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高齢男性「女ごときが偉そうに!」バス運転士に高圧的クレーム…→市内循環バスでの“理不尽要求”にあ然…

  • 2025.10.28
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出典:photoAC(写真はイメージです)

こんにちは。送迎バス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

今回は、15年ほど前に私が経験したバス運転士として、「さすがにそれは無理…」と呆気に取られた出来事を紹介します。

市内循環バスは、多くの市民の生活を支える公共交通機関、いわば「市民の足」です。しかし、みんなが自分のためだけに使うのは違うように思います。

節度あるマナーが生きていくためには大切だと改めて感じ、自分自身の行動を見直すきっかけとなったお話です。

緊迫する車内

高齢者の利用が多い市内循環バスの車内は、いつも和やかな雰囲気に包まれています。友人と会うひと時を楽しむ高齢者は、本当に多くなっています。

しかし、和気あいあいとした雰囲気を一蹴するかのように、怒鳴り声があたり一面に響き渡りました。

「そんなに時間かかっては困る!」

始発のバス停だったので、バスの出発にはまだ時間があるものの、運転席で乗車案内をしていた私は驚きました。もちろん、車内も声の主を探して乗客がキョロキョロと周辺を見回しています。

どこから声がしたのかと思ったら、声の主は、乗車口付近にいた一人の男性客で、私を見据えていました。どうやら、私に怒鳴っていたようです。

「あの人、いつも怒ってばかり…運転手さん気をつけてね」

高齢の女性が、そっと私に伝えてくれました。

「循環バス」とは…

高齢男性の話を聞くと、どうやら目的地まで直接向かってほしいとのことでした。しかし、市内の循環バスであるため、そのような要望に応えるわけにはいきません。

「申し訳ございません。当バスは市内をまわりながら、市民の方々にご利用いただいております。各バス停の時刻もあるため、バスが行かなければ皆様がお困りになります。そのため、お客様のご意向に沿った運行は致しかねます。」

私は、丁寧に伝えたつもりでした。しかし、なぜか高齢男性は更に口調が荒くなっていきます。

「市民のためを思うなら、ワシも市民だ!いうことを聞け!」

誰もが遠巻きにハラハラしながら、こちらを伺っているのがヒシヒシと伝わってきます。もしかしたら、何かよほど急を要するご事情があったのかもしれません。しかし、公共交通機関である以上、私一人の判断でルールを曲げることは、他のご利用者を危険に晒し、ご迷惑をおかけすることに繋がります。「無理です」「できません」どんなに伝えても、分かってもらえないもどかしさが募ります。

バスはタクシーとは違う!

ルールがある限り、安全・安心のためにもルールを無視することはできません。そのため、私は高齢男性に、「できないことはできない」と伝えるしか方法がありませんでした。

「タクシーなら直接行けます。バスのご利用ではなく、タクシーをご利用されてはいかがでしょうか。」

私の言葉に、周りの方も当然だという意味を込めてうんうんと頷いています。しかし、またしても高齢男性の怒りに触れてしまいます。

「それなら、タクシー代は市役所に請求するからな!女ごときが偉そうに!」

高齢男性の言葉に、私は呆気に取られてしまいました。しかし、バスの出発時間が近づいている今、これ以上押し問答を続けることはできません。

「わかりました。市の方へ状況をお伝えいただいて結構です。バスの出発時間になったので、私は失礼いたします。」

車内へ戻り、乗客の方へ心配していただいたお詫びとお礼を伝え、バスを出発させました。乗客の方から、高齢男性は何でもクレームをつける人で、今日は女性ドライバーだから更に高圧的だったとお話を伺いました。

時代の流れに沿った節度あるマナーが大切

昭和の時代、「女性だから」という言葉が多かったことは事実です。しかし、平成・令和と時代の流れとともに、ハラスメントが指摘されるようになりました。当時、平成の中頃でしたが、「女ごときが…」と言われたことは今でも忘れていません。

路線バスや循環バス、送迎バスなど、どのような運行内容であれ、自分の好き勝手に使って良いバスは1つもありません。当たり前のような話ですが、なかにはこのような事例があることも確かです。

この出来事は、マナーを守ることや、自分が発した言葉に責任を持つことの大切さを私に改めて感じさせました。令和の今、深く考えずに発した言葉が、身を滅ぼしかねない時代です。

これからも時代は流れていきます。私も、この時の乗客の方のようにならないよう、自分の言動に常に責任を持たなければと、今でも身を引き締める思いです。



ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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