞬間です。多くの人が「またね」や「連絡して」と言いますが、これらの言葉だけでは何となく形式的に感じられることも。では、本当に友達が離れない人は、別れ際にどんな言葉を自然にかけているのでしょうか？

日常のちょっとした言葉の選び方が、友情の深さや持続に影響を与えているかもしれません。

なぜ「またね」「連絡して」では足りないのか？深まる友情の鍵はひと言の“心のつながり”にあり

「またね」や「連絡して」は別れの挨拶としてよく使われますが、これらの言葉はやや形式的で、一時的なやりとりで終わってしまいがちな場合もあります。友達関係を長く続けたいと考えれば、別れ際にかける言葉にもう少しパーソナルかつ具体的な関わりを感じさせる要素を加えることが重要とされています。

心理学の研究では、相手とのつながりを感じられる具体的な言葉ほど、心理的な距離を縮めやすいとされています。たとえば、「連絡するね」といった曖昧な表現よりも、「来週の〇〇イベント、一緒に行こうね」のように具体的な予定を示す言葉のほうが、次につながりやすい印象を持つ人が多いとする調査結果も報告されています。

実際に使える！友達が自然に言っている関係をつなぐ“一言”とは

では、どんなひと言が自然で、かつ友情をつなぎやすいのでしょうか。ポイントは相手を思いやる気持ちが伝わること、そして次の具体的な会話や予定へとつながることです。以下にその例をご紹介します。

• 「あの話の続きを聞かせてね」
  話し足りなかったことや興味を持った話題を覚えていることは、相手への関心を示す最たる証拠です。次の会話のきっかけにもなります。
• 「次に会うときは〇〇しよう」
  具体的なプランを共有することで、次回の約束が自然にでき、ただの挨拶以上の関係を築けます。
• 「気をつけて帰ってね、またいろいろ話そう」
  安全を気遣う言葉に、話を続けたいという気持ちを添えることで、相手は大切にされていると感じます。
• 「写真送ってくれたら嬉しいな」
  日常の些細なことに関心を持ち、繋がりを保とうとする姿勢が表れています。

こうした言葉は、どれもシンプルですが相手との距離感を自然に縮めやすいものです。丁寧で具体的だからこそ、次の交流の可能性を感じさせるのです。

実際、社会心理学の研究では、関係を長続きさせるためには「お互いの存在を認識し、関心を示すこと」が不可欠とされており、その表現は言葉だけでなく態度や行動にも反映されます。別れ際のひと言も、感謝や配慮、今後の期待を込めることで、相互理解や信頼感につながっていると考えられます。

さりげない言葉の力が友情を育てる

普段の交流で繰り返される別れのあいさつは、実は友達関係のバロメーターにもなり得ます。「またね」や「連絡して」だけでは少し物足りなさが感じられる場面でも、ほんの少しだけ相手に寄り添う具体的なひと言を添えるだけで、相手に「また会いたい」「話したい」という気持ちが自然に芽生えやすくなります。

大切なのは、無理して特別な言葉を用いるのではなく、自分の気持ちや相手への関心を自然に表現すること。友達が離れない人は、日常のちょっとした瞬間に“関係をつなぐひと言”を自然に紡いでいるのかもしれませんよ。

---

監修者：あゆ実社労士事務所

人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。