これどうやって計算するか覚えてる？「3/5×10」→正しく計算できる？

小学校のころに習った分数の計算、大人になると使う機会はあまりないものです。

計算の仕方を忘れてしまっている人も多いのではないでしょうか。

今回は、分数の計算の基本となる「分数×整数」の問題にチャレンジしてみましょう。

問題

次の計算をしなさい。
3/5×10

正解は、「6」です。

分数の計算の中では簡単なレベルですが、この計算方法を覚えておくと、複雑な分数問題を計算するときにも役立ちますよ。

では、次の「ポイント」で、計算方法を確認してみましょう。

この問題のポイントは、「約分」です。

分数に整数を掛けるときは、分子に整数を掛けます。このとき、分母はそのままにしておきます。

a/b×c=(a×c)/b

また、約分ができるときは、約分してから答えるようにします。

約分とは、分子と分母を同じ数で割って、分数を簡単な数で表すことです（分数は分子と分母を同じ数で割っても、数の大きさは変わりません）。

さて、この「約分」に気を付けながら、今回の問題を計算してみましょう。

3/5×10
=(3×10)/5
=30/5
=(30÷5)/(5÷5)←分子と分母を5で割って約分
=6/1
=6

これで答えが出ましたね。

なお、掛け算の途中での約分も可能です。

3/5×10
=(3×10)/5
=(3×10÷5)/(5÷5)←掛け算の途中で約分
=(3×2)/1
=6

左が掛け算をしてから約分した場合、右が掛け算をする前に約分した場合です。どちらも答えは同じですが、右のようにすると数が大きくならないうちに約分できるので、計算がしやすくなります。

今回の問題では、分数×整数の計算方法を復習しました。

分数×整数の計算では、分子に整数を掛け、分母はそのままにします。このとき、できるだけ約分してから答えを出します。約分は、掛け算の途中ですることも可能ですよ。

約分の仕組みを覚えておくと、分数×分数や、分数÷分数の計算でも非常に役に立ちます。今回の解説が理解できたら、引き続き、分数どうしの掛け算や割り算にも挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。

文（編集）：VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。