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「その治療法ではだめだ!」医師でもある患者さんの息子が激怒!治療方針で主治医とバトル勃発…彼らの出した“答え”は?

  • 2025.9.21
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出典:Photo AC ※画像はイメージです

皆さんこんにちは!看護師×webライターのsaoriです!

働くうえで、同業者の方へ説明や接客をする時、とても緊張しませんか?「こう思われているかな」「自分だったらこうするな」など人によって思うことは様々です。

今回お話するのは、そんな同業者相手だからこそ起きたトラブルのお話です。

ある日Aさんという患者さんが緊急入院となった

私が日勤で出勤すると、80代男性のAさんという患者さんが夜間帯に緊急で入院となっていました。

Aさんは自分で呼吸するにはかなりの体力がいる状態であり、呼吸器を装着されていました。呼吸器をつけてからは病状は安定して過ごされているようでした。

Aさんの主治医はB先生。B先生は30代と若いものの、知識が豊富で技術も申し分なし。

手術も丁寧で看護師からの信頼も、非常に厚い先生でした。

病状が変わったり、状態が安定したら転院に向けて動くため看護師が中間に入り、主治医とご家族との病状説明をセッティングします。

Aさんのキーパーソン(緊急連絡先)は息子さん。遠方在住であり、さらに医者という多忙な仕事のため、なかなか病院に来ることが困難でした。

そのため、B先生はこまめに電話で病状を伝えていました。

ある日、夜勤帯になり急に息子さんが面会に

夜勤帯で勤務していると、なんとAさんの息子さんが急に面会に来院されました。

そして「主治医であるB先生と話がしたい」と希望されたため、B先生へ報告。急遽病状説明することになりました。

こういう症状が出ているからこういった治療をしている、と根拠づけて丁寧に説明。

すると息子さんは「その治療法ではだめだ。こういう時はこの治療法をするべきだ」とB先生に対してダメ出しをしてきたのです。

息子さんの治療法は、少し言い方が悪いですが、ひと昔前の治療法。

医療はどんどん進化しているので、B先生も最新の方法で治療にあたっていました。

最初は物腰柔らかく対応していたB先生でしたが、「絶対この治療法にすべきだ」と聞かない態度の息子さんに腹が立ってきたのか「その治療法ははっきり言って古い。この治療の方がAさんのためだ」とはっきりとした口調で説明しました。

怒った息子さんがとんでもない行動に

自分の意見が通らず怒った息子さんはなんと「そんなに言うなら明日にでも自分が働いている病院に転院させる」と言い出したのです。

Aさんは冒頭でも記載した通り、呼吸器を装着しています。

そして息子さんの働く病院は200kmも離れていて、高速道路で行くとしても3時間はかかります。

呼吸器を装着した状態での長時間の移動は、車内で万が一の可能性もあります。

それでも息子さんは明日転院させる!と言い切り、夜間帯という人が少ない状態にも関わらず、急遽明日の転院に向けて準備することになったのです…。

3時間弱という長時間の移動ではあったものの、なんとかAさんは無事に200km離れた息子さんの働く病院に到着。

状態も急変することなく転院することができました。

自分の考えを持つことは大事。

働くうえで「なぜこうしたか」という根拠を持ち、自分の考えをしっかりと持っておくことは大事です。しかし意見が割れた時にどちらも自分の考えをある程度譲歩することも重要。

そうでないと誰かに被害が及んでしまいます。まさに今回がそんな状態でした。

私も誰かと意見が割れた時には相手の意見も尊重し、互いに納得するところでまとめる。そんな風にやっていこうと決めた出来事でした。


ライター:saori
2011年に正看護師を取得し、急性期病院と施設内訪問看護を経験。現在は子どもに関わる仕事に従事中。看護師×webライターとして活動している。「言葉で人を救いたい!」と心に響くような発信を意識している。3人の子どもを育てながら働くパワフルママ。(note


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