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実は地方で呼び名が違う?大皿料理で最後のひと口が残ること、何て言う?

  • 2025.8.14

呼び名ににじむ県民性とユーモア

“最後のひと口”なんて呼ぶ?
“最後のひと口”なんて呼ぶ?

「遠慮のかたまり」、そんな言葉を聞いたことがありますか?誰もが一度は経験したことがあるであろう、食事の席で“最後のひと口”が残るあの現象。実はこの最後のひと口、地方ごとにユニークな呼び名が存在しているのだとか。SNSでも「うちの地方では〇〇って呼ぶよ」といった投稿が見られ、盛り上がりを見せていました。

なかでも有名なのが、関西地方で使われる「遠慮のかたまり」。大阪や京都、兵庫、三重で使われているようで、みんなが遠慮をしたものが最後にまとまって残るといった意味合いがあるようです。

一方、九州にも興味深い呼び名が。熊本では「肥後のいっちょ残し」、佐賀では「佐賀んもんのいっちょ残し」と呼ばれ、大皿にひとつだけ残った料理に手を出さないその姿勢が、遠慮深さを表しているそうです。実際に地元民からは「大皿料理だとよく残ってる」といったコメントもありました。

関東でも「関東の一つ残し」と呼ばれることがあるようで、これは江戸っ子気質が反映されたものとも言われています。「見栄を張ってあえて手をつけない」、そんな粋な文化が言葉にあらわれているのかもしれません。

独特の表現が面白いのが青森県津軽地方の「津軽衆」。厳しい寒さのなかで食料を分け合う文化が育まれてきた津軽では、「遠慮深い県民」という意味を込めて、自らを「津軽衆」と呼んでいました。「最後に残ったひとつ」を自分たちと重ねて、あえてそれを食べる人を「津軽の英雄」と称えるユーモラスな表現もあるそうです。

このように、地方で異なる“最後のひと口”の呼び名。どの呼び名にも日本人らしい気遣いと優しさが垣間見えるのが面白いですね。今度誰かと大皿料理を囲んだ時、「それ、遠慮のかたまりや!」「いっちょ残しじゃん!」なんて言ってみると、会話がちょっぴり弾むかもしれません。

(LASISA編集部)

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