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意外に間違える人が多いかも…?「420÷0.6+300」→正しく計算できる?

  • 2025.11.6
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今回は、ちょっとした計算問題にチャレンジしてみましょう。

この問題は、小学生レベルの算数の知識があれば答えが出せます。とはいえ、最近あまり自分で計算していないなあという人にとっては、けっこう難しく感じるかもしれません。

さて、あなたは正しい答えが出せるでしょうか?

問題

次の計算をしなさい。
420÷0.6+300

解答

正解は、「1000」です。

あなたの答えと一致したでしょうか?

もしかすると、420÷0.6の計算でつまずいてしまったという人もいるかもしれませんね。

次の「ポイント」では、この問題を計算するための割り算のルールを紹介してます。ぜひ、ご覧ください。

ポイント

今回の問題のポイントは、「小数で割る割り算の計算方法」です。

この問題では、最初に420÷0.6をしてから300を足します。ただ、小数で割る計算というのは、日常生活ではあまり見かけないシチュエーションです。

420÷0.6+300

一方で「整数で割る割り算」であれば、計算しやすくなるのではないでしょうか。そこで、420÷0.6も「整数で割る割り算」に変形してから計算してみましょう。

割る数の0.6を整数にするには10を掛けてあげればOKです。

0.6×10=6

ただし、そのまま420÷6と計算してはいけません。割る数に10を掛けたら、割られる数にも10を掛けましょう

420×10=4200

これで準備が整いました。あとは4200÷6を計算し、そのあとに300を足せば答えが出ます。

では、計算過程を一気に見てみましょう。

420÷0.6+300
=(420×10)÷(0.6×10)+300←割られる数と割る数に10を掛ける
=4200÷6+300
=700+300
=1000

これで答えが出ましたね。

小数の割り算の変形が可能な理由

420÷0.6は割られる数と割る数に10を掛けて4200÷6の形に変形できます。

「420を0.6で割るのと、4200を6で割るのは同じことなの?」と不思議に思う人もいるかもしれませんね。

この二つの式がイコール関係にあることは、単位を変えて考えると分かります。

例えば、420÷0.6は「420cmのリボンを0.6cmごとに切り分けると、何本になるのか?」という問題を計算するときに用いる式ですね。

ここで単位をmmに切り替えます。1cm=10mmですから、420cmは4200mm、0.6cm=6mmですね。これは、割られる数と割る数に10を掛けたのと同じことです。

すると、この問題は「4200mmのリボンを6mmごとに切り分けると、何本になるのか?」と読み替えられます。この問題の答えを計算する式は4200÷6ですよね。

つまり、420÷0.6=4200÷6が成り立つわけです。

さて、割る数をmm基準にしたのに、割られる数をcm基準のまま計算したら、答えがおかしなことになりますよね。よって、割る数を10倍にして単位換算したときは、割られる数も同じく10倍にして単位換算しなければならないのです。

まとめ

今回は、小数で割る割り算の計算方法がポイントになりました。

割る数が小数のときの計算方法は、次のようにまとめられます。

ステップ1:割る数が整数になるまで10を何個か掛ける
ステップ2:ステップ1で掛けたのと同じ数を割られる数にも掛ける
ステップ3:整数の割り算として計算する

今回は割る数が0.6だったので10を1個掛けるだけで整数になりましたが、0.06だったら10を2個(0.06×10×10)、0.006だったら10を3個(0.006×10×10×10)掛けます。そして同じ数を割られる数にも掛けてから、計算をします。

小学校で習う小数で割る割り算の計算方法、思い出せましたか?このシリーズでは懐かしい計算問題をたくさん用意しているので、ぜひ他の問題にも挑戦してみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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