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「全然患者思いじゃない!」主治医に怒り爆発した患者家族 → 医師も気づかなかった原因は…まさかの“職業病”?

  • 2025.9.18
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出典:Photo AC ※画像はイメージです

皆さんこんにちは!看護師×webライターのsaoriです。

働いている時、ついついその部署や職場で働いている人しか理解できない言葉、いわゆる業界用語で喋ってしまうことってありませんか?

いわゆる職業病ですね…私も何度か患者さんやご家族とお話ししている時に、医療用語で話して言い直した経験があります。

今回はそんな職業病にまつわるお話です。

緊急で入院となったAさん

私が日勤で出勤すると、夜間帯に緊急で入院となったAさんがいました。

Aさんは今すぐではないものの、ゆくゆくは手術が必要な状態でした。

Aさんの主治医は40代男性のB先生。B先生から「手術のこともふまえて病状を説明したいからご家族を呼んでくれる?」と依頼を受けたので、すぐにAさんのご家族へ連絡し翌日病状説明をすることになりました。

翌日ご家族が来院し、病状説明をするも…

面談室の空きがなかったため、急遽、詰所(ナースステーション)で病状説明をすることに。

B先生は連日緊急手術が続いて病院にほぼ泊まり込み、疲れがたまっている様子でした。病院のスタッフとしか会話していなかったのが影響したのか、ご家族にも病状説明で医療用語を連発しながら説明しはじめたのです。

医療用語を連発する先生に対し、ついに堪忍袋の緒が切れたご家族。

「私は先生と違って医療従事者ではない。なのに専門用語を使うなんて全然患者思いじゃない!」と大激怒したのです。

それに対し主治医の反応は自分が医療用語を連発したことに気づいていないため、「え?何をそんな怒ってるの?」とポカンとした様子。

同じ空間に居た日勤リーダーの看護師が見かねて「医療用語を使って説明しているから、ご家族さんは分かりにくいと思いますよ。もっと噛み砕いて説明したほうが良いと思います」と説明。

B先生はそこで初めて、自分が医療用語を使って説明していることに気が付いたようです。

ご家族へと謝罪するB先生、分かりやすい説明がようやくスタート

指摘され、謝罪し和解したB先生とご家族。

専門的な用語を使うことなく分かりやすく説明し、ご家族にもきちんとご理解いただけたようです。つつがなく病状説明が終わり、Aさんは手術することになりました。

無事に手術も成功し、状態も良くなり退院となりました。

職場以外の人と話す時は、内容や会話に注意

ついつい自分の知っている言葉で話しがちになりますが、自分の職場以外で働いてる人からすると「それってどういう意味?」となりかねません。

今一度、自分も分かりやすい内容で話ができているか、“職業病”が出ていないかを振り返る良い機会になった出来事でした。


ライター:saori
2011年に正看護師を取得し、急性期病院と施設内訪問看護を経験。現在は子どもに関わる仕事に従事中。看護師×webライターとして活動している。「言葉で人を救いたい!」と心に響くような発信を意識している。3人の子どもを育てながら働くパワフルママ。(note


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