これどうやって計算するか覚えてる？「0.3^4」→正しく計算できる？

日常ではあまり使わない計算問題は、計算ルールを忘れやすいところがありますね。

足し算や引き算などの基本的な計算はできても、算数や数学の問題を見ると「難しいな」と感じてしまうこともあるでしょう。

今回の問題も生活の中ではあまり見かけない数式ですが、あなたは正しく計算できるでしょうか？

問題

次の計算をしなさい。
0.3^4

正解は、「0.0081」です。

かなり小さい数になりましたが、正解できたでしょうか？

1.2と答えてしまった人は、残念ながら不正解です。

では、この問題の計算方法を、次の「ポイント」で確認してみましょう。

ポイントは、「小数どうしの掛け算ルール」です。

この問題、最初は小数どうしの掛け算には見えないかもしれません。しかし、^4の意味が分かれば、小数の掛け算ルールがこの問題のポイントであると理解できるでしょう。

では、^4とは何なのでしょうか。

^4は、指数と呼ばれる数で「同じ数を何個掛け合わせるか」を表したものです。

指数は本来、掛け合わせる数の右上に小さく書くものですが、上付き文字が使えないテキストでは^で指数を表すことがあります。この記事でも指数の表現に^を使っています。

例えば、2^3という式であれば、「2を3個掛け合わせる」という意味なので、次のように計算します。

2^3
=2×2×2
=8

ここで、今回の問題を見てみましょう。

0.3^4

これは0.3を4個掛け合わせるという意味になります。つまり、「小数どうしの掛け算」ですね。

0.3^4
=0.3×0.3×0.3×0.3

小数どうしの掛け算では、まず小数点を右に移動して整数として計算します。その後、答えの小数点を先に右に移動した桁数の合計分左に移動すると答えが出ます。

0.3×0.3×0.3×0.3であれば、まず3×3×3×3=81と計算をします。

0.3を3にするには、小数点を右に1桁分移動しているので、すべての0.3を3にするには、小数点を合計4桁分右に移動していることになります。よって、最後に小数点を4桁分左に移動して答えとします。

3×3×3×3=81
81の小数点を左に4桁移動すると0.0081

81には小数点がないように見えますが、81.0とすれば小数点が見えてきますよ。

さて、この式で混同しがちなのが、指数を掛ける数と間違えてしまうことです。0.3^4と0.3×4は全く違う式ですので、注意しましょう。

0.3×4
=1.2
≠0.0081

^4の正体、正しくとらえることができたでしょうか？

今回のように、指数を使って同じ数を何回掛け合わせるか表した計算は「累乗（るいじょう）」と呼ばれています。小数の累乗問題では、小数どうしの掛け算ルールも覚えておかなければ正解できません。

小数どうしの掛け算は「小数点を右に移動し整数として計算→答えの小数点を先に右に移動した桁数の合計分だけ左に移動」の2ステップで行います。

この二つの知識が分かっていれば、類問にチャレンジしても正解できるはずです。ぜひ引き続き、累乗の問題にチャレンジしてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。

文（編集）：VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

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