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これどうやって計算するか覚えてる?「20分で5km走る人の時速は?」→正しく計算できる?

  • 2025.11.14
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応用的な速さの問題では、速さ・時間・距離の関係式に問題の数を当てはめるだけだと不正解になってしまうものも多いです。

大事なのは、関係式にとらわれすぎないこと。

問題で聞かれていることにどうやって答えればよいのか、自分なりに考えてみてください。

問題

Aさんは、5kmを20分で走ります。Aさんが走る速さは時速何kmでしょうか?

解答

正解は、「時速15km」です。

距離、時間、速さの問題になると、この三つの関係式(いわゆる「はじきの法則」)を思い出さなければいけない…と考えてしまうかもしれません。

しかし、距離・時間・速さの意味を考えれば、関係式を丸暗記していなくても、答えが出せる場合があります。

次の「ポイント」で、暗記に頼らない答えの求め方を見てみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「時速とは1時間に進む速さ」だと気が付くことです。

今回の問題を言い換えると、次のようになります。

5kmを20分で走るAさんは、1時間で何km走りますか?

1時間は60分で、60分は20分の3倍です。よって、1時間(60分)走ると、20分で走る距離5kmの3倍進むはずです。

つまり、Aさんが1時間で走る距離は、5km×3=15kmです。

これで、時速15kmが求められました。

【おまけ】関係式に沿って解いてみる

距離、時間、速さの関係式を使った解答方法もチェックしてみましょう。

距離と時間から、速さを求める関係式は次のようになります。

距離÷時間=速さ

今回、進む距離は5kmで、時間は20分なので、5km÷20分で速さが求められます。

5km÷20分=0.25km

ただし、この式は1分あたりに進む距離、つまり分速を計算するものなので、0.25kmは分速になります。

この問題では時速を聞かれていますので、分速を時速に直さなければなりません。1時間=60分ですから、分速(1分間で進む距離)に60を掛けると時速(1時間で進む距離)に直せます。

0.25km×60=15km

先の解説と同じく時速15kmという答えにたどり着きましたね。

まとめ

今回の問題では、走る時間が「分」で与えられていて、時速を答える必要がありました。

こんなときは1時間が60分であることに注目して、「時速(1時間で走る距離)」を求めていきましょう。今回のように20分で走る距離が分かっているなら、この距離を3倍すれば時速が分かります。

速さと時間から距離を求める問題は、「距離÷時間=速さ」の関係式を使えば答えが出せます。ただし、問題の意味さえ分かっていれば、無理にこの式を使わなくとも答えを求められる場合もあります。問題によって簡単な計算方法を選択できるようになるとよいですね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

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